ビートルズ・リマスター日記 カテゴリ記事一覧
- 映画『レット・イット・ビー』リメイク版公開は2020年秋以降か
2020.03.02
ビートルズ関係ではおそらく最後にして最大のプロジェクトといえる映画『レット・イット・ビー』リメイク版公開&アルバム50周年記念リリース。ファンの間では、アルバム『レット・イット・ビー』の発売からちょうど50年目となる2020年5月が発売時期になるのではないかと噂されていたのだが、どうやら実際のリリースは2020年秋以降になりそうな気配である。理由としては、ピーター・ジャクソン監督による映画のリメイク版がまだ完... - 『アビイ・ロード』50周年記念のボーナストラック(5)
2019.11.09
今回のボーナストラック全体を通して言えることは、とにかくセッション音源のレベルが一様に(異常に)高いことである。ビートルズの事実上の「ラスト・レコーディング」ということで、メンバーの人間関係も冷え切った最悪の状態で『アビイ・ロード』は制作されたものだと僕は長年信じ込まされてきたわけだが、実際にこれだけのセッション音源を目の前に突きつけられてしまうと、その考えがいかに現実とかけ離れたものであったかを... - 『アビイ・ロード』50周年記念のボーナストラック(4)
2019.10.24
ディスク2 6. オー!ダーリン (テイク4) (セッションズ)昔からファンに知らされていたのは、『オー!ダーリン』のレコーディング前にポールは1人でスタジオに入り、ヴォーカルの練習を繰り返していたということだった。このセッションのテイク4を聴いて感じることは、いかに完成版の『オー!ダーリン』という曲が幾重もの幸運が奇跡的に重なり合って生み出された曲であったか、ということである。というのも、このデモテイクで聴か... - 『アビイ・ロード』50周年記念のボーナストラック(3)
2019.10.16
ディスク24. ジョンとヨーコのバラード (テイク7) (セッションズ)今回ボーナスディスクには多数のセッション音源が収録されているが、僕が全体を通して最も強く感じたことは、ビートルズ4人が皆レコーディング・セッションを非常に楽しんでいるということである。笑い声や、ジョーク、親密な会話がそこここに溢れていて、とても解散直前のグループとは思えない。僕にとって、これは歴史を丸ごとひっくり返されたような衝撃であった... - 『アビイ・ロード』50周年記念のボーナストラック(2)
2019.10.05
ディスク21.アイ・ウォント・ユー (トライデント・レコーディング・セッション&リダクション・ミックス) (セッションズ)まず面白いのが冒頭の会話部分である。おそらく深夜のレコーディングであろうが、「ジョン、近所から苦情が来ているから、できれば少し音量を落としてもらいたいんだが・・・」とスタッフの誰かが話している(笑)。ジョン「こんな時間に誰だい?」スタッフ「あいつだよ。前にも苦情言ってきたヤツだ。」ポー... - 『アビイ・ロード』50周年記念のボーナストラック(1)
2019.10.04
その後何度か『アビイ・ロード』のリミックス盤を聴き直してみたが、『オクトパス・ガーデン』以降、個人的に気に入らない点がいくつかあり、僕個人の結論は「△」である。細かいのだが、たとえば『アイ・ウォント・ユー』でポールのすばらしいベースプレイがやや引っ込んでいるとか、エンディングのカットが甘いとか。『サン・キング』の音圧がやたら高いとか。いくつかの曲でヴォーカルが前に出すぎているとか、要するに強弱のつ... - 発売直前!『アビイ・ロード』リミックスの評価はどうなる?
2019.09.25
発売を2日後にひかえた『アビイ・ロード』50周年記念リミックス盤。期待に胸をふくらませているファンもきっと多いことだろう。もちろんボーナストラックや、スーパーデラックスエディションの中身も気になるところではあるが、やはりなんといってもメインはオリジナルのリミックスバージョンの出来がどうなっているのかというところだ。そこでAmazon Musicで試聴できる3曲『カム・トゥゲサー』『サムシング』『オー!ダーリン』の... - 『アビイ・ロード』リミックス版の『サムシング』を試聴
2019.08.18
『アビイ・ロード』リミックス版の出来を占うには、実際に楽曲を聴くのが一番だと思うが、アマゾン・ミュージックではスーパー・デラックス・エディションのリミックス版のうち、ディスク1の『サムシング』(フルコーラス)、ディスク2の『サムシング』(スタジオ・デモ)、ディスク3の『サムシング』(テイク39/ストリングスのみ)、以上の3曲が試聴できる。Abbey Road (Super Deluxe Edition)まずはリミックス完成版『サムシン... - アビイ・ロードNOW
2019.08.11
時々タブーに挑戦したくなる管理人です(笑)独断と偏見に満ちた記事ですので、予めご了承ください(笑)永遠の名盤『アビイ・ロード』50周年記念盤&リミックスがめでたく発売になる。そこで今回はおそらくビートルズの最高傑作にして、最後のオリジナル・アルバムとなった『アビイ・ロード』におけるメンバーの力関係について考察してみたい。まず驚くべきは、ジョージの楽曲に対する評価が年を追うごとに高まっていることである... - ついに登場!『アビイ・ロード』2019リミックス&50周年記念エディション
2019.08.09
ついに真打登場と言っていいだろう。ビートルズ、オリジナルアルバムのリミックスシリーズも『サージェント・ペパーズ』『ホワイト・アルバム』に引き続き今回で第三弾となる。そう、『アビイ・ロード』の登場である。9月27日発売予定。ファンにとって絶対聖域ともいえるビートルズ、オリジナルアルバムのリミックス・・・。その結果は予想通りというべきか、これまでのところ大きな賛否両論を巻き起こしている。過去2作についての... - 21世紀のビートルズ ジャイルズに全権を与えよ!
2017.05.31
いやはや参りました。完全に降参です。現代音楽の最高傑作といわれる『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』。そのリミックスという超難題に果敢に挑み、まったく新しく生まれ変わった「21世紀のビートルズサウンド」を作り出した偉大なるサー・ジョージ・マーティンの息子、ジャイルズ・マーティンにまずは深く敬意を表したい。今考えても『ビートルズ1+』での彼の仕事は僕のようなオールドファンにはと... - 読者からの『サージェント・ペパーズ』リミックス評
2017.05.29
当ブログの重要なコメンテーターのお一人である橋本リウさんより『サージェント・ペパーズ』リミックス評を投稿いただきました。コメント欄だけにとどめておくのはもったいないので、ご本人の許可も得ず(笑)共有させていただきます。いやいや、なんとも恐れ入りました。 今回のスペシャルパッケージ。 アマゾンで早期予約による最低金額で15000円チョイ。 「フラワーズ・イン・ザ・ダート」 はこの爪の垢でも煎じて飲むべきだ... - 新たなる始まり(1) : 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年記念版
2017.04.06
新たなる始まり(1) : 『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』50周年記念版ついに来ましたか、ビートルズボックスセットの波が・・・この件については近日中に記事にします。まずはラインナップをご覧あれ。5月26日発売予定。サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(2CD)... - 新たなる始まり(2): 50年後も揺るがぬ『サージェントペパーズ』の偉業、そして威光
2017.04.06
新たなる始まり(2): 50年後も揺るがぬ『サージェントペパーズ』の偉業、そして威光『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』発売50周年を記念して、ビートルズ初となるボックスセットを含む再リリースが正式に発表された。僕の最初のリアクションは「またかよ」だった。これは本音である。多くのオールドファンはその深い意味をきっと理解してくれるだろう。しかし、今日はその事については書かない。今日... - 新たなる始まり(3):4/8 『サージェントペパーズ』スーパー・デラックス・エディション価格調査
2017.04.06
新たなる始まり(3):4/8 『サージェントペパーズ』スーパー・デラックス・エディション価格調査4/8現在、独自に行なった価格調査結果を以下に記載します。購入の参考にしてください。まず国内版と海外版の価格差について。ポールのボックスセットでは僕たちファンは随分と痛い目に遭わされているが、今回のリリースに関する限りあまり心配しなくてもよさそうである。というのも、少なくとも現時点では国内版と海外版の価格差が... - 新たなる始まり(4):『サージェントペパーズ』リミックスの衝撃
2017.04.06
『サージェントペパーズ』リミックスの衝撃ビートルズであるがゆえにけっして侵してはならない聖域と考えられたオリジナルアルバムのリミックス。それがついに実現するのである。僕を含めて興奮を禁じ得ないファンは多いことだろう。なにしろ、ビートルズの作品はそれが作られた時代と、使用された機材と、当時存在したテクノロジーからは想像もつかないほどの高い完成度を誇っている。技術的な問題点は2009年のリマスター版ですで... - 『The Beatles 1+』オリコンで1位に
2015.11.20
『ビートルズ1+』が11月16日付けオリコンチャートで1位を獲得した。『ビートルズ1』は15年前の初回発売時にもオリコンで1位を獲得しており、今回15年ぶりに同じアルバムで再度1位を獲得するという快挙も同時に達成した。ビートルズが成し遂げたこと=ポールが成し遂げたことでもあるから、ポールにも新たな記録・勲章が書き加えられたことになる。そして今回改めて日本でのビートルズ人気を再確認した。いくらリストアされた... - 『The Beatles 1+』クイック・レビュー
2015.11.08
アマゾンから本日『The Beatles 1+』(海外版)が到着した。日本版ではデラックス・エディション(完全限定生産盤)となっている赤いパッケージのやつである。うちはまだブルーレイがないのでDVDのバージョンだが、最終的な価格は4,705円だった。これはかなりいい買い物になったと思う。まずはリミックスされたCDの感想・・・、というか今回はこれが書きたくて急遽記事を書くことにしたのだが。はっきり言ってこれはひどい、聴くに... - 悪夢か恩恵か:『ビートルズ1』再々発売 その2
2015.09.23
せっかく『1』の話題が出たので、もう少し話を続けてみたい。今をさかのぼること約15年前に『1』がリリースされることを耳にしたとき、僕はかなり複雑な気持ちになったのを覚えている。それでも当時あえてお金を出して『1』を買ったのは、当時発売されていたビートルズ関係のCDの音質に不満を抱いていたからである。実際『1』のCDの音は当時発売されていたどのビートルズのCDよりもすばらしかった。その音は今聴き直すとかなり... - 悪夢か恩恵か:『ビートルズ1』再々発売 その1
2015.09.21
2000年の発売以来これまでにアメリカだけで1200万枚以上を売り上げ、全世界で3100枚以上の売り上げを記録している『ビートルズ1』。オールドファンにとっては単に1位を取った曲の寄せ集めであって、赤盤・青盤こそがビートルズのベストだぜ、などと文句の一つも言いたくもなるのだが、特に新しい世代のファンにとってこのアルバムの持つインパクトの強さ、お買い得感は格別のものがあるだろうし、入門盤としてこれ以上のものは考... - アーカイヴ追加情報 20150731-2
2015.07.31
続いて『パイプス・オブ・ピース』のセット写真をお届けする。『タッグ・オブ・ウォー』と対照的な白を基調としたシンプルなデザインがいい。なお、こちらには限定版はない。改めて『タッグ・オブ・ウォー』というアルバムがポールにとっていかに特別であるかがわかる。※心配された価格はずっと安くなるようなのでご安心を!『パイプス・オブ・ピース』スーパー・デラックス・エディション『パイプス・オブ・ピース』2CDセットボー... - 冗談はよせ Mono LP Box 65,000円
2014.06.23
宣伝用のキャッチコピーによると「ザ・ビートルズがMONOに回帰」だそうな。9月10日発売予定。しかし言わせてもらおう。勝手に主語にビートルズを使うでない、と。なぜならもうビートルズというグループはこの世に存在していないからだ。そして、この企画とリリースはビートルズ4人全員の同意のもとに行なわれたものでもない。もちろんポールとリンゴはこのボックスセットの発売を「承認」はしていることだろう。だがけっしてビート... - ビートルズ・リマスター日記 - 36 ビートルズ・リマスター・アナログ盤のリリースが決定
2012.10.01
なんとも複雑な気分にさせられるリリースが続くものだ。ビートルズ・リマスターのアナログ盤リリースが決定した。日本盤発売日は11月14日(ブックレット翻訳、日本語解説、歌詞&対訳以外は輸入盤と同じ)。リリースの詳しい内容についてはEMIミュージック・ジャパン(http://www.emimusic.jp/beatles/special/2012_analog.htm)のページを参照いただくとして、僕があきれてしばらく物も言えなくなってしまったのはその価格である... - ビートルズ・リマスター日記 - 35 リマスター版『1』が9月に発売
2011.08.26
2000年に発売され、全世界で3000万枚以上ものセールスを記録したビートルズのベストアルバム『1』がこの9月に再発売される。今のところ日本盤の発売は9月2日、US盤の発売は9月13日ということになっている(以上アマゾン)。音源はもちろん2009年の最新リマスターを使用したものとなっている。もともとこの『1』は2000年に“最新デジタルリマスタリング”という大々的な触れ込みで発売されたものである。当時はその音質のすばらしさ... - ビートルズ・リマスター日記 - 34 ビートルズ・リマスターが新基準
2011.07.20
2009年9月9日にビートルズ・リマスターが発売になってからというもの、僕の日常の中に再び音楽を聴く生活というものが戻ってきた。とても不思議な事だが、単純に音楽を聴くことの心地よさ、喜び、快感といったものが僕の中で見事に息を吹き返し始めたのである。ただCDの音が変わるだけで音楽自体に対する向き合い方までもが一変してしまったのだった。これは僕にとって全く予期せぬ出来事だった。なぜなら自分がいつの間にかビート... - ビートルズ・リマスター日記 - 33 ブックレットの解説 その2
2011.03.10
『プリーズ・プリーズ・ミー』(前回からの続き)世界のポピュラー/ロック音楽地図を根本から描き変えてしまったあまりにも衝撃的なビートルズのデビューアルバムはわずか1日で作られた…。これは有名な歴史的事実である。1963年2月11日その日、アビイ・ロード・スタジオに入ったビートルズの4人は、朝の10時からレコーディング・セッションを始める。途中休憩をはさみながら、この記念すべきレコーディングに要した時間は合計わず... - ビートルズ・リマスター日記 - 32 ブックレットの解説 その1
2011.03.07
ビートルズ・リマスター発売から1年半。早々と全アルバムを揃えた僕だったが、付属ブックレットの解説は英語のため読むのが面倒くさかったこともあり、今までほとんどその内容に目を通していなかったことに気がついた。随分と長い間気付かなかったものだが、ブックレットはただ写真だけをパラパラとめくって見る程度だったのである。日本盤を購入された方はおそらくすべて日本語訳がついていると思われるのだが、実際読んでみると... - ビートルズ・リマスター日記 - 31 最優秀リマスター・ソングは・・・
2011.01.09
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。ビートルズ・リマスターが発売されてから約15か月。まだまだ飽きずに繰り返し聴き込んでいる僕なのだが、ずっと最優秀リマスター・ソングはいったい何であろうかと考え続けてきた。つまり、リマスター化によって最も大きな感動と、衝撃と、喜びを聴き手に与えてくれた楽曲は何であったのかということである。しかし、これを1曲だけに絞るというのは当然のことながら... - ビートルズ・リマスター日記 - 30 リマスター盤の価格はどうなった?
2010.11.30
CDオーディオの歴史を変えたともいえるビートルズ・リマスターの発売から1年余り。その後の販売価格はどうなったのかを調べてみた。(価格はいずれもアマゾン・ジャパンを参考)まずはステレオ・ボックスの価格。発売直前の価格は・・・ステレオ・ボックス日本盤 29,075円(定価35,800円)ステレオ・ボックスUS盤 23,230円 となっていた。11/30現在の価格は以下の通りステレオ・ボックス日本盤(期間限定版) 20,000円(対訳... - ビートルズ・リマスター日記 - 29 ほとんどビートルズしか聴いてません!
2010.09.05
9-9-9といえば、昨年2009年9月9日、記念すべきビートルズリマスターの発売日のことである。なんとあれから早くも丸1年が経とうとしているわけだが、考えてみたらこの1年間というもの、僕はほとんどビートルズ・リマスターしか聴いていない!これは我ながら驚くべき事実である。いくらリマスター化されたとはいえ、かれこれ30年近くも聴き続けてきたビートルズである。正直言って心のどこかには「今さらビートルズでもないだろう...