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「アバター」が「タイタニック」の記録を塗りかえる




アメリカにおける映画の歴代興行収入第1位の座は、1997年以来「タイタニック」が守り続けてきた。その数字はアメリカ国内だけで6億ドル(1ドル90円換算でも540億円)というとてつもないものである。これはちょっとやそっとでは破れない記録だろうと思っていた。なにしろ、ついこの間(2008年)「ダークナイト」が5億3千万ドルを叩き出して歴代興収2位に躍り出るまでは、「タイタニック」以下に6億ドルはおろか、5億ドルを超える映画さえも皆無だったからだ。それまでは、「スター・ウォーズ」が4億6千万ドルで長らく2位の指定席に定着していたのだった。

「タイタニック」はご存じジェームズ・キャメロンがメガホンを取った名作である。僕自身はこの映画が好きだし、歴代興収1位の記録には納得していた。それだけに、いったい誰のどんな映画がこのすごい記録を破るのか、僕は長い間大変興味を持って見守っていた。

そして、ついにその記録が破られるときがやってきた。今年2010年2月の初週に、ジェームズ・キャメロン監督作「アバター」の総興行収入が6億3千万ドルを突破し、とうとう「タイタニック」の大記録を塗りかえたのだ(アメリカ国内のみ)。とにもかくにも、これは大変な記録であることだけは確かである。ジェームズ・キャメロンを超えたのは皮肉にもジェームズ・キャメロンだったというわけだ。

「アバター」は、実は去年の暮れに1人でこっそりと観に行っていた。そのときはまだ封切りから1週間ほどしか経っていなかったが、映画館も満席というわけではなく、世間の評価もモンスターヒットになるような作品という捉え方はされていなかったように思う。過去を思い返せば、「スター・ウォーズ」にしろ、「E・T」にしろ、記録を塗り替えるような作品は皆ある種の社会現象といえるものを巻き起こしたものである。だが今回の「アバター」に関しては少し様子が違っていた。特にド派手な宣伝もなく、前評判もさほどではなかったのが、封切り後にクチコミでじわじわと評価が上がっていったような印象である。

さて映画の内容のほうだが、2時間40分という長さもかかわらず、全く退屈することなく最後まで観ることができたのは、さすがはキャメロン監督の仕事だなと感心した。お世辞抜きで、最近にはない良質な娯楽作品だと思った。

しかし、まさかこれほどまでにヒットするとは…。キャメロン監督作品であるだけに、相当な期待をもって映画を観に行ったことはたしかだったのだが、まさかあの「タイタニック」の記録を破るほどの超ド級のヒットになるとは正直全く予想しなかった。僕のこの映画の評価は10点満点の8点といったところである。ちなみに僕にとってキャメロン監督作品のベストは「エイリアン2」だ。

アメリカ映画興行収入歴代ベスト5
1位:アバター   6億3千万ドル(現在も更新中)
2位:タイタニック 6億ドル
3位:ダークナイト 5億3千万ドル
4位:スター・ウォーズ 4億6千万ドル
5位:シュレック2 4億3千万ドル


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