ポールの曲:『テディ・ボーイ(Teddy Boy)』
個人的には今回のリマスターリリース(『マッカートニー』と『マッカートニーⅡ』)の中で最も評価が上がった曲の一つである。
元々はビートルズ時代に書かれた曲で、『レット・イット・ビー』のセッションでも演奏され、ラフなデモバージョンは『アンソロジー3』にも収録されている。がしかし、このバージョンは僕にはジョンが故意にふざけているとしか聞こえず、ポールファンとしては少し不愉快な気分にさせられるので滅多に聴くことはない(あくまで個人的感想です、苦笑)。
曲自体はポールお得意のアコースティックな癒し系ソングという感じで僕は昔から好きなのだが、ビートルズで没にされ、ソロアルバムに収録はされたもののなんとなく音が籠っているというか、ぼやけた印象で完成度は今一つという気がしていた。しかし、今回のリマスターでその印象は一変した。音がクリアになり、ヴォーカルと一つ一つの楽器の音の輪郭がはっきりして、まるでリミックスでもしたかのように曲が生まれ変わっているのである。演奏についてはギターやベースに関しては何も言うことがないとしても、ポールのドラム演奏もなかなかのものだし、ダメなはずのリンダのバッキング・ヴォーカルまでもが曲と完全にマッチして聴こえる(いや実際にすばらしい)のだから不思議なものだ。曲に対する印象というのは、一般に考えられているよりもずっと些細な事で変化しうるものなのかもしれない。
しかし、もしビートルズがあのまま解散せず、この曲が没のまま日の目を見ずに終わってしまったのだとしたら、それは僕にはとてももったいないことのように思える。ビートルズが解散していなかったら、『テディ・ボーイ』だけではなく、ポールの他の多くの作品もずっと未発表のまま終わってしまったのだろうか?いや、きっとそんなことはないだろう。それらはいずれ何らかの形で発表されたにちがいない。しかし、ポールが好きで好きでたまらない僕のようなファンにしてみれば、ビートルズ解散というのは必ずしも悲劇だけを意味しないということだけは言えると思う。なぜなら、それはポールの作品だけを独占して聴くことができる権利をもらったようなものだからである。
『テディ・ボーイ』はビートルズでは没にされた。だが、僕は今、この曲に偉大なるビートルズの楽曲と同列の価値を与えている。ただこの曲の終わり方を聴くだけで、ポール・マッカートニーという人が只者ではないことがわかるだろう。僕はポールを追いかけてきて良かったと思う。
参考:マッカートニー(日本盤デラックス・エディション)
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元々はビートルズ時代に書かれた曲で、『レット・イット・ビー』のセッションでも演奏され、ラフなデモバージョンは『アンソロジー3』にも収録されている。がしかし、このバージョンは僕にはジョンが故意にふざけているとしか聞こえず、ポールファンとしては少し不愉快な気分にさせられるので滅多に聴くことはない(あくまで個人的感想です、苦笑)。
曲自体はポールお得意のアコースティックな癒し系ソングという感じで僕は昔から好きなのだが、ビートルズで没にされ、ソロアルバムに収録はされたもののなんとなく音が籠っているというか、ぼやけた印象で完成度は今一つという気がしていた。しかし、今回のリマスターでその印象は一変した。音がクリアになり、ヴォーカルと一つ一つの楽器の音の輪郭がはっきりして、まるでリミックスでもしたかのように曲が生まれ変わっているのである。演奏についてはギターやベースに関しては何も言うことがないとしても、ポールのドラム演奏もなかなかのものだし、ダメなはずのリンダのバッキング・ヴォーカルまでもが曲と完全にマッチして聴こえる(いや実際にすばらしい)のだから不思議なものだ。曲に対する印象というのは、一般に考えられているよりもずっと些細な事で変化しうるものなのかもしれない。
しかし、もしビートルズがあのまま解散せず、この曲が没のまま日の目を見ずに終わってしまったのだとしたら、それは僕にはとてももったいないことのように思える。ビートルズが解散していなかったら、『テディ・ボーイ』だけではなく、ポールの他の多くの作品もずっと未発表のまま終わってしまったのだろうか?いや、きっとそんなことはないだろう。それらはいずれ何らかの形で発表されたにちがいない。しかし、ポールが好きで好きでたまらない僕のようなファンにしてみれば、ビートルズ解散というのは必ずしも悲劇だけを意味しないということだけは言えると思う。なぜなら、それはポールの作品だけを独占して聴くことができる権利をもらったようなものだからである。
『テディ・ボーイ』はビートルズでは没にされた。だが、僕は今、この曲に偉大なるビートルズの楽曲と同列の価値を与えている。ただこの曲の終わり方を聴くだけで、ポール・マッカートニーという人が只者ではないことがわかるだろう。僕はポールを追いかけてきて良かったと思う。
参考:マッカートニー(日本盤デラックス・エディション)
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