ポールの曲:『コアラへの詩(Ode to a Koala Bear)』
1983年の全米No.1ヒット『セイ・セイ・セイ』のB面として発売されたが、以後CDでの再発がなかったため長い間一部のオールドファンを除いて無名の曲となっていた。
今回『パイプス・オブ・ピース』のリマスター化によってボーナストラックの1曲としてめでたく日の目を見たというわけである。ああ生きていてよかった(笑)。かくいう僕も当時アナログのシングル盤を買いそびれてしまったファンの一人である。
しかし、この曲をスタイリッシュで完成度抜群の名曲『セイ・セイ・セイ』のB面に持ってくるあたりがなんともポールらしいと思う。多くの硬派なロックファンからすればこの何の変哲もない、ある意味退屈ともいえる曲をカップリングに選んだことが理解できなかったに違いない。だが、僕のようなファンにしてみれば、この極端ともいえる2面性(多面性)こそがポールの大きな特徴であり、たまらない魅力の一つでもあるわけだ。
当時マイケル・ジャクソンとの最強コラボで全世界を驚愕させ、天才ポールここにありを改めて全世界に知らしめていたわけだが、そのいっぽうで「皆さん僕も普通の人間なんだよ。コアラ大好き~。くまちゃん大好き~。」と臆面もなく言い切ってしまうあたりがやはりこの人タダ者ではないと思ってしまうのである。たとえそこまで深読みはしなくても、単純にA面とB面の落差はこのシングルを買った多くの人にとって大なり小なりの衝撃を与えたはずだ。
ネットを検索してみてもこの曲についての情報は少ないが、Paul McCartney Recording Sessions(1969-2013)によると、この曲は1975年のウイングスのオーストラリアツアーで書かれたものではないかということ。演奏もポールがほとんどの楽器を担当し、デニー・レイン、リンダ、エリック・スチュワートがコーラスその他で参加しているとのことだ。レコーディングはボックスセットのブックレットの記述によれば1980年11月30日で、それから約3年後の1983年8月31日にロンドンのエア・スタジオでミキシングされた。
詩は文字通りコアラへの賛歌という感じで、「この道が終わるまで一緒に歩いていこう」「大好きだよちっちゃなコアラ君」などの言葉が何度も繰り返される。テーマは動物への愛、そして平和(平凡な日常)ではないかと僕はこの曲を聴いて強く感じたりもする。
けっして名曲とはいえないかもしれないが、ポールの優しい性格が曲全体から伝わってくる。サビのメロディーもすばらしいと思うし、僕にとってはこれから先大切な一曲になってゆくだろうと思っている。
ところで、遅ればせながら『パイプス・オブ・ピース』のスーパー・デラックス・エディションを注文した。HMVでは海外版が約1万円となっていた。興味のある方は以下を参考に。
参考:
『パイプス・オブ・ピース』スーパー・デラックス・エディション(海外版)
Paul McCartney: Recording Sessions (1969-2013). a Journey Through Paul McCartney's Songs After the Beatles.
今回『パイプス・オブ・ピース』のリマスター化によってボーナストラックの1曲としてめでたく日の目を見たというわけである。ああ生きていてよかった(笑)。かくいう僕も当時アナログのシングル盤を買いそびれてしまったファンの一人である。
しかし、この曲をスタイリッシュで完成度抜群の名曲『セイ・セイ・セイ』のB面に持ってくるあたりがなんともポールらしいと思う。多くの硬派なロックファンからすればこの何の変哲もない、ある意味退屈ともいえる曲をカップリングに選んだことが理解できなかったに違いない。だが、僕のようなファンにしてみれば、この極端ともいえる2面性(多面性)こそがポールの大きな特徴であり、たまらない魅力の一つでもあるわけだ。
当時マイケル・ジャクソンとの最強コラボで全世界を驚愕させ、天才ポールここにありを改めて全世界に知らしめていたわけだが、そのいっぽうで「皆さん僕も普通の人間なんだよ。コアラ大好き~。くまちゃん大好き~。」と臆面もなく言い切ってしまうあたりがやはりこの人タダ者ではないと思ってしまうのである。たとえそこまで深読みはしなくても、単純にA面とB面の落差はこのシングルを買った多くの人にとって大なり小なりの衝撃を与えたはずだ。
ネットを検索してみてもこの曲についての情報は少ないが、Paul McCartney Recording Sessions(1969-2013)によると、この曲は1975年のウイングスのオーストラリアツアーで書かれたものではないかということ。演奏もポールがほとんどの楽器を担当し、デニー・レイン、リンダ、エリック・スチュワートがコーラスその他で参加しているとのことだ。レコーディングはボックスセットのブックレットの記述によれば1980年11月30日で、それから約3年後の1983年8月31日にロンドンのエア・スタジオでミキシングされた。
詩は文字通りコアラへの賛歌という感じで、「この道が終わるまで一緒に歩いていこう」「大好きだよちっちゃなコアラ君」などの言葉が何度も繰り返される。テーマは動物への愛、そして平和(平凡な日常)ではないかと僕はこの曲を聴いて強く感じたりもする。
けっして名曲とはいえないかもしれないが、ポールの優しい性格が曲全体から伝わってくる。サビのメロディーもすばらしいと思うし、僕にとってはこれから先大切な一曲になってゆくだろうと思っている。
ところで、遅ればせながら『パイプス・オブ・ピース』のスーパー・デラックス・エディションを注文した。HMVでは海外版が約1万円となっていた。興味のある方は以下を参考に。
参考:
『パイプス・オブ・ピース』スーパー・デラックス・エディション(海外版)
Paul McCartney: Recording Sessions (1969-2013). a Journey Through Paul McCartney's Songs After the Beatles.