ビートルズ・リマスター日記 - 21 「イエロー・サブマリン」「レット・イット・ビー」
ビートルズ・リマスターの独断的感想第6回。
“Yellow Submarine(イエロー・サブマリン)”
お恥ずかしい限りだが、僕がアルバム「イエロー・サブマリン」をお金を出して購入したのは実は今回が初めてである。それというのも、このアルバムには実質4曲だけしかいわゆる新曲が収録されていないからである(「オンリー・ア・ノーザン・ソング」「オール・トゥゲサー・ナウ」「ヘイ・ブルドッグ」「イッツ・オール・トゥー・マッチ」)。
ビートルズの他の2曲はすでに他のアルバムに収録されており、後半(旧B面)はそっくりジョージ・マーティン・オーケストラによるインストゥルメンタル・ナンバーという構成。ジョージ・マーティンには悪いが、はっきり言って旧B面は「ペッパーランド」を除いて僕にはどうでもよい内容なのであった。
そんなわけで、おそらくリマスター盤の発売がなければ、僕は一生このアルバムを買わずに終わったかもしれなかった。そういう意味でもリマスター盤の発売には感謝である。
さて、その内容であるが、なにぶん最も聴き込んでいないアルバムだけに比較は難しいのだが、なんといっても圧巻は「ヘイ・ブルドッグ」である。ポールのうなるベースが完全に曲を支配している。何度聴いても色褪せることのない名曲、そしてポールの名演奏だと思う。
ただこのアルバムをビートルズの公式オリジナル・アルバムの1枚として数えること自体に無理があることも指摘しておかねばなるまい。ロック史上に残るビートルズの他のアルバムの楽曲群そして完成度に比べると、このアルバムの重要度は著しく劣る。いっそのことリマスター盤発売を機に「パスト・マスターズ」に前述の4曲のみを追加収録してくれてもよかったのに、なんて思うくらいだ。
“Let It Be(レット・イット・ビー)”
2003年に発売された「レット・イット・ビー...ネイキッド」は音質こそ旧CDよりは向上していたものの、全体としてみると僕個人はオリジナルのアルバムのほうがずっと好きであった。やはり個々の曲の完成度や、全体としてのまとまりがオリジナルのほうが勝っていると思えたからである。
こうして届けられたオリジナル「レット・イット・ビー」リマスター盤の出来はとてもすばらしいものだと思う。音がクリアになったと同時に、フィル・スペクターによるプロデュースの技が細部まで再現されていている。特に「ロング・アンド・ワインディング・ロード」のオーバーダビングなどは賛否両論あるものの、僕はやはり非常にすばらしいアレンジ、そしてプロデュースだなと今回改めて驚嘆の声を上げてしまったのだった。今一度ストリングスとホーンセクション、そしてバックコーラスの美しさに耳を傾けてみてほしい。今回のリマスタリングによって、この曲は真の意味でビートルズの幕引きを飾る曲にふさわしいと思えるようになった。
その他の曲についても、どの曲も均一にとても音がよくなったと感じるのだが、僕のお気に入りはジョージの「アイ・ミー・マイン」である。今回リマスター盤全体を通して、その曲数の割にジョージの曲でハッとさせられることが多かったのは意外だった。
参考: Amazon.co.jp “ザ・ビートルズ・ストア”
“Yellow Submarine(イエロー・サブマリン)”
お恥ずかしい限りだが、僕がアルバム「イエロー・サブマリン」をお金を出して購入したのは実は今回が初めてである。それというのも、このアルバムには実質4曲だけしかいわゆる新曲が収録されていないからである(「オンリー・ア・ノーザン・ソング」「オール・トゥゲサー・ナウ」「ヘイ・ブルドッグ」「イッツ・オール・トゥー・マッチ」)。
ビートルズの他の2曲はすでに他のアルバムに収録されており、後半(旧B面)はそっくりジョージ・マーティン・オーケストラによるインストゥルメンタル・ナンバーという構成。ジョージ・マーティンには悪いが、はっきり言って旧B面は「ペッパーランド」を除いて僕にはどうでもよい内容なのであった。
そんなわけで、おそらくリマスター盤の発売がなければ、僕は一生このアルバムを買わずに終わったかもしれなかった。そういう意味でもリマスター盤の発売には感謝である。
さて、その内容であるが、なにぶん最も聴き込んでいないアルバムだけに比較は難しいのだが、なんといっても圧巻は「ヘイ・ブルドッグ」である。ポールのうなるベースが完全に曲を支配している。何度聴いても色褪せることのない名曲、そしてポールの名演奏だと思う。
ただこのアルバムをビートルズの公式オリジナル・アルバムの1枚として数えること自体に無理があることも指摘しておかねばなるまい。ロック史上に残るビートルズの他のアルバムの楽曲群そして完成度に比べると、このアルバムの重要度は著しく劣る。いっそのことリマスター盤発売を機に「パスト・マスターズ」に前述の4曲のみを追加収録してくれてもよかったのに、なんて思うくらいだ。
“Let It Be(レット・イット・ビー)”
2003年に発売された「レット・イット・ビー...ネイキッド」は音質こそ旧CDよりは向上していたものの、全体としてみると僕個人はオリジナルのアルバムのほうがずっと好きであった。やはり個々の曲の完成度や、全体としてのまとまりがオリジナルのほうが勝っていると思えたからである。
こうして届けられたオリジナル「レット・イット・ビー」リマスター盤の出来はとてもすばらしいものだと思う。音がクリアになったと同時に、フィル・スペクターによるプロデュースの技が細部まで再現されていている。特に「ロング・アンド・ワインディング・ロード」のオーバーダビングなどは賛否両論あるものの、僕はやはり非常にすばらしいアレンジ、そしてプロデュースだなと今回改めて驚嘆の声を上げてしまったのだった。今一度ストリングスとホーンセクション、そしてバックコーラスの美しさに耳を傾けてみてほしい。今回のリマスタリングによって、この曲は真の意味でビートルズの幕引きを飾る曲にふさわしいと思えるようになった。
その他の曲についても、どの曲も均一にとても音がよくなったと感じるのだが、僕のお気に入りはジョージの「アイ・ミー・マイン」である。今回リマスター盤全体を通して、その曲数の割にジョージの曲でハッとさせられることが多かったのは意外だった。
参考: Amazon.co.jp “ザ・ビートルズ・ストア”
2009-11-29 │ ビートルズ・リマスター日記 │ Edit