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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その21 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!

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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その21

この記事にはネタバレが含まれます。

【20日目】 1月29日(水)
いよいよルーフトップコンサートが翌日に迫った。しかし、現実には1日前だというのに、まだメンバーたちの心は揺れていたのである。それゆえ、この日はビートルズと監督、プロデューサー、スタッフたちがスタジオに集まってルーフトップコンサートをやるかどうかを話し合う場面から始まる。

アップルビル地下のスタジオに拠点を移してから、音楽的にはあらゆる意味で改善したにもかかわらず、今後の方向性については4人の考えは未だまとまってはいなかった。ここでもなんとか意思統一を図ろうとポールが奮闘しているが、なんと結論はルーフトップコンサート当日まで持ち越されることになったのだった。

このあたりの経緯も、僕はこのドキュメンタリーを観て初めて知った。というのも、僕はビートルズファンでありながら、ビートルズ関係の本や資料をほとんど読まないという一風変わったファンだからである。いずれにしろ、ルーフトップコンサートはすでにコンサート活動を休止していたビートルズにとっては大変な葛藤の末に導き出されたギリギリの結論であったのだ。だが、彼らはこの前代未聞のゲリラ的路上ライヴ(と言ってもいいと思う)を見事をやり切り、結果として素晴らしい映像を残してくれたのだ。
まさに最後の最後に彼らは最高のライヴパフォーマンスと最高のアルバム(アビイ・ロード)を残して永遠にこの世から姿を消した。奇跡のグループ、ビートルズ・・・。

というわけで、結論はルーフトップ当日まで持ち越されたが、最後まで抵抗していたのはジョージだったように見える。
ジョージ「いいさ、やらなきゃいけないならやる。僕たちはバンドだ。でも本当は屋上ではやりたくないけどね。」
リンゴ「僕はやりたい。」
ポール「やりたい?」
ジョン「僕も屋上でやりたい。」
ポール「まったく多様な連中だ。」
ジョン「やりたくない人がいても気にしないけどね。」

ここではポールは明確な意見は述べず、まとめ役に徹しているように見える。だが、状況的にはジョージだけが屋上でやることに反対していたようだ。しかし、彼の表情は険しいものではなく話し合い自体は協力的な雰囲気で進んでいる。

というわけで結論はルーフトップ当日に持ち越されたが、ともかく4人はこれまでにやった曲の最終確認をすることに決め、本日のリハーサルが開始される。その現場にはポールの弟マイク・マッカートニーの姿も見える。あまり知られていないが、彼も当時すでにミュージシャンとしてある程度の成功を収めていた。

昼食のためポールとマイクがスタジオを後にする。すると、ジョージがジョンに向かって話しかける。
ジョージ「ジョン、やりたいことがある。今結構な数の曲が手元にたまってる。10年分、アルバム10枚分の質のいい曲ができてる。だからやりたいと思って。アルバムを作りたい。」
ジョン「ソロアルバムを?」
ジョージ「ああ。でも僕が思ったのは、たまった曲を外に出したいんだ。」
ジョン「いいと思うよ。」(ヨーコも大きくうなずく)
ジョージ「自分の曲がまとまったらどうなるか見たい。」
ジョン「LPを出し、結束しようって時にソロか。」
ジョージ「でも全員が個別に活動できればいいと思うんだ。そうすることでビートルズがより長続きすると思うし。」
ジョン「はけ口ってわけか。」
ジョージ「他人に曲をあげ、活かすことも考えたけど、気づいたんだ”バカげてる。自分のために使おう”と。」
ジョン「正しい。いいと思う。」

ここでジョージが示したものは、彼が自分の書き溜めた作品を世に問いたいと真剣に思っていたこと。そして、それがビートルズ存続のためにも必要だと感じていたこと。また、その思いをポールにではなくまず最初にジョンに相談したという事実である。彼はポールではなく、まずはジョンに意見を聞きたかったのだ。だがジョンはその考えに概ね理解を示したものの、ソロアルバムについては積極的な賛成の意志は示さなかったように思える。僕はここにジョージの深い葛藤を感じる。溢れるほどの才能が開花しつつあるのに、それを思い切り表現できない苦しみである。

"I Want You"
ここではキング牧師の言葉を替え歌にして特にジョンとビリーがノリノリで歌っている。ポールは珍しくスライドギターを弾いている。

"Two Of Us"
ジョンとポールが共に腹話術風に、歯を閉じたままの状態で歌っている。特にジョンはスーパースターらしからぬ変顔で笑わせる。

この日の映像を見るかぎり、ルーフトップコンサートの前日だというのに、4人は特に詳細な打ち合わせをするわけでもなく、レコーディングをするわけでもなく、かなり軽い練習で1日を終えたという印象だ。だが雰囲気は依然としてよい。とにかく「また明日」ということで解散となった。いよいよクライマックスが近づいた。

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