『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』の感想 その3
この記事にはネタバレが含まれます。
【2日目】 1月3日(金)
殺風景で暗い印象を与えていた撮影所のグレーの壁にカラフルな照明が施され、リハーサル現場は少し明るい雰囲気へと変容する。
しかし、この手の明るい壁の写真をこれまで見た記憶がなかったのはいったいどういう事なのだろうかと自問してみた。・・・が答えは出なかった。元々オリジナルのカラー画質自体が悪すぎたという側面もあったのだろうが、それにしてもリストアされた照明付きの画像はあまりにも鮮やかで、目を疑ってしまうほどである。
冒頭ではポール、ジョージ、リンゴの3人がグランドピアノの上で仲良くビートルズマガジンを読んでいるシーンが映し出される。この時期ビートルズが分裂してバラバラな状態だったとはいったい誰が言い始めたのだろうか??と、思わず疑ってしまうようなシーンである(笑)。ジョージがポールに言う、「ヒゲ似合ってるじゃん」。
"Taking A Trip To Carolina"
珍しくリンゴが自らピアノを弾きながら歌っている。しかも彼の自作曲である。
そして曲数を増やすため、ジョンとポールが昔に作曲した曲を使ってはどうか、という案が浮上する。
"Just Fun"
レノン/マッカートニーの作品で、そのさわりだけが披露される。よほどのマニアでなければ知らない曲だ。
"Because You Love Me So"
これもレノン/マッカートニーの曲だが、ポールは使えないと言う。
"Thinking Of Linking"
ポールの曲で、これはアンソロジーで3人がミニ再結成をした際に演奏された曲である。しかし、ここではわずか数秒しか演奏されない。
"Won't You Please Say Goodbye"
レノン/マッカートニーの曲だが、この曲もあまりパッとしない。
"One After 909"
いろいろやってみて、やっと採用されたのがこの曲だったのか、今さらながら目からウロコ(笑)。実際この古い曲はのちにルーフトップコンサートと『レット・イット・ビー』のアルバムにも採用されることになる。
"Ob-La-Di, Ob-La-Da"
途中からジョンも替え歌で自ら歌い、バンドがセッションを楽しんでいる感じが伝わってくる。
"Midnight Special"
一時期ポールがツアーでこの曲をよく取り上げていたのは、ジョンとの思い出からだろうか・・・などと考えてしまった。
"What Do You Want To Make Those Eyes At Me For"
マッカートニー/ジョンソン/モナコの3名による共作となっているが、詳細は不明。
"The Harry Lime Theme From The Third Man"
『第三の男』のテーマで、ジョンがギターを弾いている。
"I've Got A Feeling"
ポールの曲だが、ジョンの力を借りて歌詞の手直しをする過程が記録されている。
"Don't Let Me Down"
この曲は何度も出てくるが、ここでは短く終わる。
"Gimme Some Truth"
ジョンのソロアルバム『イマジン』に収録されている曲。
"All Things Must Pass"
ジョージの曲。ジョンがオルガンを弾き、代わりにジョージがジョンの席に座って歌う。ビートルズはジョンとポールの力が強すぎて、とかくジョージにはあまり発言権がなかったような言い方をされるのだけれど、このドキュメンタリーではジョージがけっこう自分の意見をしっかり言っているシーンが出てくる。また、他のメンバーもちゃんと彼の言葉に耳を傾けていることから、ビートルズは実際かなり民主的なバンドではなかったかと思われる。少なくともこのドキュメンタリーを観たかぎりでは。
ここで飲み物を頼むシーンが入るが、白ワインやビールを普通に頼んでいる(笑)。当時としてはごく当たり前シーンなのだが、4人共タバコはスパスパ吸うし、仕事中も普通に酒は飲むし、というわけでさすがに時代の流れを感じてしまった次第。健康的なのが必ずしも良いことばかりとはかぎらないのかも?(笑)
"I'm So Tired"
ジョンの曲だが、ポールが歌っている。他のメンバーたちも皆疲れている姿が映し出され、2日目の終わりとリンクする。
撮影とリハーサルは木曜から始まったため、今日が金曜。土、日は休みということで、3日目は翌月曜日ということになる。
ここまでビートルズの4人は精力的にリハーサルを行なってはいるが、僕が思うにまだまだ彼らは本気モードに入ってはいない。正直歌も演奏もありきたりでビートルズも人間だったのか・・・と思わせるようなレベルである。
2日間の休みを挟んで、彼らはどう変わってゆくのかを注目しよう。
ディズニープラスのトップページ
https://disneyplus.disney.co.jp/
レット・イット・ビー スペシャル・エディション (スーパー・デラックス)(完全生産限定盤)(SHM-CD)(5枚組)

公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)

【2日目】 1月3日(金)
殺風景で暗い印象を与えていた撮影所のグレーの壁にカラフルな照明が施され、リハーサル現場は少し明るい雰囲気へと変容する。
しかし、この手の明るい壁の写真をこれまで見た記憶がなかったのはいったいどういう事なのだろうかと自問してみた。・・・が答えは出なかった。元々オリジナルのカラー画質自体が悪すぎたという側面もあったのだろうが、それにしてもリストアされた照明付きの画像はあまりにも鮮やかで、目を疑ってしまうほどである。
冒頭ではポール、ジョージ、リンゴの3人がグランドピアノの上で仲良くビートルズマガジンを読んでいるシーンが映し出される。この時期ビートルズが分裂してバラバラな状態だったとはいったい誰が言い始めたのだろうか??と、思わず疑ってしまうようなシーンである(笑)。ジョージがポールに言う、「ヒゲ似合ってるじゃん」。
"Taking A Trip To Carolina"
珍しくリンゴが自らピアノを弾きながら歌っている。しかも彼の自作曲である。
そして曲数を増やすため、ジョンとポールが昔に作曲した曲を使ってはどうか、という案が浮上する。
"Just Fun"
レノン/マッカートニーの作品で、そのさわりだけが披露される。よほどのマニアでなければ知らない曲だ。
"Because You Love Me So"
これもレノン/マッカートニーの曲だが、ポールは使えないと言う。
"Thinking Of Linking"
ポールの曲で、これはアンソロジーで3人がミニ再結成をした際に演奏された曲である。しかし、ここではわずか数秒しか演奏されない。
"Won't You Please Say Goodbye"
レノン/マッカートニーの曲だが、この曲もあまりパッとしない。
"One After 909"
いろいろやってみて、やっと採用されたのがこの曲だったのか、今さらながら目からウロコ(笑)。実際この古い曲はのちにルーフトップコンサートと『レット・イット・ビー』のアルバムにも採用されることになる。
"Ob-La-Di, Ob-La-Da"
途中からジョンも替え歌で自ら歌い、バンドがセッションを楽しんでいる感じが伝わってくる。
"Midnight Special"
一時期ポールがツアーでこの曲をよく取り上げていたのは、ジョンとの思い出からだろうか・・・などと考えてしまった。
"What Do You Want To Make Those Eyes At Me For"
マッカートニー/ジョンソン/モナコの3名による共作となっているが、詳細は不明。
"The Harry Lime Theme From The Third Man"
『第三の男』のテーマで、ジョンがギターを弾いている。
"I've Got A Feeling"
ポールの曲だが、ジョンの力を借りて歌詞の手直しをする過程が記録されている。
"Don't Let Me Down"
この曲は何度も出てくるが、ここでは短く終わる。
"Gimme Some Truth"
ジョンのソロアルバム『イマジン』に収録されている曲。
"All Things Must Pass"
ジョージの曲。ジョンがオルガンを弾き、代わりにジョージがジョンの席に座って歌う。ビートルズはジョンとポールの力が強すぎて、とかくジョージにはあまり発言権がなかったような言い方をされるのだけれど、このドキュメンタリーではジョージがけっこう自分の意見をしっかり言っているシーンが出てくる。また、他のメンバーもちゃんと彼の言葉に耳を傾けていることから、ビートルズは実際かなり民主的なバンドではなかったかと思われる。少なくともこのドキュメンタリーを観たかぎりでは。
ここで飲み物を頼むシーンが入るが、白ワインやビールを普通に頼んでいる(笑)。当時としてはごく当たり前シーンなのだが、4人共タバコはスパスパ吸うし、仕事中も普通に酒は飲むし、というわけでさすがに時代の流れを感じてしまった次第。健康的なのが必ずしも良いことばかりとはかぎらないのかも?(笑)
"I'm So Tired"
ジョンの曲だが、ポールが歌っている。他のメンバーたちも皆疲れている姿が映し出され、2日目の終わりとリンクする。
撮影とリハーサルは木曜から始まったため、今日が金曜。土、日は休みということで、3日目は翌月曜日ということになる。
ここまでビートルズの4人は精力的にリハーサルを行なってはいるが、僕が思うにまだまだ彼らは本気モードに入ってはいない。正直歌も演奏もありきたりでビートルズも人間だったのか・・・と思わせるようなレベルである。
2日間の休みを挟んで、彼らはどう変わってゆくのかを注目しよう。
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レット・イット・ビー スペシャル・エディション (スーパー・デラックス)(完全生産限定盤)(SHM-CD)(5枚組)
公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)
2021-11-30 │ ザ・ビートルズ:ゲット・バック │ Edit