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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その31 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!

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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その31

視聴後の感想(5)

ジョンとポールについて
このドキュメンタリーを通して、ジョンとポールの関係性というものが今までになかったほど鮮明に浮かび上がってきたと僕は思う。

中でも僕が最も強く感じたのは、彼らの絆の強さである。レノン=マッカートニーという世界最強のパートナーシップは、他の誰一人として立ち入ることのできない「ある特別な領域、もしくは磁場」とでもいったものを形成していた。2人のスイッチがオンになったとき、そこにはジョージやリンゴでさえもまったく入り込む余地がなかったことをこの貴重なドキュメンタリーは記録していたのである。彼らは文字通り最高のパートナーだった。

特にポールは、ジョンに心酔していることがはっきりと見て取れた。一方ジョンはポールに比べると(特に前半部分は)明らかに情緒不安定で、ビートルズのリーダーとしてバンドをリードしていくことに疑問、もしくは不安を感じていた。しかも、ジョンはヨーコと熱愛の真っ只中にあり、グループの存続自体に関心を失いつつあった。そして、ビートルズ初期の頃のようにたくさんの名曲をモノにできていないジレンマが、さらにその感情に追い打ちをかけているように見えた。彼は明らかにポールの巨大な才能に脅威を感じていたに違いなかったが、彼のプライドがそれを口に出すことを拒んでいた。彼は自分にはリーダーの資格がないと感じ始めていた(以上個人的な感想です)。

しかし、当のポールは違っていた。ポールは作曲に関しては当時ジョンを凌駕していたが、依然として彼はジョンを心の底から慕い、尊敬し、唯一無二のパートナーとして認めると同時に、ジョンがビートルズのリーダーでいてくれることを望んでいたのである。彼自身はビートルズのリーダーになることを望んでいなかった。そして、そのことは花瓶の隠しマイクで録音されたジョンとポールのプライベートな会話からはっきりと聞き取ることができる。そして、実際その会話のあとにジョンは元気を取り戻し、バンドを再びリードするようになるのである。

結局のところ、ポールはビートルズを誰よりも愛しており、彼にバンドを降りる意志などまったくなかった。リンゴもバンドを降りるつもりはなかった。バンドを辞めたいと思っていたのは(たとえ一時的なものであるにせよ)ジョンであり、ジョージだったのだ。アラン・クラインの問題等、その後に起こることはあくまでも付加的な問題にすぎなかった。ビートルズ解散の問題の根っこは「ここ」にあり、その事実を『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』はハッキリとカメラに収めていたのだ。歴史の修正が必要である。

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