ポールのアルバム “Driving Rain(ドライヴィング・レイン)”
僕自身の評価では、正直言ってポールの全アルバム中、かなり下位にランクされてしまう作品である。(ひょっとしたら最下位かもしれない)
真のファンというものは、好きではない部分も言えるようでなくてはならないと常々思っているので、今回はこのアルバムがあまり好きではない理由から書いてみたい。
ポールの作品の良し悪しは、かなりの割合で声の調子に左右されると僕は思っている。
そういう意味では、このアルバムで聴かれるポールの声の状態は極めて悪いと思う。
正直ライブで声の出が良くないのは仕方がないと思う。
だが、スタジオ録音盤ではそうはいかない。なぜなら、スタジオ・レコーディングは何度でも録り直しというものが可能だからだ。
最も声の調子がいい時を狙ったなら、ポールはまだまだ歌える。その事は、“Chaos~”や“Run Devil Run”が証明している。
にもかかわらず、“Driving Rain
”のポールの声はガラガラである。ライブ並みにガラガラである。
“From a Lover to a Friend”など、かわいそうになるほどガラガラである。
どんなに最高の演奏であっても、ポールの声が出ていなければ、曲の魅力は半減してしまう。僕が大半のポールのライブ盤をろくに聴いてもいないのも、そんなところに理由がある。聴きたくない、のではない。まともに声が出ていない曲は、ただ単に聴く気がしないのだ。
もう一つの大きな理由は楽曲自体が全体的にそれほど良くないと思われることだ。
ポールの全アルバム中、曲名を1曲目からスラスラ言えないのは、おそらくこの“Driving Rain”だけである。要するにあんまりよく聴いていないのだ。
“Chaos~”はこの1年の間に本当によく聴き込んだと思う。だが、“Driving Rain”には全くそんな感じがない。聴き込んだという感触がない。僕にとってポールのアルバムでそんな事が起こるのは本当に珍しい事だ。
好きな曲がないかといえば、そうでもないのだが、どうでもいい、と思えるような曲もいくつか混ざっている、とでも言えばいいだろうか・・・
トイレで小便中に腕時計のデジカメで撮ったというジャケットにしても、百歩譲って多少の遊び心は認めるにしても、そこには芸術性のかけらも感じられない。ポールらしいセンスのよさが見られないのが残念だ。
以上が、僕がこのアルバムをあまり好きになれない部分ということになる。我ながらいつになく辛辣な評価になってしまったが、かといってこのアルバムが本当に嫌いかといえば、そうでもない。
一つ特筆すべき点は、このアルバムからポールは本当の意味で再出発を果たしたということである。リンダの死後、1年間毎日泣いて過ごしていたというポールが、ヘザーとの出会いを経て原点に戻るロックンロールアルバム“Run Devil Run”を発表。その後華々しくキャバーン・クラブで復活のステージに立ち、完全に自信を取り戻したポールが新しいバンドのメンバーたちと作り上げたのが本作であった。
そこには、きっと純粋に音楽をバンドメンバーたちと共に楽しむポールの姿があったにちがいない。
だからこそ、声の調子とか、1曲1曲の完成度にはそれほどこだわらずに、ライブ録音に近い音作りになったのだと思う。だから、これはこれで良いのだっ!(爆)
このアルバムで好きな曲ベスト5
1.Heather
別れても尚、アルバムの中で一番好きな曲。ポールらしさを最も感じる名品です。ライブでも演ってほしいが、絶対にやることはないでしょう。
2.Driving Rain
アルバムの中ではかなり完成度の高い部類に入るのでは。いつ聴いても明るい曲調で元気が出る。
3.I Do
久々に待ってましたというポール節全開の甘いラブソング。声の調子さえ良ければ・・・。
4.From a Lover to a Friend
ポールにしては珍しく暗い響きを持つバラード。プロデュース次第では名曲になり得る要素を十分秘めた曲であるだけに、少々惜しい思いがする。十分にベースを歌わせているところも聴きどころ。
5.Lonely Road
詩の内容が意味深であるだけに、読みながら聴くとかなりヘビーな曲。ベースから始まるイントロもグッド!
真のファンというものは、好きではない部分も言えるようでなくてはならないと常々思っているので、今回はこのアルバムがあまり好きではない理由から書いてみたい。
ポールの作品の良し悪しは、かなりの割合で声の調子に左右されると僕は思っている。
そういう意味では、このアルバムで聴かれるポールの声の状態は極めて悪いと思う。
正直ライブで声の出が良くないのは仕方がないと思う。
だが、スタジオ録音盤ではそうはいかない。なぜなら、スタジオ・レコーディングは何度でも録り直しというものが可能だからだ。
最も声の調子がいい時を狙ったなら、ポールはまだまだ歌える。その事は、“Chaos~”や“Run Devil Run”が証明している。
にもかかわらず、“Driving Rain
“From a Lover to a Friend”など、かわいそうになるほどガラガラである。
どんなに最高の演奏であっても、ポールの声が出ていなければ、曲の魅力は半減してしまう。僕が大半のポールのライブ盤をろくに聴いてもいないのも、そんなところに理由がある。聴きたくない、のではない。まともに声が出ていない曲は、ただ単に聴く気がしないのだ。
もう一つの大きな理由は楽曲自体が全体的にそれほど良くないと思われることだ。
ポールの全アルバム中、曲名を1曲目からスラスラ言えないのは、おそらくこの“Driving Rain”だけである。要するにあんまりよく聴いていないのだ。
“Chaos~”はこの1年の間に本当によく聴き込んだと思う。だが、“Driving Rain”には全くそんな感じがない。聴き込んだという感触がない。僕にとってポールのアルバムでそんな事が起こるのは本当に珍しい事だ。
好きな曲がないかといえば、そうでもないのだが、どうでもいい、と思えるような曲もいくつか混ざっている、とでも言えばいいだろうか・・・
トイレで小便中に腕時計のデジカメで撮ったというジャケットにしても、百歩譲って多少の遊び心は認めるにしても、そこには芸術性のかけらも感じられない。ポールらしいセンスのよさが見られないのが残念だ。
以上が、僕がこのアルバムをあまり好きになれない部分ということになる。我ながらいつになく辛辣な評価になってしまったが、かといってこのアルバムが本当に嫌いかといえば、そうでもない。
一つ特筆すべき点は、このアルバムからポールは本当の意味で再出発を果たしたということである。リンダの死後、1年間毎日泣いて過ごしていたというポールが、ヘザーとの出会いを経て原点に戻るロックンロールアルバム“Run Devil Run”を発表。その後華々しくキャバーン・クラブで復活のステージに立ち、完全に自信を取り戻したポールが新しいバンドのメンバーたちと作り上げたのが本作であった。
そこには、きっと純粋に音楽をバンドメンバーたちと共に楽しむポールの姿があったにちがいない。
だからこそ、声の調子とか、1曲1曲の完成度にはそれほどこだわらずに、ライブ録音に近い音作りになったのだと思う。だから、これはこれで良いのだっ!(爆)
このアルバムで好きな曲ベスト5
1.Heather
別れても尚、アルバムの中で一番好きな曲。ポールらしさを最も感じる名品です。ライブでも演ってほしいが、絶対にやることはないでしょう。
2.Driving Rain
アルバムの中ではかなり完成度の高い部類に入るのでは。いつ聴いても明るい曲調で元気が出る。
3.I Do
久々に待ってましたというポール節全開の甘いラブソング。声の調子さえ良ければ・・・。
4.From a Lover to a Friend
ポールにしては珍しく暗い響きを持つバラード。プロデュース次第では名曲になり得る要素を十分秘めた曲であるだけに、少々惜しい思いがする。十分にベースを歌わせているところも聴きどころ。
5.Lonely Road
詩の内容が意味深であるだけに、読みながら聴くとかなりヘビーな曲。ベースから始まるイントロもグッド!