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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その13 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!

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『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その13

この記事にはネタバレが含まれます。

【12日目】 1月21日(火)
今日もスタジオに一番早く到着しているのはリンゴである。
リンゴが言う、「昨日はここに入って何かほっとしたよ」。
リンゼイ・ホッグ監督「確かにトゥイッケナムは妙な何かがあったね」
リンゴ「僕らにはこっちのほうがいい」
これはビートルズだけでなく、おそらくあの場所にいた全員が感じていたことではないだろうか。僕には霊感はないが、霊能力のある人が見ればあの場所はひょっとしたら「霊的にあまりよくない場所」だったのかもしれない、などと余計な事まで考えてしまった(笑)。

アップル社地下の仮設スタジオは白壁で明るく、この部屋に入ってくる人の表情までもが明るく見える。その上リストアされた映像は驚くほど鮮明で、これが50年前に撮影されたものとはとても思えない。本当に昨日撮ったビートルズの映像を見ているようである。ビートルズが現代に蘇る。改めて現代テクノロジーの進化と、ピーター・ジャクソン監督のプロフェッショナルな手腕に感謝だ。

リンゴの次にスタジオに現れたのはジョージ。脱退騒ぎがあったにもかかわらずその表情は明るい。もうすっかり吹っ切れているように見える。

次にジョンとヨーコが姿を見せ、この日最後に姿を現したのはポールだった。

ここで重要な注釈が加えられている。それは予定されていたビートルズのTV特番が中止となり、代わりに映画が撮られることになったという説明である。つまり映画『レット・イット・ビー』は最初から制作を意図されていたものではなく、当初はビートルズのTV特番、そしてそれに伴うライヴ演奏が予定されていたということである。映画はあくまでも後付けなのだ。僕自身も今回初めてこの事実を知った。

それにしてもなんという変わりようだろう。新しいスタジオに移動した瞬間、誰もが笑って楽しそうにしているように見えるのだ。トゥイッケナムではあまり感情を表に出さなかったジョンまでもが、まるで人が変わったように笑顔がこぼれる。

"You Are My Sunshine"
ジョンが上機嫌でギターを弾きながら唐突に歌い始める。即席のコントロールルームではグリン・ジョンズが慌てる様子がカメラに捉えられている。

"New Orleans"
この日のビートルズは皆機嫌がよく、見ていてこちらまで笑顔になってしまうほどだ。冗談抜きでトゥイッケナムの呪いから解放されたかのようだ(笑)。

"Queen Of The Hop"
"Gilly Gilly Ossenfeffer Katzenellen Bogen By The Sea"
"Forty Days"
グリン・ジョンズが未だ機材のセッティングに追われている中で、ビートルズは他のアーティストの曲をランダムで演奏している。

そしてポールが言う「よし、何かやろう。ボーイズ、仕切り直しで本気でやろう。」

"Too Bad About Sorrow"
レノン/マッカートニー作。流れるのは数秒。

"Dig A Pony"
歌詞を除き、かなりレコードのテイクに近づいてきている。メンバーはトゥイッケナムの時よりもはるかに多く話し、十分なコミュニケーションを取っているように感じられる。この日のシーンだけを見ていれば、ビートルズは本当に仲がいいと誰もが思うだろう。

"My Baby Left Me"
ジョンが歌い、ポールがドラムを叩いている。そしてリンゴがポールのベースをおそるおそる弾き始める。これはおそらく午後健康診断に行っていたリンゴの不在中にポールがドラムを叩いていて、そこにリンゴが帰ってきたときの様子をカメラに収めたものと推測される。

"Hallelujah I Love Her So"
"Milk Cow Blues"
ジョンが連続してヴォーカルを取っている。

"Good Rockin' Tonight"
ポールが新聞のゴシップ記事を読み上げているところに、ジョンがヴォーカルをかぶせて歌っている。

"Dig A Pony"
ようやく録音の準備が整い、レコーディングが開始される。ジョンが「テイク1」と言っている。

"Shout!"
ジョンは相変わらず上機嫌だ。そしてこのことがバンド全体の士気に影響していることは一目瞭然である。

続いて4人は今録音したばかりの曲を聴くために即席のコントロールルームへと移動する。ドキュメンタリーの中で、この繰り返しが何度も映し出されるのだが、このことは今まで映画『レット・イット・ビー』関係の写真が「どこで」「何を」していた写真なのかを理解する上で非常に役に立った。今回のレコーディングでは、ビートルズは録音した曲を全員で何度も何度もその場で聴き直し、確認しながら作業を進めていったのである。当然のことながらプレイバックを聴く4人の表情は真剣そのものである。

レコーディングを始めたとたん、4人の演奏は目に見えてよくなってゆく。それはリハーサルの時のものとは「質的に」異なっている。まるで何か魔法でもかけられたかのように曲がタイトに仕上がってゆくのである。

"Madman"
レノン/マッカートニー作。ヴォーカルはジョン。

"I've Got A Feeling"
今日初めてポールがリードヴォーカルを取る。今日は明らかに「ジョンの日」だ。

"Don't Let Me Down"

ここでこのドキュメンタリーで初めて「キーボード奏者がいるな」という話がなされる。これはのちにビリー・プレストンの加入により現実となる。この決定はこのプロジェクトの中でおそらく最も賢明な選択の一つに数えられるであろう。

"She Came In Through The Bathroom Window"
ジョンがエレキピアノを弾いている。ポールがジョンに弾き方を教えているシーンが印象的だ。

こうして新スタジオ移転2日目(レコーディング1日目)が終了する。帰るときもメンバーは皆上機嫌で、セッションが極めて順調であることを表わしている。明らかに「何か」が変わったのである。

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