写真で見るポール・マッカートニー 第4回
マイケル・ジャクソンのシングル『ガール・イズ・マイン』のジャケットにも使われたこの写真。見たことのある方も多いと思うが、マイケルが着ている青いスタジャンの背中には何が書かれていたかをご存知だろうか?

驚くなかれ、このときマイケルが着ていたジャケットは、なななーんと1980年幻のウイングス日本公演のスタジアムジャンパーだったのである!“McCartney Japanese Tour 1980”という文字と共に日本列島がど真ん中にプリントされている。公演自体がお流れとなってしまったために、事前に準備されていたはずの大量のスタジャン、Tシャツの類いは一体どうなってしまったのか…。今となってはもちろん僕などには知るよしもないが、ファンとしては強烈に欲しいアイテムではある。ポールがマイケルに「これ、いっぱい余ってるから1枚やるよ!」なんて言ったかどうかは別として(笑)、これを実際にマイケルが着ているのを見るのは純粋に日本人の一人としてなんとなく嬉しい気がしてしまうのである。ポールもなかなか憎いことをするものだ。

その後のビートルズ楽曲の版権問題等で少なくとも表面上はすっかりポールを裏切った形となってしまったマイケルであるが、当時この新旧2大スーパースターの共演に心踊らされたファンは多かったはずである(僕もその一人である)。今考えれば、この写真が撮られた頃というのはマイケルがアルバム『スリラー』で巨大な成功を収める直前であり、彼がこの頃を境にしてその容姿を含め大きく“変貌”していったことを考えると非常に貴重なショットであるともいえる。整形なんかしなくても、とてもキュートなんだけどねえ…。

マイケルはポールとの『ガール・イズ・マイン』のレコーディングについて以下の言葉を残している。このときまでは間違いなくいい関係を保っていたのである。
「ソロ・アーティストとして僕が今までにレコーディングした曲の中で、最も好きな曲の一つが『ガール・イズ・マイン』だ。というのも、ポール・マッカートニーとの仕事はとてもエキサイティングで、本当に楽しかったから。彼とは冗談を言い合ったり、物を投げ合ったり、ペチャクチャしゃぺったり、遊んでばかりいたよ。僕たちはヴォーカルを含めほとんど生でこの曲をレコーディングしたんだ。まだ公開はされていないけど、そのときの模様は撮影もされているよ。いつか日の目を見ることになるかもしれないね。」

成功しても変わらないでいるというのはきっと大変な事なのだと思う。そう考えるとどんなに成功しても一人の人間としてけっしてブレることがなかったポールというのはやはり大変な偉人だと思うのである。ビートルズ解散後の彼のライフスタイルは首尾一貫している。彼の生活には常に「家族」が核として存在する。そして家族を優先するがゆえに、不倫やスキャンダルなどとは無縁である。都会と自然とを往復することでオンとオフのバランスを取り、菜食主義を貫き、その生活は億万長者には似つかわしくないほどに質素である。マイケルにはそういったポールの生き方を学んでほしかった…、と思う。合掌。
参考:スリラー

驚くなかれ、このときマイケルが着ていたジャケットは、なななーんと1980年幻のウイングス日本公演のスタジアムジャンパーだったのである!“McCartney Japanese Tour 1980”という文字と共に日本列島がど真ん中にプリントされている。公演自体がお流れとなってしまったために、事前に準備されていたはずの大量のスタジャン、Tシャツの類いは一体どうなってしまったのか…。今となってはもちろん僕などには知るよしもないが、ファンとしては強烈に欲しいアイテムではある。ポールがマイケルに「これ、いっぱい余ってるから1枚やるよ!」なんて言ったかどうかは別として(笑)、これを実際にマイケルが着ているのを見るのは純粋に日本人の一人としてなんとなく嬉しい気がしてしまうのである。ポールもなかなか憎いことをするものだ。

その後のビートルズ楽曲の版権問題等で少なくとも表面上はすっかりポールを裏切った形となってしまったマイケルであるが、当時この新旧2大スーパースターの共演に心踊らされたファンは多かったはずである(僕もその一人である)。今考えれば、この写真が撮られた頃というのはマイケルがアルバム『スリラー』で巨大な成功を収める直前であり、彼がこの頃を境にしてその容姿を含め大きく“変貌”していったことを考えると非常に貴重なショットであるともいえる。整形なんかしなくても、とてもキュートなんだけどねえ…。

マイケルはポールとの『ガール・イズ・マイン』のレコーディングについて以下の言葉を残している。このときまでは間違いなくいい関係を保っていたのである。
「ソロ・アーティストとして僕が今までにレコーディングした曲の中で、最も好きな曲の一つが『ガール・イズ・マイン』だ。というのも、ポール・マッカートニーとの仕事はとてもエキサイティングで、本当に楽しかったから。彼とは冗談を言い合ったり、物を投げ合ったり、ペチャクチャしゃぺったり、遊んでばかりいたよ。僕たちはヴォーカルを含めほとんど生でこの曲をレコーディングしたんだ。まだ公開はされていないけど、そのときの模様は撮影もされているよ。いつか日の目を見ることになるかもしれないね。」

成功しても変わらないでいるというのはきっと大変な事なのだと思う。そう考えるとどんなに成功しても一人の人間としてけっしてブレることがなかったポールというのはやはり大変な偉人だと思うのである。ビートルズ解散後の彼のライフスタイルは首尾一貫している。彼の生活には常に「家族」が核として存在する。そして家族を優先するがゆえに、不倫やスキャンダルなどとは無縁である。都会と自然とを往復することでオンとオフのバランスを取り、菜食主義を貫き、その生活は億万長者には似つかわしくないほどに質素である。マイケルにはそういったポールの生き方を学んでほしかった…、と思う。合掌。
参考:スリラー
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2011-11-21 │ 写真で見るポール・マッカートニー │ Edit