FC2ブログ

『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その14 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!

Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+! ホーム » ザ・ビートルズ:ゲット・バック » 『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その14

『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その14

この記事にはネタバレが含まれます。

【13日目】 1月22日(水)
この日もコーヒーとトーストで朝食を取りながら談笑する4人の姿から1日が始まる。この映像を見ていったい誰が解散直前のグループと思うだろうか?たとえどんなに想像力を働かせたとしても、僕にはそんなことが可能であるとは思えない。たしかに多少の軋轢はあったかもしれない。だが、彼らはそれらを過去に何度も乗り越え、1969年1月のこの時点でも尚息の合った、仲の良いグループだったのだ。歴史の修正が必要である。

"Going Up The Country"
ジョンの会話の中に出てくるキャンド・ヒートの曲。ポールが即興で歌っている。

"Dig A Pony"
"I've Got A Feeling"
1日ごとに切れのある演奏になってきているのがわかる。この2曲は完成が近いようだ。

この日もジョンはよく喋る。そして、彼が喋れば喋るほどバンドの雰囲気はよくなっていくように感じられる。この日ジョンも演奏に対して様々な指示を与えているが、それらを他のメンバーはごく自然に受け入れているように見える。ビートルズ初期~中期にかけてはきっとそうしてきたのだろう。これは僕の推測だが、トゥイッケナムではジョンはその役割を放棄しかけていたのではないだろうか?それゆえバンドの秩序が乱れ始めていた。だが、たとえ一時的であったにせよ、ジョンはその役割を今一度演じることに決めたのだと思う。このときビートルズはビートルズに戻っていた。たしかにこの時点では・・・。

そして、この日一つの大きな出来事が起こる。当時ロンドンにいたビリー・プレストンがレコーディング中のビートルズを訪問するのである。実は彼らはハンブルグ時代に出会っていた。ビートルズがデビュー前の話である。

再開を喜ぶビートルズ4人。場の雰囲気はにわかに和やかになり、ジョンがビリーに早速セッションへの参加を打診する。この突然のオファーをビリー・プレストンは即答で受け入れる。

そして実際、ビリー・プレストンの参加はバンドのサウンドに驚くべき変化をもたらすことになる。それは僕のような素人が聴いてもハッキリとその違いがわかるほどのものなのだが、実のところこのドキュメンタリーを観るまではビリー・プレストンの功績がここまで大きなものだとは思いもつかなかった。今まで当たり前のように『ドント・レット・ミー・ダウン』や『ゲット・バック』を聴いていた僕にとって、それはまさしく「啓示」とも言えるほど衝撃的なものであった。
ここまでリハーサルシーンで何度となく聴き続けてきたこれらの曲が、まるで新たな命を吹き込まれたかのように躍動し、ビートルズ本来の輝きを取り戻し始めたのだ。

これは実に驚くべき事実である。ビートルズサウンドはけっしてビートルズ4人だけで作られなくてはならないものではなかった。かつてエリック・クラプトンの参加により『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』がビートルズ最高傑作の一つに数えられることになったように、ビリー・プレストンの参加は行き詰まっていたバンドに新たな方向性と突破口を与え、楽曲をさらなる高みに押し上げる原動力となったのである。

しかも、それはただ単にサウンド面だけにとどまらなかった。ビリー・プレストンという人は実に穏やかで、陽気で、周囲を明るくするキャラクターをも備えていたのである。彼は演奏している時も、それ以外の時もほとんどにこやかに微笑んでいて、ともすればピリピリした雰囲気になりがちな現場を和やかにしてくれる中和的な役割も演じていたのである。

バンドメンバーのビリーに対する称賛が続く。
ビリーを加えた『アイヴ・ガット・ア・フィーリング』の演奏を終えたあとでジョンが言う、「君は仲間だ」。ジョージ「エレピの音はいいね」。
次に『ドント・レット・ミー・ダウン』・・・ジョン「素晴らしい」。ジョージ「ビリーのお陰だ。10日も行き詰まってた。」。ポール「数週間だ」。

"Save The Last Dance For Me"
グリン・ジョンズがマスターテープを交換する間、即興で披露された曲。ジョンとポールがヴォーカルをとっている。

ビリー・プレストンの参加で大きく流れが変わった。セッション13日目が終了した。

ディズニープラス
https://disneyplus.disney.co.jp/

レット・イット・ビー スペシャル・エディション (スーパー・デラックス)(完全生産限定盤)(SHM-CD)(5枚組)


公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)


よろしければ、僕の別ブログにもお越しいただければ幸いです。昭和・平成・令和 そして今を生きる




関連記事