アメリカでのアルバム売上データ(5)
引き続き2000年代(2000~2009年)のデータを見ていこう。
夢の翼(ウイングスパン) 125万セット
ドライヴィング・レイン 52万枚
バック・イン・ザ・US 105万セット
ケイオス・アンド・クリエーション 62万枚
メモリー・オールモスト・フル 72万枚
グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ 35万セット
合計451万枚
2000年代半ばあたりからだんだんとCDが売れなくなる時代が到来する中で、2000年代最初の10年間は1990年代の325万枚⇒451万枚へと数字が回復したというのはとても気持ちが明るくなるデータである。またベスト盤(夢の翼)とライヴ盤(バック・イン・ザ・US)はそれぞれ久々にミリオンヒットを記録しており、アメリカでの人気が戻ってきたことを感じさせる。比較的評価の低い『ドライヴィング・レイン』が50万枚以上売れたのもそんな期待の表われだったのではないだろうか(それだけにここですべってしまったのは個人的には残念である)。『ドライヴィング・レイン』の出来がもう少しよかったら『ケイオス・アンド・クリエーション』と『メモリー・オールモスト・フル』はおそらく100万枚を超えていただろう。この2枚はそれぐらい完成度の高いアルバムであり、62万枚、72万枚という数字は僕には到底納得できないのだ。
特に『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード』はポールが『フレイミング・パイ』から一歩進んで、その揺るぎなき自信を回復した記念碑的なアルバムである。この作品以降ポールは真の意味でポールらしい、また巨匠の名に恥じないすばらしい作品を継続して発表してくれるようになった。それだけに、前述の2作品と『NEW』が今ひとつセールス的、チャート的にパッとしないのはファンとしては許せないものがあるのである(笑)。
『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード』
『メモリー・オールモスト・フル』
『NEW』
上記3枚のアルバムは僕にとっては全盛期に勝るとも劣らない価値を持つ。3枚連続のオリジナルアルバムという括りで考えればポールの全キャリアを見渡しても『バンド・オン・ザ・ラン』『ヴィーナス・アンド・マース』『スピード・オブ・サウンド』ぐらいしか比較になる時期がないこともここで付け加えておこう。ポールが今何度目かのピークを迎えていることは間違いないのだ。(続く)
参考:
ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード~裏庭の混沌と創造
追憶の彼方に~メモリー・オールモスト・フル(デラックス・エディション)
NEW - コレクターズ・エディション
夢の翼(ウイングスパン) 125万セット
ドライヴィング・レイン 52万枚
バック・イン・ザ・US 105万セット
ケイオス・アンド・クリエーション 62万枚
メモリー・オールモスト・フル 72万枚
グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ 35万セット
合計451万枚
2000年代半ばあたりからだんだんとCDが売れなくなる時代が到来する中で、2000年代最初の10年間は1990年代の325万枚⇒451万枚へと数字が回復したというのはとても気持ちが明るくなるデータである。またベスト盤(夢の翼)とライヴ盤(バック・イン・ザ・US)はそれぞれ久々にミリオンヒットを記録しており、アメリカでの人気が戻ってきたことを感じさせる。比較的評価の低い『ドライヴィング・レイン』が50万枚以上売れたのもそんな期待の表われだったのではないだろうか(それだけにここですべってしまったのは個人的には残念である)。『ドライヴィング・レイン』の出来がもう少しよかったら『ケイオス・アンド・クリエーション』と『メモリー・オールモスト・フル』はおそらく100万枚を超えていただろう。この2枚はそれぐらい完成度の高いアルバムであり、62万枚、72万枚という数字は僕には到底納得できないのだ。
特に『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード』はポールが『フレイミング・パイ』から一歩進んで、その揺るぎなき自信を回復した記念碑的なアルバムである。この作品以降ポールは真の意味でポールらしい、また巨匠の名に恥じないすばらしい作品を継続して発表してくれるようになった。それだけに、前述の2作品と『NEW』が今ひとつセールス的、チャート的にパッとしないのはファンとしては許せないものがあるのである(笑)。
『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード』
『メモリー・オールモスト・フル』
『NEW』
上記3枚のアルバムは僕にとっては全盛期に勝るとも劣らない価値を持つ。3枚連続のオリジナルアルバムという括りで考えればポールの全キャリアを見渡しても『バンド・オン・ザ・ラン』『ヴィーナス・アンド・マース』『スピード・オブ・サウンド』ぐらいしか比較になる時期がないこともここで付け加えておこう。ポールが今何度目かのピークを迎えていることは間違いないのだ。(続く)
参考:
ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード~裏庭の混沌と創造
追憶の彼方に~メモリー・オールモスト・フル(デラックス・エディション)
NEW - コレクターズ・エディション