『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その32
視聴後の感想(6)
創造性の頂点にあったポール
このブログはポールのファンブログなので、今日はポールへの思い入れ全開で『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想を書いてみたい(笑)。
このドキュメンタリーを観て僕が素直に思ったこと(もしくは再確認したこと)の一つが、ポールはこのとき人生の中で最も創造性に溢れた時期にあったということである。
こと曲作りに関しては長い間ポールと互角に渡り合ってきたと信じられてきたジョンさえもが、このドキュメンタリーフィルムを観るかぎり「ポールの圧勝」であったことは明白である。ジョンのファンには悪いが、どんな理屈をこねようとも、その事実は揺るがない。ジョンはこのプロジェクトのために思うように新曲が書けなかったのだ。まずはその事実をデータで示すことにしよう。
過去記事で示した『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』収録曲 全曲データをもとに、当時ジョンとポールがカメラの前で披露した未発表の曲の数々を抜き出してみよう(ただし、取るに足らないお遊びのような曲は除外する)。
ジョン:
1."Don't Let Me Down"
2."Across the Universe"
3."Mean Mr. Mustard"
4."Dig a Pony"
5."Polythene Pam"
6."I Want You (She's So Heavy)"
7."Gimme Some Truth"
8."On The Road To Marrakesh"(Jealous Guyの原曲)
ポール:
1."I've Got a Feeling"
2."Two of Us"
3."Get Back"
4."She Came In Through the Bathroom Window"
5."Maxwell's Silver Hammer"
6."Another Day"
7."The Long and Winding Road"
8."Golden Slumbers"
9."Carry That Weight"
10."Let It Be"
11."The Back Seat of My Car"
12."Oh! Darling"
13."Her Majesty"
14."Teddy Boy"
共作:(純粋に共作に近いと思われるもの)
1."One After 909"
ジョージ:
1."All Things Must Pass"
2."I Me Mine"
3."For You Blue"
4."Old Brown Shoe"
5."Something"
曲数だけを見ればジョン8曲に対し、ポール14曲とそこまで大差がないという言い方もできるだろうが、なにしろポールは『ゲット・バック』『レット・イット・ビー』『ロング・アンド・ワインディング・ロード』の3大名曲をモノにしている上、『アナザー・デイ』『オー・ダーリン』『バック・シート』などシングルカット級の曲が数曲含まれている。それに対し、ジョンはシングル・カット級の曲が1曲もないという状況である。『ドント・レット・ミー・ダウン』は名曲だと思うが、それさえ『ゲット・バック』のB面に収まるのがやっとだった。ジョージの5曲と比較しても、内容から見ればジョンの8曲はほぼ互角か、それ以下という見方さえできるほどだと思う。
ただ、上記の比較はジョンをこき下ろすなどの悪意があってのものではけっしてないことをここで強調しておきたい。僕はただ「事実」を客観的に見た場合、ポールがソングライターとしてこの時期いかに脂が乗りきっていたのかをできるだけ正確に描写しようとしているだけである。(もちろんポールファンとして素直に彼を賞賛したいという気持ちもあるが)
つまり、ポールファンの僕から見れば、『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』はどこを切り取ってもポールのすばらしさしか出てこない究極の宝物のようなフィルムということなのだ。
それにビートルズのポールは今まで言われてきたほど悪いヤツではけっしてなかった。彼はただ音楽が好きで、ビートルズが好きで、本当に才能に恵まれていて、ただただ創造性に溢れていて、時々ほんの少しだけイヤミなヤツになってしまったというだけのことなのだ。実際、当時の彼ほど才能と容姿に恵まれていたなら、誰だって調子に乗って、いい気になって、時には自己中心的な行動や発言をしたのではないだろうか。人間なんてそんなものだ。だが、実際のポールは20代の才能溢れる若者にしては、驚くほど自制がきいていて、協調性があり、周囲を思いやる気持ちも十分に持っていたのだ。これは本当に驚くべきことで、信じられないほどすばらしいことだと思う。試しに自分の20代の頃を思い出してみるとよい。多くの人が自分がいかに未熟であったかを恥ずかしく思うことだろう。
ともかく、このドキュメンタリーが真実の歴史の一部として後世に残されてゆくことを僕は本当に嬉しく思う。
Blu-ray
【メーカー特典あり】ザ・ビートルズ:Get Back Blu-ray コレクターズ・セット オリジナル・B2ポスター付き

DVD
【メーカー特典あり】ザ・ビートルズ:Get Back DVDコレクターズ・セット オリジナル・B2ポスター付き

『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』公式ポスターはこちら
ディズニープラス
https://disneyplus.disney.co.jp/
レット・イット・ビー スペシャル・エディション (スーパー・デラックス)(完全生産限定盤)(SHM-CD)(5枚組)

公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)

創造性の頂点にあったポール
このブログはポールのファンブログなので、今日はポールへの思い入れ全開で『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想を書いてみたい(笑)。
このドキュメンタリーを観て僕が素直に思ったこと(もしくは再確認したこと)の一つが、ポールはこのとき人生の中で最も創造性に溢れた時期にあったということである。
こと曲作りに関しては長い間ポールと互角に渡り合ってきたと信じられてきたジョンさえもが、このドキュメンタリーフィルムを観るかぎり「ポールの圧勝」であったことは明白である。ジョンのファンには悪いが、どんな理屈をこねようとも、その事実は揺るがない。ジョンはこのプロジェクトのために思うように新曲が書けなかったのだ。まずはその事実をデータで示すことにしよう。
過去記事で示した『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』収録曲 全曲データをもとに、当時ジョンとポールがカメラの前で披露した未発表の曲の数々を抜き出してみよう(ただし、取るに足らないお遊びのような曲は除外する)。
ジョン:
1."Don't Let Me Down"
2."Across the Universe"
3."Mean Mr. Mustard"
4."Dig a Pony"
5."Polythene Pam"
6."I Want You (She's So Heavy)"
7."Gimme Some Truth"
8."On The Road To Marrakesh"(Jealous Guyの原曲)
ポール:
1."I've Got a Feeling"
2."Two of Us"
3."Get Back"
4."She Came In Through the Bathroom Window"
5."Maxwell's Silver Hammer"
6."Another Day"
7."The Long and Winding Road"
8."Golden Slumbers"
9."Carry That Weight"
10."Let It Be"
11."The Back Seat of My Car"
12."Oh! Darling"
13."Her Majesty"
14."Teddy Boy"
共作:(純粋に共作に近いと思われるもの)
1."One After 909"
ジョージ:
1."All Things Must Pass"
2."I Me Mine"
3."For You Blue"
4."Old Brown Shoe"
5."Something"
曲数だけを見ればジョン8曲に対し、ポール14曲とそこまで大差がないという言い方もできるだろうが、なにしろポールは『ゲット・バック』『レット・イット・ビー』『ロング・アンド・ワインディング・ロード』の3大名曲をモノにしている上、『アナザー・デイ』『オー・ダーリン』『バック・シート』などシングルカット級の曲が数曲含まれている。それに対し、ジョンはシングル・カット級の曲が1曲もないという状況である。『ドント・レット・ミー・ダウン』は名曲だと思うが、それさえ『ゲット・バック』のB面に収まるのがやっとだった。ジョージの5曲と比較しても、内容から見ればジョンの8曲はほぼ互角か、それ以下という見方さえできるほどだと思う。
ただ、上記の比較はジョンをこき下ろすなどの悪意があってのものではけっしてないことをここで強調しておきたい。僕はただ「事実」を客観的に見た場合、ポールがソングライターとしてこの時期いかに脂が乗りきっていたのかをできるだけ正確に描写しようとしているだけである。(もちろんポールファンとして素直に彼を賞賛したいという気持ちもあるが)
つまり、ポールファンの僕から見れば、『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』はどこを切り取ってもポールのすばらしさしか出てこない究極の宝物のようなフィルムということなのだ。
それにビートルズのポールは今まで言われてきたほど悪いヤツではけっしてなかった。彼はただ音楽が好きで、ビートルズが好きで、本当に才能に恵まれていて、ただただ創造性に溢れていて、時々ほんの少しだけイヤミなヤツになってしまったというだけのことなのだ。実際、当時の彼ほど才能と容姿に恵まれていたなら、誰だって調子に乗って、いい気になって、時には自己中心的な行動や発言をしたのではないだろうか。人間なんてそんなものだ。だが、実際のポールは20代の才能溢れる若者にしては、驚くほど自制がきいていて、協調性があり、周囲を思いやる気持ちも十分に持っていたのだ。これは本当に驚くべきことで、信じられないほどすばらしいことだと思う。試しに自分の20代の頃を思い出してみるとよい。多くの人が自分がいかに未熟であったかを恥ずかしく思うことだろう。
ともかく、このドキュメンタリーが真実の歴史の一部として後世に残されてゆくことを僕は本当に嬉しく思う。
Blu-ray
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DVD
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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』公式ポスターはこちら
ディズニープラス
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公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)
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2022-03-08 │ ザ・ビートルズ:ゲット・バック │ Edit