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ビートルズ・リマスター日記 - 25  僕が選ぶリマスター盤ベスト3

ビートルズ・リマスターが発売されてから約8か月が経過した。何度も繰り返すようだが、このリマスター盤の出来は本当にすばらしく、発売後の数ヶ月間は他のCDを聴く気が全くしなかったほどである。

全体的に見てビートルズ・リマスターのプロジェクトは大成功であり、ことステレオ版に関してはどのアルバムを買ったとしても絶対に損はないと断言したい。

そこで、あくまでも個人的な意見であることを前置きした上で、僕が選ぶビートルズ・リマスターのベスト3を発表したい。今回選考する上で僕が最も重視したのは、旧CDとの音の違いである。つまり、旧CDの音に慣れ親しんでいる人がリマスター盤を聴いたときにどれくらい驚くであろうかを念頭に置いて選んでみた。アルバム作品としての個人的な好き嫌いは全く考慮には入れずにシビアに評価したつもりである。

第1位:ラバー・ソウル
全アルバム中、もっとも新鮮な驚きを与えてくれたのが、このリマスター版「ラバー・ソウル」であった。「ラバー・ソウル」といえば、ビートルズ初期の疑似ステレオのように音が左右のチャンネルにハッキリと分かれていることが大きな特徴であるが、このリマスター版でもその部分については変化はない。しかし、音像の位置は左右共に少し上方に上がり、その結果音の広がりがかなり増したように感じられる。それはあたかもリミックスでも施したかのような高度に磨き上げられた音へと完全に変身を遂げている。その豊かで深い響きは僕の脳髄を刺激し、全く新しい「ラバー・ソウル」体験へと導かれていったのだった。正直言って僕はこのアルバムのリマスター版にはそれほど期待していなかったのである。つまり、完全に予想を裏切られた形だ(笑)。

第2位:ビートルズ・フォー・セール
このアルバムに関しては、とにかく旧CDの音が悪すぎたというのがまず前提としてある。それだけに、リマスター化された音はこれまでにない情報量が洪水のように押し寄せてくるといった印象を受けた。とにかく音が厚みを増し、新たな聴きごたえとでもいったものが生じたのである。結果的に、これまでは比較的軽視しがちだったカバー曲の良さを再発見したり、あまり好きではなかった曲を改めて聴き込んだり、などということが起こったのだった。一般的にビートルズのアルバムの中では評価が低い部類に入ると思うが、今回の再発売を機に、このアルバムの良さを再認識したファンはけっこう多かったのではなかろうか。

第3位:ウィズ・ザ・ビートルズ
アナログ時代のいわゆる疑似ステレオヴァージョンが復活した形だが、僕は正直言って旧CDのモノラルヴァージョンが嫌いだったから、結果的にそれだけでも大満足であった。しかし、その音はこれまでの印象を一変させるほどすばらしいものだった。特に「イット・ウォント・ビー・ロング」や「プリーズ・ミスター・ポストマン」、「ロール・オーバー・ベートーベン」、「マネー」などの輪郭のぼやけた音が迫力あるサウンドと共に甦ってきたのは驚きだった。極めつきは「ナット・ア・セカンド・タイム」。この隠れたジョンの名曲をここまで再生させたリマスター・チームのビートルズ愛にはただただ敬服し、感謝するしかない。

さて、こうして見てくるとベスト3に後期のアルバムは1枚も入らなかったことになる。この結果には実は自分自身が一番驚いている。というのも、リマスター化で音質が格段に向上するとすれば、それはレコーディング技術が進歩した後期の作品群ではなかろうかと漠然と考えていたからだ。だが、実際の結果は真逆で、古い作品のほうがよりリマスターの恩恵を受けたように感じられる。とはいっても、もちろん後期作品のリマスター盤が優れていないということでは全然ない。ビートルズ・リマスターはすべてのアルバムがすばらしいのだから。


参考:
ラバー・ソウル [Enhanced] [Limited Edition] [Original recording remastered]
ビートルズ・フォー・セール [Enhanced] [Limited Edition] [Original recording remastered]
ウィズ・ザ・ビートルズ [Enhanced] [Limited Edition] [Original recording remastered]

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