『エジプト・ステーション』雑談的レビュー その2
4.Come On To Me/カム・オン・トゥ・ミー
最初にこの曲をリバプールのサプライズギグで聴いたときは、ポールにしてはなんとも平凡な曲に思えたものである。「なんか単調」「メロディーないし・・・」
しかし、ポール様をなめてはいけない。ポールが単調に思える曲を書く時、僕は「待て、待て、結論を急ぐな」と自分を戒めるのである。
なぜなら、過去に幾度となく同じような経験をして、そのたびに自分の最初の評価が間違っていたことを思い知らされてきたからである。
たとえば『リトル・ウィロー』。たとえば『トーク・モア・トーク』。最近でいえば『アーリー・デイズ』などがそれに当たる。最初の印象は単調で退屈。ところが、数カ月、時には数年の熟成期間を経て(笑)大好きな曲になってしまうのだから。
ポール・マッカートニーをなめてはいけないのである。
というわけで、『カム・オン・トゥ・ミー』も今や「単調な曲」とはほど遠い、「とても多くの要素がミックスされた複雑な名曲」という評価に様変わりしてしまった。今回は気付くのがちと早かったが・・・。
『カム・オン・トゥ・ミー』は、おそらく『オンリー・ママ・ノウズ』以来の強力なロックナンバーという評価が妥当ではなかろうか。聴き込むほどにどんどんのめり込んでゆく名曲である。
というわけで、『アイ・ドント・ノウ』/『カム・オン・トゥ・ミー』のカップリングは、『夢の旅人』/『ガールズ・スクール』以来のバラード/ロック超強力両A面シングルであったと言うことができるだろう。ああ、早く『ガールズ・スクール』のリマスター版聴きたいな~(カットなしバージョン)。
『エジプト・ステーション』ではこの『カム・オン・トゥ・ミー』も含めてロックへの回帰というか、ポールのロッカーとしての超一流の資質を改めて世に示したと僕には感じられる。というか、実際のところ、シンガーとしても、作曲家としても、パフォーマーとしても、世界にポール・マッカートニーを超えるロッカーなんて存在しないというのが真実である。
『ロング・トール・サリー』
『アイム・ダウン』
『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』
『ヘルター・スケルター』
『オー・ダーリン』
『ロック・ショー』
『ラン・デヴィル・ラン』
『オンリー・ママ・ノウズ』
『カット・ミー・サム・スラック』
『ナッシング・トゥー・マッチ・ジャスト・アウト・オブ・サイト』
上記以上の曲を彼以上にうまく歌って、書けるロッカーがこの世に存在するだろうか?答えはノーである。
それを証明するには、あの偉大なボブ・ディランの言葉を引用するだけで十分だろう。
「レノンやマッカートニーのようなシンガーはそう滅多にいるもんじゃない。何が言いたいのかっていうと、オレはマッカートニーに畏敬の念を抱いてるんだ。そんな風に思えるのは彼ぐらいさ。ともかく彼には降参だよ。何でもできる上に、決して手をゆるめない、だろう?メロディーは書けるし、リズム感は抜群だし、どんな楽器だって弾ける。金切り声だってシャウトだって、誰よりうまい。おまけにバラードをやらせれば天下一品ときている。それに、彼のメロディーは、何て言ったらいいのか、全く努力して書いた感じがない。これには恐れ入るよ。オレが彼に降参してしまうのは、彼がとんでもなく無努力だっていうことなのかもしれないな。いいかげん辞めちまえばいいのにって思うよ(笑)彼の口から出てくるものは、なんだってメロディーに形を変えてしまうんだ。」
話が横道にそれてしまったが、『カム・オン・トゥ・ミー』はロックをやらせれば実は世界イチバーンのポールが生み出した新たなるロックの名品ということだ。
最近の創作活動を見ていると、アルバム制作に関してはポールは基本的に一人で全部やったほうがいい結果が出ることは議論の余地がないのだが、この曲ではバンドメンバーの全員が参加して成功している。特筆すべきはドラムス(もしくはパーカッション)の「ボン、ボン」という深い響きで、これが実に効果的で心地良い。またホーンセクションの導入がこの曲の価値を飛躍的に高めている。
かつてポールはライヴにもホーンセクションを積極的に取り入れるアーティストの一人だったのだが、いつの間にかウィックスのシンセサイザー1台で代用するようになってしまっていた。今回のワールドツアーでは久々にホーンセクションがツアーに同行し好評を得ているようだから楽しみである。
そしてこの曲の最大の聴きどころは後半、「Yes, I will. Yes, I will. Yes, I will now!!」のあとに続く盛り上がりだ。ポールの力強いシャウトと、バンド、ホーンセクションが渾然一体となってクライマックスを迎える。日本公演でも一緒に手拍子しながら盛り上がろう!!(続く)
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最初にこの曲をリバプールのサプライズギグで聴いたときは、ポールにしてはなんとも平凡な曲に思えたものである。「なんか単調」「メロディーないし・・・」
しかし、ポール様をなめてはいけない。ポールが単調に思える曲を書く時、僕は「待て、待て、結論を急ぐな」と自分を戒めるのである。
なぜなら、過去に幾度となく同じような経験をして、そのたびに自分の最初の評価が間違っていたことを思い知らされてきたからである。
たとえば『リトル・ウィロー』。たとえば『トーク・モア・トーク』。最近でいえば『アーリー・デイズ』などがそれに当たる。最初の印象は単調で退屈。ところが、数カ月、時には数年の熟成期間を経て(笑)大好きな曲になってしまうのだから。
ポール・マッカートニーをなめてはいけないのである。
というわけで、『カム・オン・トゥ・ミー』も今や「単調な曲」とはほど遠い、「とても多くの要素がミックスされた複雑な名曲」という評価に様変わりしてしまった。今回は気付くのがちと早かったが・・・。
『カム・オン・トゥ・ミー』は、おそらく『オンリー・ママ・ノウズ』以来の強力なロックナンバーという評価が妥当ではなかろうか。聴き込むほどにどんどんのめり込んでゆく名曲である。
というわけで、『アイ・ドント・ノウ』/『カム・オン・トゥ・ミー』のカップリングは、『夢の旅人』/『ガールズ・スクール』以来のバラード/ロック超強力両A面シングルであったと言うことができるだろう。ああ、早く『ガールズ・スクール』のリマスター版聴きたいな~(カットなしバージョン)。
『エジプト・ステーション』ではこの『カム・オン・トゥ・ミー』も含めてロックへの回帰というか、ポールのロッカーとしての超一流の資質を改めて世に示したと僕には感じられる。というか、実際のところ、シンガーとしても、作曲家としても、パフォーマーとしても、世界にポール・マッカートニーを超えるロッカーなんて存在しないというのが真実である。
『ロング・トール・サリー』
『アイム・ダウン』
『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』
『ヘルター・スケルター』
『オー・ダーリン』
『ロック・ショー』
『ラン・デヴィル・ラン』
『オンリー・ママ・ノウズ』
『カット・ミー・サム・スラック』
『ナッシング・トゥー・マッチ・ジャスト・アウト・オブ・サイト』
上記以上の曲を彼以上にうまく歌って、書けるロッカーがこの世に存在するだろうか?答えはノーである。
それを証明するには、あの偉大なボブ・ディランの言葉を引用するだけで十分だろう。
「レノンやマッカートニーのようなシンガーはそう滅多にいるもんじゃない。何が言いたいのかっていうと、オレはマッカートニーに畏敬の念を抱いてるんだ。そんな風に思えるのは彼ぐらいさ。ともかく彼には降参だよ。何でもできる上に、決して手をゆるめない、だろう?メロディーは書けるし、リズム感は抜群だし、どんな楽器だって弾ける。金切り声だってシャウトだって、誰よりうまい。おまけにバラードをやらせれば天下一品ときている。それに、彼のメロディーは、何て言ったらいいのか、全く努力して書いた感じがない。これには恐れ入るよ。オレが彼に降参してしまうのは、彼がとんでもなく無努力だっていうことなのかもしれないな。いいかげん辞めちまえばいいのにって思うよ(笑)彼の口から出てくるものは、なんだってメロディーに形を変えてしまうんだ。」
話が横道にそれてしまったが、『カム・オン・トゥ・ミー』はロックをやらせれば実は世界イチバーンのポールが生み出した新たなるロックの名品ということだ。
最近の創作活動を見ていると、アルバム制作に関してはポールは基本的に一人で全部やったほうがいい結果が出ることは議論の余地がないのだが、この曲ではバンドメンバーの全員が参加して成功している。特筆すべきはドラムス(もしくはパーカッション)の「ボン、ボン」という深い響きで、これが実に効果的で心地良い。またホーンセクションの導入がこの曲の価値を飛躍的に高めている。
かつてポールはライヴにもホーンセクションを積極的に取り入れるアーティストの一人だったのだが、いつの間にかウィックスのシンセサイザー1台で代用するようになってしまっていた。今回のワールドツアーでは久々にホーンセクションがツアーに同行し好評を得ているようだから楽しみである。
そしてこの曲の最大の聴きどころは後半、「Yes, I will. Yes, I will. Yes, I will now!!」のあとに続く盛り上がりだ。ポールの力強いシャウトと、バンド、ホーンセクションが渾然一体となってクライマックスを迎える。日本公演でも一緒に手拍子しながら盛り上がろう!!(続く)
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