ポールのアルバム:『オフ・ザ・グラウンド』 その3
『オフ・ザ・グラウンド:ザ・コンプリート・ワークス』は現在廃盤となっており、中古でもかなりの高値で取引がされているようだが、10曲ものアウトテイクというのは他のアルバムにはないことだから、ポールファンならばやはり持っておいて損はないと思う。と言いながら僕は持っていないのだが(笑)、発売当時は「最初から出してよ~」とかなり激怒したのを覚えている。いずれこれらの曲もアーカイヴシリーズで集めることができるようになるとは思うが、今まで聴いたことがない人はいちおうユーチューブなどで検索すると聴くことは可能なので、参考にされるとよろしいかと思う。
アウトテイクの中で個人的に特に気に入っている曲は『スタイル・スタイル(Style Style)』と『スウィート・スウィート・メモリーズ(Sweet Sweet Memories)』の2曲。ほとんどの人が知らないのは本当にもったいないと思う。それ以外にも『キックト・アラウンド・ノー・モア(Kicked Around No More)』はサビが秀逸、『キープ・カミング・バック・トゥ・ラヴ(Keep Coming Back to Love)』と『アイ・キャント・イマジン(I Can't Imagine)』は曲の良さに加え、ヘイミッシュ・スチュアートとのデュエットが聴きものだ(ヘイミッシュのコーラスはポールの声と本当に相性が良かった)。それ以外の曲も僕は全部好きである。ちなみに僕が「好きな曲」と言うとき、それはその曲を自分の傍らに常に置いておきたいと思うか否か、というあたりが判断基準になっている。
CD2が本編より優れているとまでは言う気はないが、とにかく僕にとって今やこれらアウトテイク10曲をアルバムから切り離して考えることは不可能なのである。この記事を書いたことにより改めてすべての曲を聴き直してみたのだが、またこのアルバムが少し好きになってしまった(笑)。
さて演奏面に目を移してみよう。ドラムスのブレア・カニンガム以外は一度ワールドツアーを共に行なったメンバーということで息もピッタリ、全編隙のないすばらしい演奏を聴かせてくれている。僕は特にプロデュースも含めて『ルッキング・フォー・チェンジズ(Looking for Changes)』や『バイカー・ライク・アン・アイコン(Biker Like an Icon)』に代表されるギターの生音を強調したこのアルバム特有のサウンドが好きである。このあたりの感じはポールの他の作品にはないものだ。また派手さはないが、ロビー・マッキントッシュのギタリストとしての確かな力量も見逃すことはできない(ロビーは歴代のポール・マッカートニーバンドのギタリストの中では、個人的にはジミー・マッカロックの次に好きなプレイヤーである)。今回リンダはコーラスを含め他のアルバムに比べるとかなり後ろに控えたなという印象だ。
最後に好きな曲ベスト5を。
1.『明日への誓い』
たとえ売れなくても僕にとってはポールの90年代ベストソングの1曲。
2.『ザ・ラヴァーズ・ザット・ネヴァー・ワー』
最初はなかなか良さがわからなかったが、今ではコステロとの共作曲では一番好きな曲。
3.『ゴールデン・アース・ガール』
クラシックとの融合を感じさせる隠れたバラードの名品。オーボエの響きが心にしみる。
4.『ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ』
いかにもポールらしいロックナンバー。ホーンセクションをフィーチャーしたところがマル。
5.『ミストレス・アンド・メイド』
ちょっとビートルズっぽい雰囲気のする、こちらもコステロとの共作曲。
アウトテイクの中で個人的に特に気に入っている曲は『スタイル・スタイル(Style Style)』と『スウィート・スウィート・メモリーズ(Sweet Sweet Memories)』の2曲。ほとんどの人が知らないのは本当にもったいないと思う。それ以外にも『キックト・アラウンド・ノー・モア(Kicked Around No More)』はサビが秀逸、『キープ・カミング・バック・トゥ・ラヴ(Keep Coming Back to Love)』と『アイ・キャント・イマジン(I Can't Imagine)』は曲の良さに加え、ヘイミッシュ・スチュアートとのデュエットが聴きものだ(ヘイミッシュのコーラスはポールの声と本当に相性が良かった)。それ以外の曲も僕は全部好きである。ちなみに僕が「好きな曲」と言うとき、それはその曲を自分の傍らに常に置いておきたいと思うか否か、というあたりが判断基準になっている。
CD2が本編より優れているとまでは言う気はないが、とにかく僕にとって今やこれらアウトテイク10曲をアルバムから切り離して考えることは不可能なのである。この記事を書いたことにより改めてすべての曲を聴き直してみたのだが、またこのアルバムが少し好きになってしまった(笑)。
さて演奏面に目を移してみよう。ドラムスのブレア・カニンガム以外は一度ワールドツアーを共に行なったメンバーということで息もピッタリ、全編隙のないすばらしい演奏を聴かせてくれている。僕は特にプロデュースも含めて『ルッキング・フォー・チェンジズ(Looking for Changes)』や『バイカー・ライク・アン・アイコン(Biker Like an Icon)』に代表されるギターの生音を強調したこのアルバム特有のサウンドが好きである。このあたりの感じはポールの他の作品にはないものだ。また派手さはないが、ロビー・マッキントッシュのギタリストとしての確かな力量も見逃すことはできない(ロビーは歴代のポール・マッカートニーバンドのギタリストの中では、個人的にはジミー・マッカロックの次に好きなプレイヤーである)。今回リンダはコーラスを含め他のアルバムに比べるとかなり後ろに控えたなという印象だ。
最後に好きな曲ベスト5を。
1.『明日への誓い』
たとえ売れなくても僕にとってはポールの90年代ベストソングの1曲。
2.『ザ・ラヴァーズ・ザット・ネヴァー・ワー』
最初はなかなか良さがわからなかったが、今ではコステロとの共作曲では一番好きな曲。
3.『ゴールデン・アース・ガール』
クラシックとの融合を感じさせる隠れたバラードの名品。オーボエの響きが心にしみる。
4.『ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ』
いかにもポールらしいロックナンバー。ホーンセクションをフィーチャーしたところがマル。
5.『ミストレス・アンド・メイド』
ちょっとビートルズっぽい雰囲気のする、こちらもコステロとの共作曲。