ポールの曲 “So Bad(ソー・バッド)”(追加再掲)
この曲は一度取り上げているのだが、DVDが出た記念に同曲のプロモビデオについて加筆し、以下再掲する。
今回DVDに収録された多数のプロモビデオの中でも、個人的におそらく一番好きなビデオである。
ポールにしては映像的に見て非常にプロフェッショナルな仕事を強く感じさせる作品となっている。
全体的な印象として、ポール・マッカートニーという人は映像面にはあまりこだわらない人じゃないかと思っている。彼が創り出す音楽に比べると、ヴィジュアル面については多分に控えめな印象を受けてしまうからだ。少なくともかつてのマイケル・ジャクソンなどのように、MTVを強く意識したような映像作りには積極的に挑戦してはいない(センスのいい人なので、やろうと思えばできるはずなのだが)。しかし、そこに僕は「オレはミュージシャンなんだからあくまでも音楽で勝負する」といったポール独特のミュージシャン魂を感じたりしてしまうわけである。僕が勝手にそう思っているだけなのかもしれないが・・・。
ともかくこのビデオに出てくるメンバーは全員がとてもカッコよく見える。ポールは普段にも増してハンサムで、優しさと切なさが内側からにじみ出てくるようだし、リンダは化粧がばっちり決まっていて、まるで別人のように美しくセクシーである。リンゴはいくつかの映像作品でポールと共演しているが、やはりこのビデオが一番美しく映っているように思える。しかし、エリック・スチュアートはこんなにも優しい感じの人だったんだな…。(珍しくサングラスを外している)
それにポールがコメンタリーでも語っているように、このビデオはとてもいい雰囲気で撮影されたことがよくわかる。
実は僕が持っている“Pipes of Peace
”はCD化された直後のもので音があまり良くないのだが、このDVDでは音が格段に良くなっている。そのうち音だけを落としてMP3に変換してやろうと思っている。
このビデオを観ていると、結局ポールという人は実際に演奏している姿というのが一番カッコイイんだよな、なんて思ってしまう。ストーリー性を持たせた作品もいいけれど、やっぱりポールは俳優にはなりきれない。彼は生まれながらのミュージシャンなのだ。
以下はちょうど約1年前、2006年12月13日に掲載した記事である。
ポールのファルセット・ヴォイスが印象的な美しいラヴ・バラード。
ビートルズ時代にも匹敵する創造力の息吹を感じさせる名曲である。
今やマッカートニー・スタンダードの一曲にも挙げられるだろう。
詩の内容は極めてシンプル。
心の中が痛むんだ
君は大切な人
君のことをどうしようもなく愛してしまったんだ
君がいなくなると
痛みも去ってゆくけれど
それは僕にとっては良くないこと
君のことをどうしようもなく愛してしまったんだ
(抄訳)
ビートルズ初期にもつながるようなシンプルなラヴソングである。
余談になってしまうが、ビートルズ初期のストレートなラヴソングには思わず顔を赤らめてしまうようなものが多かった。
「愛は金で買えない」(Can't Buy Me Love)などはまだいいほうで、「君の手を握りたい」(I Want to Hold Your Hand)、「彼女は君が好き」(She Loves You)、「僕から君へ」(From Me to You)などなど。
ある意味無邪気で、純粋無垢な愛の歌がビートルズの原点であった。つまり、“So Bad”もそういう曲のひとつということだ。
演奏面では、特にメロディアスで溜めのきいたポールならではのベースプレイはファンをうならせるだろうし、リンダのキーボードとコーラスも、ことこの曲に関しては全く見事という他はない。ポールをしっかりとサポートしている。
映像としては、シングル発売用のプロモーションビデオと映画“Give My Regards to Broad Street
”の演奏シーンがどちらも甲乙つけがたい出来となっている。
特にファンとして嬉しいのは、どちらのビデオでもリンゴがバックでドラムを叩いていることである。
ポールはまだまだ若々しくてカッコよく、リンダも美しい。今から考えると全く夢のようなシーンであり、貴重な映像だ。
この“So Bad”が収録されているアルバム““Pipes of Peace
”は、大ヒットした“Tug of War
”の次に発表された。
不思議なのは、このアルバムがそれほどヒットしなかったということだ。
なにしろシングル“Say Say Say”は全米No.1を記録していたし、アルバムと同名のシングル盤“Pipes of Peace”はイギリスでNo.1になった。
他の収録曲にしても、決して悪い曲が並んでいるというわけでもない。(実際Amazon.co.jp
で検索すると、このアルバムの検索結果はポールの全アルバムの中でも割と上位に位置していた)
にもかかわらず、アルバムは全米でNo.1を取れなかったのだ。そして、結局現在に至るまで全米No.1のアルバムは生まれていない。
実際このアルバム以降、アメリカにおけるポールのアルバムの売り上げは激減の道をたどることになる。だが、その話はまた時を改めることにしよう。
ともかく、売れようが売れまいが、ポールが天才の輝きを失っていないことを示したのがこの曲“So Bad”だった。
今回DVDに収録された多数のプロモビデオの中でも、個人的におそらく一番好きなビデオである。
ポールにしては映像的に見て非常にプロフェッショナルな仕事を強く感じさせる作品となっている。
全体的な印象として、ポール・マッカートニーという人は映像面にはあまりこだわらない人じゃないかと思っている。彼が創り出す音楽に比べると、ヴィジュアル面については多分に控えめな印象を受けてしまうからだ。少なくともかつてのマイケル・ジャクソンなどのように、MTVを強く意識したような映像作りには積極的に挑戦してはいない(センスのいい人なので、やろうと思えばできるはずなのだが)。しかし、そこに僕は「オレはミュージシャンなんだからあくまでも音楽で勝負する」といったポール独特のミュージシャン魂を感じたりしてしまうわけである。僕が勝手にそう思っているだけなのかもしれないが・・・。
ともかくこのビデオに出てくるメンバーは全員がとてもカッコよく見える。ポールは普段にも増してハンサムで、優しさと切なさが内側からにじみ出てくるようだし、リンダは化粧がばっちり決まっていて、まるで別人のように美しくセクシーである。リンゴはいくつかの映像作品でポールと共演しているが、やはりこのビデオが一番美しく映っているように思える。しかし、エリック・スチュアートはこんなにも優しい感じの人だったんだな…。(珍しくサングラスを外している)
それにポールがコメンタリーでも語っているように、このビデオはとてもいい雰囲気で撮影されたことがよくわかる。
実は僕が持っている“Pipes of Peace
このビデオを観ていると、結局ポールという人は実際に演奏している姿というのが一番カッコイイんだよな、なんて思ってしまう。ストーリー性を持たせた作品もいいけれど、やっぱりポールは俳優にはなりきれない。彼は生まれながらのミュージシャンなのだ。
以下はちょうど約1年前、2006年12月13日に掲載した記事である。
ポールのファルセット・ヴォイスが印象的な美しいラヴ・バラード。
ビートルズ時代にも匹敵する創造力の息吹を感じさせる名曲である。
今やマッカートニー・スタンダードの一曲にも挙げられるだろう。
詩の内容は極めてシンプル。
心の中が痛むんだ
君は大切な人
君のことをどうしようもなく愛してしまったんだ
君がいなくなると
痛みも去ってゆくけれど
それは僕にとっては良くないこと
君のことをどうしようもなく愛してしまったんだ
(抄訳)
ビートルズ初期にもつながるようなシンプルなラヴソングである。
余談になってしまうが、ビートルズ初期のストレートなラヴソングには思わず顔を赤らめてしまうようなものが多かった。
「愛は金で買えない」(Can't Buy Me Love)などはまだいいほうで、「君の手を握りたい」(I Want to Hold Your Hand)、「彼女は君が好き」(She Loves You)、「僕から君へ」(From Me to You)などなど。
ある意味無邪気で、純粋無垢な愛の歌がビートルズの原点であった。つまり、“So Bad”もそういう曲のひとつということだ。
演奏面では、特にメロディアスで溜めのきいたポールならではのベースプレイはファンをうならせるだろうし、リンダのキーボードとコーラスも、ことこの曲に関しては全く見事という他はない。ポールをしっかりとサポートしている。
映像としては、シングル発売用のプロモーションビデオと映画“Give My Regards to Broad Street
特にファンとして嬉しいのは、どちらのビデオでもリンゴがバックでドラムを叩いていることである。
ポールはまだまだ若々しくてカッコよく、リンダも美しい。今から考えると全く夢のようなシーンであり、貴重な映像だ。
この“So Bad”が収録されているアルバム““Pipes of Peace
不思議なのは、このアルバムがそれほどヒットしなかったということだ。
なにしろシングル“Say Say Say”は全米No.1を記録していたし、アルバムと同名のシングル盤“Pipes of Peace”はイギリスでNo.1になった。
他の収録曲にしても、決して悪い曲が並んでいるというわけでもない。(実際Amazon.co.jp
にもかかわらず、アルバムは全米でNo.1を取れなかったのだ。そして、結局現在に至るまで全米No.1のアルバムは生まれていない。
実際このアルバム以降、アメリカにおけるポールのアルバムの売り上げは激減の道をたどることになる。だが、その話はまた時を改めることにしよう。
ともかく、売れようが売れまいが、ポールが天才の輝きを失っていないことを示したのがこの曲“So Bad”だった。