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『レット・イット・ビー』リミックス クイック・レビュー

『レット・イット・ビー』のリミックス盤がついに発売になった。

しかし、もうすぐ公開される映画のリメイク版ドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:ゲット・バック』に比べると、僕の期待度はかなり低めだった(苦笑)。実際、買ってから聴いたのはボーナスディスクだけで、本来はメインであるはずのリミックス盤は今日の今日までほったらかしにしていたのである。

もちろんそれにはちゃんと理由があって、僕は『サージェント・ペパーズ』を除いては、これまでのリミックス盤の出来にあまり満足していなかった。つまり『ホワイト・アルバム』と『アビイ・ロード』のリミックスに関しては完全に「ノー」だったのだ。

というわけで、僕自身はやはり2009年のリマスター盤が永遠に僕の中でのスタンダードになっていくであろうと思っていた。

そんなわけで、今回の『レット・イット・ビー』リミックスも、とても期待するような気持ちになれなかったのである。

しかし、世の中でよくある事が今回も起こってしまった。つまり、「期待しないときにかぎってよい結果が起こる」というやつだ(笑)。


僕はまったく何の期待もしないでワイヤレスイヤホンを装着し、軽い気持ちでこのリミックス盤を聴き始めた。『トゥー・オブ・アス』『ディグ・ア・ポニー』あたりまでは、特に良くもなく、悪くもなくという感じだった。

しかし『アクロス・ザ・ユニヴァース』から突然何かが変わった。これまでは何か霧がかかったようで、こもり気味のサウンドが好きになれなかったこの曲が、突如として半分眠りこけていた僕の目を覚ましたのである。

これはよい。この一曲だけでもリミックス盤を聴いてよかった。そう思えるぐらいの出来である。『アクロス・ザ・ユニヴァース』、今まで色んなバージョンがあったけど、どれも僕にとってはイマイチな感じだった。でも今はこのバージョンが一番好きだ。

そして『アイ・ミー・マイン』も。今までなんとなくこのアルバムにそぐわない感覚を覚えていたのが、実にすんなりと、実に静かにアルバム全体に溶け込み、調和している。そして美しい。

そう、このリミックス盤が最も優れている点は、一枚のアルバムとしての統一感が増した・・・ということにある。

ビートルズのオリジナルアルバムの中では最も寄せ集め感が強く、僕の中ではなんとなく浮いたイメージのあった『レット・イット・ビー』が、このリミックス盤によってようやく本当のビートルズのアルバムになったような気がしたのである。個々の曲の出来もさることながら、全体としての調和を感じさせるリミックス盤『レット・イット・ビー』。僕は素直に90点としておきたい。

【メーカー特典あり】 レット・イット・ビー スペシャル・エディション (スーパー・デラックス)(完全生産限定盤)(SHM-CD)(5枚組)(Blu-Ray Audio付)(特典: A3ポスター付)


公式書籍 ザ・ビートルズ:Get Back(日本語版)


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