『ヴィーナス・アンド・マース』ボックスセットレビュー その2 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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『ヴィーナス・アンド・マース』ボックスセットレビュー その2

『ラム』『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』と2作続けて豪華版が続いたが、今回は1冊にすべてが収納されるタイプに戻った。今後も特別な場合を除き、このスタイルで統一されてゆくのかもしれない。

ページをめくってゆくたびにまず感心させられるのは、豊富な写真の数々である。そのヴォリュームと質は単純に一冊の写真集としても十分成立するだけのものがある。単に写真集としても軽く2、3千円の価値はあるだろう。当時は携帯電話もパソコンもインターネットも全く存在していない時代。写真から伝わってくるのも、なんとなくあくせくしていない、のんび~りとした雰囲気である。言葉にするのは難しいが、現代が失ってしまった何かを確実にこれらの写真は映し出しているように僕には思われる。これらの写真だけでもファンにとってはきっとかけがえのない財産となるであろう。

次にページの間に挟み込まれた付録等を以下に書き出してみよう。
・『ナッシュビル日記1975』・・・ウイングスのナッシュビル滞在中の模様を収めたミニ写真集。
・『ポール自身による手書き歌詞カードのレプリカ』・・・ポールがアルバム収録曲順にすべての曲の歌詞をA4用紙に手書きで記入し、それらの紙をセロテープで張り合わせて「巻物」形式にしたと解説にある。今回もテープの張り合わせ部分や手作り感がリアルに再現されている。ちなみにポールのハンドライティングはかなりうまいほうだと個人的には思っている。
・『ラヴ・イン・ソングの手書き楽譜のレプリカ』
・『白黒の生写真』1枚
・『ヴィーナス・アンド・マースのステッカー』(丸1枚、四角1枚)
・『公開最終リハーサル告知ポスターと招待状のレプリカ』・・・ウイングスは1975年9月にロンドン郊外のエルストリー・スタジオでワールドツアー直前の公開リハーサルを行なった。これはツアーと全く同じ衣装、形式で行なわれたリハーサルで、世界中から多くの有名人たちが訪れたという。つまりニュースにはなったかもしれないが、一般人には全く縁がなかったものということだ。その招待状はレプリカといえど、ウイングス全員のサインが書かれておりかなり貴重である。

今回の付録類については『ポールの手書き歌詞カード』以外は正直言ってたいしたことないな、というのが個人的な感想である。だがそれでもファンにとっては最重要のコレクターズアイテムであることに変わりはない。やはり熱烈なファンならばボックスセットは絶対に買っておくべきだと思う(と言いながら、まだ『スピード・オブ・サウンド』のボックスセットを買う予定がない私・・・)。

参考:
ヴィーナス・アンド・マース (スーパー・デラックス・エディション)(DVD付)
スピード・オブ・サウンド (スーパー・デラックス・エディション)(DVD付)

コメント
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お邪魔します。

「スーパーデラックス、私はこう思う」(笑)。

管理人様のおっしゃるように、ホントにすごいなと思うオマケって、ポールの直筆レプリカくらいだと感じます。 こと日本盤においては、翻訳にあまり愛が感じられない、と感じることが多いかも。 つまり、読んでて眠くなっちゃうんですよ。 だいたい体裁からして、冊子のペラッペラな見てくれから、サイズが合ってなくて盤の中に収めようとするとはじっこが折れ曲がってしまうことに至るまで、「ちゃんとしたものを売る気がない」 という姿勢が顕著に見てとれてしまうんですよ。

それからDVD。 これも、「ポール・マッカートニー・アンソロジー」 の5.1サラウンドに比べるとただのステレオだし、しかも画像が粗いまま、クリーニングなどのデジタル処理を全くしていない、ということも引っかかる。 ポール、唸るほどの大金持ちなんだから、こんな映像のアーカイヴもきちんとデジタル処理をしたらどうなんだろう、と感じます。

ボーナストラックの不満については、まあ以前から申し上げてきたので重複は避けます。

これらのことを見ていると、ポールは自分の仕事をちゃんとした形で世に残そうとしていないのではないか、という気さえしてきます(辛辣な意見で大変心苦しいですが)。 レッド・ツェッペリン(ジミー・ペイジ)とかボブ・ディランのほうがよほど、自分のしてきたことをきちんとした形で残そうとしているように思えます。

「アンソロジー」 を見ていて感じるのは、ポール・マッカートニーという人物にとって、ビートルズっていうのはたったの8年程しかないんだ、実はその後の45年のほうがよほど重要なのだ、ということです。
この45年は、ポールがビートルズという呪縛から解放される苦闘の連続であり、ジョンやリンダ、ジョージとの悲しい別れを乗り越えるための日々でもあり、音楽を作ることの幸せによってそれを克服してきた喜びの記録でもあるわけです。 仮にも 「スーパーデラックス」 を標榜するなら、うわべのオマケに凝るのも結構ですが、もっと内容を充実させてほしいと思います。

少なくとも15000円なんて値段でファンに買わせるならね(エラソーでスミマセン)(毎度ですが、異論は歓迎いたします)。

2015-03-20 15:39 │ from 橋本リウURL

リウさん

私自身はアーカイヴコレクションはかなりしっかりした立派なシリーズと考えていますが、ツェッペリンやディランのはもっと内容が充実してるのでしょうか?(見たことないので) 
まあ、人によって感じ方はいろいろなので、リウさんのような意見があってもよいと思います。ただしボーナスディスクに関してはポールはまだ出し惜しみしているという意見もあるようで、このあたりは将来明らかになるでしょう。
私が思うには、ポールは生きている間にひと通り自分の作品の総括をしたいのではないか。そして、それにはある程度時間的な制約の中でギリギリのものを出してゆくしかないという側面もあるのかなと感じています。
日本語版については、金額を上乗せした分の配慮に全く欠けているという点でリウさんと同意見です。

2015-03-21 09:23 │ from 管理人URL

リウさんの意見に全面賛成です。
ペイジやディラン、そしてスプリングスティーンのアーカイブものに対する情熱はビジネスを遥かにこえていてレガシーとして価値のあるものを、真のファンが喜ぶものをつくろうという信念と強い意志を感じます。

それに比べポールは・・・ただのビジネスにしかみえない。すくなくともそういうところか散見される。

とくにがっかりしたのは『音飛び』への対応。信じられない、信じたくない不誠実さ!!
まさかポールの耳にはいっていない?だとしたら完全に裸の王様状態。アンチポール派の常々いっていたことが真実だったのでしょうか?

2015-03-22 14:11 │ from ゆうみんURL Edit

ゆうみんさん

やはり他のアーティストのアーカイヴに比べると物足りないということなのでしょうか。私は自分の目で確認していないので何も言うことはできませんが、本当なら残念です。

音飛びの件もポールの耳に入らないはずがなく、ポールが知っていて対応を指示していないとしたら、それはそれでまた大変に残念な事です。音楽は音がすべてですから。またポールの耳に入らないように周囲がもみ消し工作していたとしたらさらに恐ろしいことです。裸の王様・・・考えたくもないですが、それに近いのが現状なのかもしれません。

2015-03-22 21:58 │ from 管理人URL

音が総て、まさにそうですね。回収し交換することはたいへんなコストですが、できないわけじゃない。いややらなければならない。

聴き手への、いや何よりも音楽へのリスペクトが完全に欠如している。音楽でなくても欠陥商品を売ってしまえば謝罪、回収、返金あるいは交換があたりまえ。この業界はやはりうさんくさいヤクザな世界なんだなあ、とあらためて思い知らされました。昨年の公演中止をめぐるごたごた、チケットのわけのわからない販売方法、法外が値つけ等々、そう考えると納得できますね。残念ですが・・・

2015-03-23 16:04 │ from ゆうみんURL Edit

ゆうみんさん

これは非常に大きい問題で、このままうやむやにしてしまうのだとしたらポール側も日本の音楽業界もただただ腐敗しているとしか言いようがありません。いかにコストがかかろうと補償するのは当然の事ですよね。私たちはまさにその音楽のためにお金を出しているのですから。

2015-03-24 15:09 │ from 管理人URL

ポール本人が『Call Me Back Again』を試聴して『いい曲じゃないか!』とコメントしたと
どこかで見たような気がします。CD・ハイレゾ・iTunesのいずれの音源で試聴したのかわかりませんが
私の邪推だと関係者が『ポール本人が聞いても気づかなかったんだから交換対応はしなくていい』と
判断したのではないかと思います。
音飛びがあると分かっていて、わざとをポール本人に気づくかどうか試したとしたら最悪ですよね。

2015-03-28 20:30 │ from にゃんパパURL

にゃんパパさん

もう長いことレコード買ってますが、私は音飛びは初めてですね。しかし、まさか何も対応しないとは・・・。これは社会問題にすべきじゃないでしょうか。ネガティブな話題ばかりにはしたくないんですが、ほんと腹立たしいです。

2015-03-30 09:49 │ from 管理人URL

管理人様

私は以前Rushの『Sector1』BOXを購入したのですが、その内1stは1か所、2ndは5か所音飛び(というか欠落)がありました・・・。
『Magneto And Titanium Man』『Call Me Back Again』の比では無いくらい明らかに分かるレベルでした。
最近の音楽業界の品質管理は一体どうなってしまったんでしょうか。ミスが起きてしまったのはしょうがないとは言いませんが、ミスを起こしたことよりもミスを認めずきちんとした対応が出来ない(しない)ことの方が残念で仕方ありません。でも次回のアーカイヴシリーズも購入してしまうんですよね・・・。

2015-03-30 23:34 │ from にゃんパパURL