ニューアルバム寸評 その2
「ポールの声が良い」
前作“Driving Rain”におけるポールの声の調子はとてもひどいものだった。ガラガラで高音部などまるで出ていない。あんな声の状態でアルバムをリリースしたこと自体が未だに信じられないほどである。
ポールのヴォーカリストとしての凄さは誰よりも理解しているつもりだ。
だからこそ、彼の声の調子がとても気にかかる。
声の調子が良くないときは、無理にレコーディングしなくてもいいのに…と思う。一発勝負のライブとは違い、スタジオレコーディングでは特別調子のいい時を狙って録音すればいいではないか。
だからスタジオ録音盤である“Driving Rain”でのしゃがれ声を聴いて、僕は正直落ち込んだ。ライブ盤ならまだしも、スタジオ録音でこの声では…。ポールもいよいよ限界か、と思ってしまったのだ。
だがこの「ケイオス」では久々にポールらしいヴォーカルが聴ける。
少し鼻にかかったようなポール独特の歌い方も健在だ。
まだまだポールは歌える、十分にやれるのだ。
このヴォーカルの安定感がなければ、「ケイオス」はこれほどの成功をもたらさなかっただろう。
やはりこれもナイジェル・ゴドリッチの仕業なのだろうか。
声の出ていないテイクを没にできるのは今や彼以外には考えられない。
前作“Driving Rain”におけるポールの声の調子はとてもひどいものだった。ガラガラで高音部などまるで出ていない。あんな声の状態でアルバムをリリースしたこと自体が未だに信じられないほどである。
ポールのヴォーカリストとしての凄さは誰よりも理解しているつもりだ。
だからこそ、彼の声の調子がとても気にかかる。
声の調子が良くないときは、無理にレコーディングしなくてもいいのに…と思う。一発勝負のライブとは違い、スタジオレコーディングでは特別調子のいい時を狙って録音すればいいではないか。
だからスタジオ録音盤である“Driving Rain”でのしゃがれ声を聴いて、僕は正直落ち込んだ。ライブ盤ならまだしも、スタジオ録音でこの声では…。ポールもいよいよ限界か、と思ってしまったのだ。
だがこの「ケイオス」では久々にポールらしいヴォーカルが聴ける。
少し鼻にかかったようなポール独特の歌い方も健在だ。
まだまだポールは歌える、十分にやれるのだ。
このヴォーカルの安定感がなければ、「ケイオス」はこれほどの成功をもたらさなかっただろう。
やはりこれもナイジェル・ゴドリッチの仕業なのだろうか。
声の出ていないテイクを没にできるのは今や彼以外には考えられない。