ポール・マッカートニーの芸術 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポール・マッカートニーの芸術

以下の映像は2014年8月14日キャンドルスティックパークでのコンサートの模様を映したものである。撮影は個人によるものと思われるのだが、ポールの演奏ぶりが運指やコードの押さえ方までを含めてはっきり確認できるので紹介しておきたい。

『アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア』

『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』

『アナザー・デイ』

これまでに公式発表されたポールのライヴ映像はかなりの数に上るが、曲の最初から最後までポールの演奏の様子がここまではっきりと映し出されたものはそれほど、いやほとんどないように思う。実は僕自身これまではっきり意識したことはなかったのだが、今回紹介した映像はそういった意味で衝撃的でさえあった。そういえば20世紀最高の音楽家ポール・マッカートニーのステージにおける演奏面に焦点を当てた映像作品がこれまでただの一つもなかったというのは同時代を生きる我々にとってはある意味屈辱的な事でさえある。なぜなら彼が生み出した前人未到の芸術は、後世の人々の為に余すことなく、細部に至るまで伝えられなくてはならないと思うからだ。僕がポールの側近ならば、演奏時の指の動きだけを記録した映像を一本だけでもいいから撮らせてくださいと言うだろう(笑)。残念ながら僕自身は楽器の演奏にはほとんど縁のない生活を送ってきたがために想像で物を言うしかないのだが、こういった映像は、これからベースやギターを習おうとする人たちにとっても非常に参考になるのではないだろうか。

単に技術的な側面だけを取り上げるなら、ポール以降に彼を超えるようなベースプレーヤーはたくさん生まれたかもしれない。だが、歌いながらベースを弾くミュージシャンという観点から見れば、ポールは今日でも世界でも指折りのプレーヤーである(少なくとも僕はそう信じている)。

ビートルズのデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録された『アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア』。今から考えればまともな機材がなかったロックの黎明期に、ほとんどライヴ録音でとられたこの曲において、ポールは既に完成されたベースラインとテクニックを披露している(もちろん歌いながらである)。このとき、ポールはまだ20才にすらなっていなかった。
ビートルズを聴き始めてから今まで、いったいこんなすごいベースラインをどうやったら歌いながら弾けるのだろうかと思い続けてきた。僕ならばこの曲ただ1曲だけを弾き語りできるようになるまでに一生はかかるだろう(笑)。

だが今回の映像を見ると、ポールはあっけないほどあっさりと歌いながらこの曲を弾きこなしている。指の動きがとても柔らかく、シロウト目には本当に弦を押さえているのか?とさえ思わせるほどだ。彼の指の動きは流麗で、ただ美しく、優雅である。その演奏とヴォーカルは、もうほとんど無努力ではないかと思えるほどに、力みがなく自然に見える。72才にしてこの実力、この境地。達人とはこのような人の事を言うのだろう。見よ、これがポール・マッカートニーの芸術だ。

参考:『プリーズ・プリーズ・ミー』(CD 海外盤)

コメント
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お邪魔します。

イヤ~、堪能いたしました。 ご紹介くださり、誠にありがとうございます。 つながりで 「バック・イン・ザ・USSR」 とか 「死ぬのは奴らだ」 とかも見ちゃいました。 「バック・イン・ザ…」 ではいまこの曲が歌われることの意義をひしひしと感じたり…。 「ウクライナの女の子たちにはノック・アウトされたぜ」 という個所ですよね。 「死ぬのは奴らだ」 では、野外だったこともあってか、いつもの爆薬とは別に花火も打ち上げられている模様で、5月に見るはずだった国立競技場でのパフォーマンスもこのようなものであったろう、と、同時にあらためて、とてもガッカリさせられました。

そして残ったのは、このガッカリ感だけ…(笑)。 どうしてポール、アメリカには愛想がよいのかな…。

それはそれとして。

ポールの演奏自体をアーカイヴとして撮影し残すべきだ、という管理人様のご意見には、まったく賛同いたします。 特にピアノはなかなか運指まで見せてくれませんからね。 私が知りたいのは、「レット・イット・ビー」 の演奏ですね。 すごく単純そうなのに、なかなかレコードのあの感じが出せない。 でも現在のポールの弾きかたでも、当時のあの感じが出せてるとは思えないんですけどね(笑)。

こないだラジオ日本の 「ビートルズ10」 で、ビートルズのコピーバンド、ビートルースのポール担当の人が、ポールのベースの弾きかたについて講座を開いておりました。 ポールのベースは、グリッサンドとか微妙なチョーキングによって、絶妙のグルーヴ感を出している、という解説には、もうただただうなりまくり。

「アイ・ウィル」 のベースは、ポールが口でやってるマウス・ベースなのですが、ここでポールは、単純なベースラインではなく、微妙に揺らぎを作りながらベースラインを 「歌って」 います。 おそらく自分のベースのクセをここでも出してしまった、というか、こういう感じで自分はベースを弾きたいんだ、という願望が顕著に現れている気がする。 ちょっと注意して聴いてみることをオススメします。

2014-09-04 08:17 │ from 橋本リウURL

私もポールのベースについて運指など 特に注目して見たことはなかったのですが、改めて見させてもらうと やはり凄いですね。 
歌のメロディとベースのメロディが違う事も多いし、リズムも正確に取らないといけない、そんな中であそこまで ベースを弾きながら歌う事が出来るのは特筆すべき事だと思います。
最近のポールは大人しくなりましたが、若い頃はステージ上で激しく体を揺らしながら、ベースを弾いて歌っていましたし、歌いながらベースを弾く人の中では やはりポールが一番ではないでしょうか?
ポール自身 才能もありますが陰ながらの努力や練習も重ねて来たと思います、やはり凄い人ですよね。改めて感服です。

映像を観させて頂きましたが、ポール元気ですね~!でもあのステージでの演奏シーンを見ていると、やはり念入りにリハーサルや練習を繰り返して ライヴに挑んでいるのが伺えます。 
次こそは体調をベストな状態で しっかり準備して、日本でリベンジを果たして欲しいですね。

2014-09-05 01:23 │ from テツURL

リウさん
喜んでもらえて嬉しいです。というのも、このところ少し体調を崩してまして、記事なんかかったるくて書けるか!(笑)状態だったんですが、なんとなくこの記事だけは書かねばならぬという気持ちに不思議となりましてね。そんな風に感じること自体が滅多にないことだったので、他でもないリウさんに喜んでもらえてこれは書いておいてよかったなと…。
『レット・イット・ビー』は技術的には簡単なはずなのに、レコードと全く同じ感じを出せる人っているんですかね?今ならYouTubeで探せばコピーしてる人いっぱいいそうですが、オリジナルのビートルズはなかなか一筋縄ではいかない魔力を秘めているのではないでしょうか。

2014-09-05 09:19 │ from 管理人URL

テツさん
私もやはりこの映像を見て昨年11月の日本公演を思い出してしまいました。

2014-09-05 09:24 │ from 管理人URL

管理人様
体調の方はいかがでしょうか?子供達の長い夏休みが終わると同時に体調を崩しました。(笑)
ご紹介いただいた映像はとても素晴らしいですね。まるで最前列から見てるようで興奮しました。私も管理人様の意見に賛同です。演奏のみの映像を残して欲しいです。この映像で思い出したのが、THE WHO「キッズ・アー・オールライト」DVDボーナス映像です。同じベーシストの故ジョンエントウィッスルのベースラインのみ「ババ・オライリー」と「無法の世界」の2曲の演奏映像があります。映画用のワンカットの撮影だと思いますが、フルでベースプレイ・ベース音のみが楽しめます。今となっては貴重な記録になりました。当時、ジョンの演奏を観た時にポールが同じような映像を作ったら面白いだろうなと考えたのを思い出しました。

2014-09-08 20:21 │ from YAMATOURL Edit

YAMATOさん
体調は復活傾向です。ありがとうございます。YAMATOさんも夏休み家族サービスでがんばりすぎたのでは?最近気温の差が激しいので体調を崩している方が多いようです。皆さんもお気をつけください。

2014-09-08 22:40 │ from 管理人URL

管理人様
いつもありがとうございます。

8/14 キャンドルスティックに行ってまいりました。
多少の混雑を予想し開演(夜8時)の1時間30分前(通常は20分程度)にダウンタウンを出発したのにもかかわらず
駐車場の入場渋滞がハイウエイ上までつながっていて、2時間以上もかかっても到着できませんでした
、最後はタクシーをおりて家族でスタジアムまで走りました(約1.5K)、着いたときには開演時間から40分以上過ぎていて、半ばあきらめて入場したのですがなぜかコンサートは開演していませんでした(多分渋滞を考慮)、 そして着席して1分もたたないうちにポールが登場しました。あまりの幸運に涙が出ました。

さてコンサートですがご存知の通りセットリストは昨年の日本ツアーとほぼ同じでしたが、野外で音響がとても良いことと、何よりもMCが結構長いのに驚きました、ブラックバードの演奏方法の話や、赤の広場でのコンサートの話など
英語圏でのコンサート特有のサービスでとても貴重な体験でした、コンサートが終わったのは平日にも関わらず日が変わる直前の11時30分過ぎでした。
日本での公演が待ち遠しいです。

2014-09-10 17:12 │ from Jet21URL

Jet21さん
すごい、アメリカまで見に行けるとはうらやましいです。キャンドルスティック公演当日の交通渋滞については報道されていましたね。ガセネタかもしれませんが、リンゴも出演予定だったのが渋滞がひどくてダメになったとか。しかし到着1分後に開演とはラッキーでしたね。

2014-09-10 22:03 │ from 管理人URL