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ポールのアルバム “Wings Over America(ウイングス・オーヴァー・アメリカ)” - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!

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ポールのアルバム “Wings Over America(ウイングス・オーヴァー・アメリカ)”

「アナログ史上最強のライブ盤か?」

アナログ世代には“ウイングスUSAライブ!!”でおなじみの名盤中の名盤。
当時はLP3枚組という他に類を見ない大作として発表された。
セールスの事を考えれば、2枚組に圧縮して発表したほうがきっとビッグセールスを記録しただろう。
だが、あえて完全収録に近い3枚組として発表したところが、いかにもポールらしいし、いかに当時の彼、そしてウイングスに勢いがあったかがうかがい知れる。(それでも全米No.1になってしまったが…。ウイングス恐るべし)

この歴史的な全米ツアーが行なわれた1976年、僕はまだ13歳のガキで、ビートルズに目覚める直前だった。
したがって、当時このウイングスのツアーがどんな報道のされ方をしていたかを僕は全く知らない。
僕がリアルタイムでウイングスを聴き出したのは1978年のアルバム“ロンドン・タウン”からで、とても残念なことに、ウイングスの全盛期を僕は全くといっていいほど知らないのだ。

だが、アルバムと同名の“Wings Over America”と名付けられたこの全米ツアーが、どれほどの熱狂をもって迎えられたかは全く想像に難くない。
まず、このアルバムが発売された当時、ポールはほとんど独力でウイングスというバンドを世界のトップレベルに引き上げていた。
アルバムは“Red Rose Speedway”から“Wings at the Speed of Sound”まで4枚連続No.1を継続中だったし、直前に発売されたシングル“Silly Love Songs”(心のラブソング)はソロになってから最大のヒットを記録していた。
昔の名前と昔の曲だけで、何十年もドサ回りの公演をしている連中とはえらい違いである。
当時ポールはバリバリの新曲で毎年のようにホームランを何発もかっ飛ばしていたのだ。

これだけでも客席を満杯にするだけの条件は十分すぎるほど揃っていたが、なんといっても、この全米ツアーはポールが公式にライブで初めてビートルズの曲を演奏した記念すべきツアーだった。
これで観客が集まらないはずがない。
このライブを観れた人たちは本当に幸運である。

演奏された曲は以下の5曲。

1.Lady Madonna
2.The Long and Winding Road
3.I've Just Seen a Face
4.Blackbird
5.Yesterday

特に“Yesterday”は涙と熱狂の渦につつまれたであろうことは容易に想像できる。(聴け!悲鳴にも似た歓声を!)
だが、最大の目玉はこの時以来演奏されていない“I've Just Seen a Face”ではなかろうか(訂正:正確には“Back in the World”ツアーで演奏されたそうです)。他の4曲がのちにどれもライブで定番になったのに比べれば、この曲のライブバージョンはとりわけ貴重に思える。ましてや出来ばえがすばらしいだけに尚さらである。

しかし、僕が特に強調したいのはビートルズ・ナンバーの演奏曲目ではない。
それはビートルズ・ナンバーの“少なさ”だ。
このアルバムで、ビートルズ・ナンバーは全28曲中たったの5曲しかない。
他の曲は“Richard Cory”と“Go Now”を除いて、すべてウイングスのオリジナルで占められている。

たしかに“Back in the U.S.”のツアーはよかった。
それに、ファンとしては元気でステージに上ってくれるだけで嬉しいものがある。
だが、ビートルズ・ナンバーが全曲の約3分の2を占めている状況だけは正直いただけない。
それに比べると、やはりこの“Wings Over America”は現役バリバリのバンドとしての完成度がとてつもなく高い。
ウイングスの各楽曲のクオリティも非常に高く、最後まで飽きさせずに聴かせる圧倒的なパワーがある。

その完成度の高さゆえ、ライブアルバムなのに、僕はこれをウイングスの入門盤として学生時代よく友人たちに貸し出したものだ。
実際このアルバムは、ライブアルバムという枠を超え、「ウイングスのもう一枚のオリジナル・アルバム」という位置付けさえをもファンの間では獲得していたのだった。
その証拠に、好きなアルバムと尋ねられて、このアルバムを挙げるファンはかなり多かった。

最後に、内容について語ると長くなるので、僕が特別好きなテイクのみを3曲だけ挙げて終わりにしたい。
“Venus and Mars ~Rock Show~Jet”
10分間にも及ぶ驚愕のメドレー。ポールファンなら誰でもこのオープニングで完全にノックアウトされるはず。

“My Love”
このライブ・バージョンの“My Love”は絶品。そのすばらしさについては、以前僕のブログでも取り上げた。

“Soily”
聴け!このベースを!
聴け!このヴォーカルを!シャウトを!
2時間以上歌い続けてきて、アンコールでこれほどまでのパフォーマンスを見せるポールのスタミナ。このエネルギーはまさしく超人的である。
まだ聴いたことのない人は、是非この史上最強のライブ・パフォーマンスを体験してほしい。
この曲のスタジオ録音テイクを発売しなかったのは、このライブ・テイクが余りにもすばらしかったからなのだろうか…。



ウイングス・オーヴァー・アメリカ ウイングス・オーヴァー・アメリカ
ウイングス (1989/12/20)
東芝EMI
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