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ポールの曲 “Back in the U.S.S.R.(バック・イン・ザ・USSR)”

ご存知ホワイト・アルバムのオープニングを飾る名曲中の名曲である。

「♪あんばけねんゆーえすえすあ~♪」

このたったワンフレーズだけで、一体どれだけ心を揺さぶられたことだろう。
メロディーとかリズムとかいったものををはるかに超越した、この決めフレーズのすばらしさよ!ポール様々である。秀逸である。

おそらく何百万回と聴いているが、何十年経っても絶対に古くならない永遠のポール製ロックナンバーだ。
最近のマッカートニーバンドのツアーでも好んで演奏されているが、残念ながらその出来はオリジナルには遠く及ばない。オリジナルの完成度が高すぎるからである。

この曲、ビーチボーイズの「サーフィンUSA」のパロディというもっともらしい解説を昔読んだ覚えがあるが、時間という洗礼を受けた今、どちらの曲がより優れているかは火を見るより明らかだろう。

同じ1968年、“Lady Madonna”で初めて披露したノドの奥から搾り出すような太いヴォーカル。それがこの曲ではさらに進化し、最高に曲とマッチしている。
とにかく、この曲で見せるポールのヴォーカルは絶品中の絶品だ。

1965年から始まるポールの劇的な変身ぶり。
それは、1968年にあらゆる意味で頂点を迎える。

圧倒的な作曲能力は言うに及ばず、変幻自在のヴォーカルスタイルに、ギターからドラムスまで難なくこなしてしまう無類の器用さ。
天才集団ビートルズのメンバー中にあっても、この時期ポールはまちがいなく音楽性で一歩抜きん出た存在になりつつあった。

そして、この曲“Back in the U.S.S.R.”では、ついにジョージからリードギターまでをも取り上げてしまう。しかも完璧に弾きこなしてしまったのだから、凄いを通り越して憎らしいほどである。
これではジョージが可哀想になる。
(この頃のポールの溢れんばかりの創造性を見るにつけ、本当に神は不公平だと、しみじみ思ったりするのである。)

怒られるかもしれないが、ホワイト・アルバムは、ほとんどポールのアルバムだと思っている。(ポール7、ジョン2、ジョージ1ぐらいの比率)
それぐらい、このアルバムのポールはすごい。

次回以降も1968年のポールをアルバム収録曲順に取り上げていこうと思う。


参考:ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)

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