11月1日東京ドーム公演の感想 その2
正直に言うが、ポールの声の調子にかぎっていえば、11月1日公演は僕が今まで行った中で最も悪い部類であった。
それでも行って良かったと心から思えたのは、1つにはポールの熱い想いが強く伝わってきたこと、1つにはバンドのサポート、そして演奏がすばらしかったこと(特にポールのソロ演奏はいつも以上にすばらしかった)、また1つにはホーンセクションの導入がすばらしく機能していたこと、などなどが主な理由として挙げられる。
またレーザー光線や、巨大スクリーンの演出もこれまで以上に美しく、楽しめたし、音自体も僕の感想としてはまずまずだった。
各曲についていえば、僕が最も驚いたのはなんと『レディ・マドンナ』だった。もうライヴバージョンを何百回聴いたかしれないが、この日の『レディ・マドンナ』は今までに聴いたどれとも違っていた。それはややテンポを遅くして、全く新しい解釈を加えたと言ってもいいほどで、「ポールはまだこんな事もできるんだ」と僕は深く深く感動したのであった。
『レディ・マドンナ』もそうだったが、この日のポールのピアノの音色はとても磨き上げられて美しく響いていた。
個人的にもう一つ大きな驚きは『幸せのノック』をライヴで聴けたことだった。全盛期のウイングスと切っても切れないこの曲を演奏してくれたことをポールに感謝したい。そして、演奏自体もとてもすばらしかった。(続く)
11/4追記:
もう一つのハイライトはやはり『レット・イット・ビー』だったろう。
曲が始まると同時に、僕はポールを驚かせたという初武道館でのサイリウム演出を思い出していた。そして思った、「しまった」と。不覚にも僕は持ってくるのを忘れてしまったのだった。
しかし・・・である。実際にドームを埋め尽くし始めたのはサイリウムの光ではなく、なんとスマホの白いライトだった。そして僕もあわててスマホのライトを点灯させ、曲に合わせて左右に振り始めた。
それは思わず息を飲むような光景だった。数えきれないほどの白く輝くライトが、まるで夜空を埋め尽くす星々のようにゆらゆらとゆらめいていた。満天の星空・・・そして美しい『レット・イット・ビー』。ポールの声も心なしか震えているように感じられた。初日もおそらく同じ事が起こっていたのではないだろうか。日本の観客は新たな伝説を作ったのだと思う。
『レッティング・ゴー』では思いのほかブライアン・レイのリードギターがすばらしかった。彼にはもっとリードを弾かせるべきだ。
『フー・ケアーズ』はライヴ向きであることが確認できたが、それよりさらにすばらしかったのが『カム・オン・トゥ・ミー』と『ファー・ユー』だった。この2曲だけはセットリストからは外せないだろう。特に『カム・オン・トゥ・ミー』の盛り上がりはハンパではなかった。ポールの新たなる名曲であることを改めて再確認した。
『ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ』が驚きと歓声をもって受け入れられたのは言うまでもない。ここでもホーンセクションが大活躍だった。
『イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー』以降は、ポールは完全にスイッチが入ったように僕には思われた。ポールが1曲、1曲本当に心を込めて歌い、楽器を演奏しているのがものすごくよくわかったからだ。『イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー』でポールが弾くソロのすばらしさに僕は息を飲んだ。
『フロム・ミー・トゥー・ユー』『ラヴ・ミー・ドゥ』では観客を大いに沸かせ、『ブラックバード』と『ヒア・トゥデイ』では心のこもった歌と演奏に誰もが胸を震わせた。真の名手のパフォーマンスに触れた瞬間だった。
とにかくライヴ後半はポールとバンドと観客が本当に一体になっていた。そして、コンサートから3日が過ぎた今思うこと・・・それは最高のライヴだったということである。
これならば国技館も名古屋も大丈夫だろう。ご安心ください皆さん。
ありがとうポール!あなたにさらなるご健康と天の祝福を!!
こんな人は2度と出ない。僕たちはそれを忘れてはならない。
こんな人は2度と出ないのだ。絶対に。(完)
それでも行って良かったと心から思えたのは、1つにはポールの熱い想いが強く伝わってきたこと、1つにはバンドのサポート、そして演奏がすばらしかったこと(特にポールのソロ演奏はいつも以上にすばらしかった)、また1つにはホーンセクションの導入がすばらしく機能していたこと、などなどが主な理由として挙げられる。
またレーザー光線や、巨大スクリーンの演出もこれまで以上に美しく、楽しめたし、音自体も僕の感想としてはまずまずだった。
各曲についていえば、僕が最も驚いたのはなんと『レディ・マドンナ』だった。もうライヴバージョンを何百回聴いたかしれないが、この日の『レディ・マドンナ』は今までに聴いたどれとも違っていた。それはややテンポを遅くして、全く新しい解釈を加えたと言ってもいいほどで、「ポールはまだこんな事もできるんだ」と僕は深く深く感動したのであった。
『レディ・マドンナ』もそうだったが、この日のポールのピアノの音色はとても磨き上げられて美しく響いていた。
個人的にもう一つ大きな驚きは『幸せのノック』をライヴで聴けたことだった。全盛期のウイングスと切っても切れないこの曲を演奏してくれたことをポールに感謝したい。そして、演奏自体もとてもすばらしかった。(続く)
11/4追記:
もう一つのハイライトはやはり『レット・イット・ビー』だったろう。
曲が始まると同時に、僕はポールを驚かせたという初武道館でのサイリウム演出を思い出していた。そして思った、「しまった」と。不覚にも僕は持ってくるのを忘れてしまったのだった。
しかし・・・である。実際にドームを埋め尽くし始めたのはサイリウムの光ではなく、なんとスマホの白いライトだった。そして僕もあわててスマホのライトを点灯させ、曲に合わせて左右に振り始めた。
それは思わず息を飲むような光景だった。数えきれないほどの白く輝くライトが、まるで夜空を埋め尽くす星々のようにゆらゆらとゆらめいていた。満天の星空・・・そして美しい『レット・イット・ビー』。ポールの声も心なしか震えているように感じられた。初日もおそらく同じ事が起こっていたのではないだろうか。日本の観客は新たな伝説を作ったのだと思う。
『レッティング・ゴー』では思いのほかブライアン・レイのリードギターがすばらしかった。彼にはもっとリードを弾かせるべきだ。
『フー・ケアーズ』はライヴ向きであることが確認できたが、それよりさらにすばらしかったのが『カム・オン・トゥ・ミー』と『ファー・ユー』だった。この2曲だけはセットリストからは外せないだろう。特に『カム・オン・トゥ・ミー』の盛り上がりはハンパではなかった。ポールの新たなる名曲であることを改めて再確認した。
『ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ』が驚きと歓声をもって受け入れられたのは言うまでもない。ここでもホーンセクションが大活躍だった。
『イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー』以降は、ポールは完全にスイッチが入ったように僕には思われた。ポールが1曲、1曲本当に心を込めて歌い、楽器を演奏しているのがものすごくよくわかったからだ。『イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デンジャー』でポールが弾くソロのすばらしさに僕は息を飲んだ。
『フロム・ミー・トゥー・ユー』『ラヴ・ミー・ドゥ』では観客を大いに沸かせ、『ブラックバード』と『ヒア・トゥデイ』では心のこもった歌と演奏に誰もが胸を震わせた。真の名手のパフォーマンスに触れた瞬間だった。
とにかくライヴ後半はポールとバンドと観客が本当に一体になっていた。そして、コンサートから3日が過ぎた今思うこと・・・それは最高のライヴだったということである。
これならば国技館も名古屋も大丈夫だろう。ご安心ください皆さん。
ありがとうポール!あなたにさらなるご健康と天の祝福を!!
こんな人は2度と出ない。僕たちはそれを忘れてはならない。
こんな人は2度と出ないのだ。絶対に。(完)