来たっ!映画『ゲット・バック』のオフィシャルブック(2)
今日の1曲:『ウォッチング・ザ・ホイールズ』/ジョン・レノン
映画『ゲット・バック』オフィシャルブックの発売がアナウンスされてから興奮が止まらない。
まず『レット・イット・ビー』関係の書籍というのは、過去多種多様なものが発売されているに違いなく、ひょっとしたらマニアにとってみればその内容はそれほど目新しいものではないのかもしれない、という思いがある。というのは、僕はファンでありながらビートルズ関係の本をほとんど読まないからなのだが(笑)、ともかく今回この本が『アンソロジー』以来のビートルズ・オフィシャルブックという認定を受けたことで、今後はこの本がスタンダードな解説書になってゆくことは間違いないだろう。
装丁や内容のすばらしさについてはすでに『アンソロジー』で確認済みであるから、その価格は別にしても安心して購入できる本にはなると思う。
それにしても、この本もさることながら、映画『レット・イット・ビー』のリメイク版である、ピーター・ジャクソン監督の映画『ゲット・バック』に対する期待は高まるばかりだ。
今回リメイク版の監督を務めたピーター・ジャクソンは、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作で世界的な成功を収めた。特にこの3部作についてはうるさい映画マニアたちからの評価もすこぶる高いことで有名である。つまり現代の映画監督の中でも今や巨匠の一人と呼んで差し支えないほどの実力者である。
オリジナルの映画『レット・イット・ビー』の監督を務めたマイケル・リンゼイ・ホッグが映画監督としては目立った成功を収めていないことを考えれば、今回のリメイク版にピーター・ジャクソン監督を起用したことは、絶対的なプラス効果をもたらすであろうことは想像に難くない。
そして、ジャクソン監督がこの映画に賭ける意気込みは、以下彼の言葉から十分に伝わってくる。
「現在は『レット・イット・ビー』がビートルズの解散を象徴している、と一般的には考えられている。
それは神話のようなものだ。だが、真実は幾分異なっている。
『レット・イット・ビー』の真実の物語は、アップル社の保管庫に過去50年間封印され続けていたのだから。」
監督自身によるこの言葉は、映画『レット・イット・ビー』には「ある秘密」が隠されてきたことを意味している。
そして今回、その「秘密」が50年ぶりに明かされることになるのである。
して、その「秘密」とは・・・
それは映画『レット・イット・ビー』が当初の目的を外れて、いつの間にか一つのプロパガンダ映画へと移行してしまったという事実である。当時もはや解散が決定的になっていたビートルズにとって、この映画は営業的な側面からいえば「ビートルズ最後の映画」として大々的に売り出す必要があったのだ。つまり、解散の原因になりそうな部分だけを「意図的に」抜き出して、印象操作を行なったのである。
結果的にビートルズ解散の原因として映画の中に残されたものは・・・メンバー同士の仲たがいであり、意見の食い違いであり、ぎこちないヨーコの存在であり、ポールの性格の悪さ等々、であった。またその異常に暗い画面は、観る者すべてにビートルズ解散をいやおうなしに植え付ける効果を与えていた・・・。
こうして、単なるロックバンドのドキュメンタリー映画になるはずであった『レット・イット・ビー』は、解散という追い風を受けて一つの社会現象を巻き起こしたのである。当然映画とレコードは大ヒットした。ビートルズ自身の意志とは関係のないところで・・・。
というのが、僕個人の現在の解釈である(笑)。ゆえにこの映画によってビートルズの歴史は変わるのである。読者の皆さんはどのように考えられるだろうか?
それにしても、現代技術でリストアされたと思われるオフィシャルブック表紙の写真が明るいこと!
まるでオリジナル映画の陰鬱なイメージとは正反対である。果たして、この写真が映画『ゲット・バック』全体を象徴するような写真となるのかどうか??その答えは映画の中にある!!
The Beatles: Get Back (オフィシャルブック 英語) ハードカバー – 2021/8/31
今日の1曲:『ウォッチング・ザ・ホイールズ』/ジョン・レノン
昨年末に立ち上げた新ブログ『昭和・平成・令和 そして今を生きる』もよろしくお願いいたします。
映画『ゲット・バック』オフィシャルブックの発売がアナウンスされてから興奮が止まらない。
まず『レット・イット・ビー』関係の書籍というのは、過去多種多様なものが発売されているに違いなく、ひょっとしたらマニアにとってみればその内容はそれほど目新しいものではないのかもしれない、という思いがある。というのは、僕はファンでありながらビートルズ関係の本をほとんど読まないからなのだが(笑)、ともかく今回この本が『アンソロジー』以来のビートルズ・オフィシャルブックという認定を受けたことで、今後はこの本がスタンダードな解説書になってゆくことは間違いないだろう。
装丁や内容のすばらしさについてはすでに『アンソロジー』で確認済みであるから、その価格は別にしても安心して購入できる本にはなると思う。
それにしても、この本もさることながら、映画『レット・イット・ビー』のリメイク版である、ピーター・ジャクソン監督の映画『ゲット・バック』に対する期待は高まるばかりだ。
今回リメイク版の監督を務めたピーター・ジャクソンは、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作で世界的な成功を収めた。特にこの3部作についてはうるさい映画マニアたちからの評価もすこぶる高いことで有名である。つまり現代の映画監督の中でも今や巨匠の一人と呼んで差し支えないほどの実力者である。
オリジナルの映画『レット・イット・ビー』の監督を務めたマイケル・リンゼイ・ホッグが映画監督としては目立った成功を収めていないことを考えれば、今回のリメイク版にピーター・ジャクソン監督を起用したことは、絶対的なプラス効果をもたらすであろうことは想像に難くない。
そして、ジャクソン監督がこの映画に賭ける意気込みは、以下彼の言葉から十分に伝わってくる。
「現在は『レット・イット・ビー』がビートルズの解散を象徴している、と一般的には考えられている。
それは神話のようなものだ。だが、真実は幾分異なっている。
『レット・イット・ビー』の真実の物語は、アップル社の保管庫に過去50年間封印され続けていたのだから。」
監督自身によるこの言葉は、映画『レット・イット・ビー』には「ある秘密」が隠されてきたことを意味している。
そして今回、その「秘密」が50年ぶりに明かされることになるのである。
して、その「秘密」とは・・・
それは映画『レット・イット・ビー』が当初の目的を外れて、いつの間にか一つのプロパガンダ映画へと移行してしまったという事実である。当時もはや解散が決定的になっていたビートルズにとって、この映画は営業的な側面からいえば「ビートルズ最後の映画」として大々的に売り出す必要があったのだ。つまり、解散の原因になりそうな部分だけを「意図的に」抜き出して、印象操作を行なったのである。
結果的にビートルズ解散の原因として映画の中に残されたものは・・・メンバー同士の仲たがいであり、意見の食い違いであり、ぎこちないヨーコの存在であり、ポールの性格の悪さ等々、であった。またその異常に暗い画面は、観る者すべてにビートルズ解散をいやおうなしに植え付ける効果を与えていた・・・。
こうして、単なるロックバンドのドキュメンタリー映画になるはずであった『レット・イット・ビー』は、解散という追い風を受けて一つの社会現象を巻き起こしたのである。当然映画とレコードは大ヒットした。ビートルズ自身の意志とは関係のないところで・・・。
というのが、僕個人の現在の解釈である(笑)。ゆえにこの映画によってビートルズの歴史は変わるのである。読者の皆さんはどのように考えられるだろうか?
それにしても、現代技術でリストアされたと思われるオフィシャルブック表紙の写真が明るいこと!
まるでオリジナル映画の陰鬱なイメージとは正反対である。果たして、この写真が映画『ゲット・バック』全体を象徴するような写真となるのかどうか??その答えは映画の中にある!!
The Beatles: Get Back (オフィシャルブック 英語) ハードカバー – 2021/8/31
今日の1曲:『ウォッチング・ザ・ホイールズ』/ジョン・レノン
昨年末に立ち上げた新ブログ『昭和・平成・令和 そして今を生きる』もよろしくお願いいたします。