ポールの曲:『マスト・ドゥ・サムシング(Must Do Something About It)』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポールの曲:『マスト・ドゥ・サムシング(Must Do Something About It)』

『スピード・オブ・サウンド』はポールが全11曲中わずか6曲しかリードヴォーカルを取っていない悪名高き?アルバムとしても知られている(笑)。ポールのアルバムを買う人たちは、他でもないポールの声を聴きたいからこそアルバムを買うのである。なのにこのアルバムに限ってはポールが歌っている曲は約半分しかないというわけなのだ。もちろんこんなアルバムは他にはないし、そういう意味ではこのアルバムは極めて特異な作品という言い方もできるだろう。

さて『マスト・ドゥ・サムシング』である。
この曲はなんとドラマーのジョー・イングリッシュがヴォーカルを取っている。いや取っているというよりは、取らされていると言ったほうがいいだろう。なぜなら、この曲はジョー・イングリッシュの自作曲でさえなく、純然たるマッカートニーの作品だからだ。言うなればポールはこの曲をジョーに「あげた」のである。それはまるでビートルズ時代にリンゴがアルバムの中の1曲を「ドラマー枠」として割り当てられたのに似ている。おかげでジョー・イングリッシュはポール・マッカートニーのオリジナル作品を歌い、公式にレコードとして発表するという栄誉に浴した数少ないアーティストの一人となったわけだ。これだけでもすごい事だ。God bless Joe !

ジョー・イングリッシュがウイングス在籍時以外にヴォーカリストとしていったいどれほどの実績を残したのか…僕は全く知らないのだが、少なくとも一般的には彼はほぼ無名のドラマー、ミュージシャンであった。そんな彼が世界最高の作曲家ポールから曲を託され、しかもそれが思いのほか成功してしまったというのだから世の中何が起こるかわからない。

ともかくこの曲で聴かせるジョーのヴォーカルは素人離れした堂々としたものである。その出来は単なる「割り当て」の域を超えて十分に及第点といえるのではなかろうか。それに、彼の張りのある明るい声もこの曲にとてもマッチしていると思う。そんなわけで、ポール自身が歌っていないにもかかわらず僕はずっとこの曲が好きだったのである。『心のラヴソング』と『幸せのノック』は別格なので脇に置いておくとしても、『マスト・ドゥ・サムシング』はそれ以外のどの曲にも負けていないと僕はずっと思ってきた。そしてポールがヴォーカルを取っていない5曲のうちではデニーやジミーさえをも抑えてこの曲が一番ではないかと思ったりもするくらいなのだ。

今回めでたく『スピード・オブ・サウンド』のアーカイヴ・シリーズがリリースされるにあたり、ボーナスディスクにはいよいよポール自身が歌う『マスト・ドゥ・サムシング』のデモヴァージョンが収録されるという。もしこのデモが僕が以前に聴いたものと同じであるならば、ポールのヴォーカルはかなり抑え気味で、単にメロディの流れを確認するような類いのものであったと記憶している。いい曲なのでポール版の完全ヴァージョンも存在していてほしかったのだが、どうやらそれはなさそうな気配である。

2作同時発売となる今回のアーカイヴリリースだが、個人的にはボーナスディスクの点で『スピード・オブ・サウンド』がやや見劣りするように思われるのが少々残念である。サウンド的にも『スピード・オブ・サウンド』はポールのプロデュース作にしては元々完成度が高いと思っているので、『ヴィーナス・アンド・マース』ほどの驚きはないかもしれない。よって総合的にみてお買い得度は『ヴィーナス・アンド・マース』>『スピード・オブ・サウンド』となるだろう。また日本盤の発売日は10月1日に延期となったので、併せて確認しておきたい。

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コメント
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懺悔します。

実は僕、この曲を今まで聴いたことございませんでした!!(苦笑)
「スピードオブサウンド」はポールボーカルの曲以外を飛ばして聴いていました。
この記事を読んで慌てて聴いたのですが、なんとなんと、佳曲じゃあありませんか。

他のアルバムでのデニーボーカルの曲はきちんと聴いていたんですが、どうしてもこのアルバムだけは今まできちんと聴いていなかったんです。
聴かず嫌いはやはり損ですね。

さて、本作のアーカイヴについては、あまり情報は入れまいとしてるので詳しくは分からないのですが、どうしても「ヴィーナスアンドマーズ」と比べて見劣りしてしまうのは致し方ないのでしょうね・・・それでもやはり期待して買うのがファンの性ですね(笑)

蛇足ですが、このアルバムでのお気に入りは、大傑作「Silly Love Songs」を除けば、「Warm And Beautiful」とボーナスの「Sally G.」が一番好きです。
特に「Warm And Beautiful」、これはMy LoveやMaybe I'm Amazedに勝るとも劣らないマッカートニーバラードの名曲だと思ってるんですが・・・それらと比べてあまりに人気が低いことがとても不満です(笑) 今回のアーカイヴで再評価されることを切に願ってます。

2014-08-18 18:03 │ from 村正URL

「マスト・ドゥ・サムシング」

こうして こちらの記事で取り上げられる事がなければ あまり聴かない曲・・ 自分にとって そういう曲でした。
ただ ジョー・イングリッシュのヴォーカルは とても印象に残っていて、あの厳つい風貌(失礼!)からは 想像出来ない優しい歌声で ヴォーカルに気を奪われて あまり曲に関心が向いていませんでした。
しかし この曲、マッカートニー作品でしたよね (汗) ポールが他人に提供した楽曲の中では いい線行ってる曲だと思います。自分のアルバムに収録する曲ですから 当然かも知れませんが。
ジョーは 役得と言うか 幸運でしたね。

『スピード・オブ・サウンド』って 私もポールのヴォーカル曲が少ないので 長らく後回しにしてきた作品で、個人的にはライヴ盤『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』に収録されているライヴ・ヴァージョンの方がお気に入りで あまり聴き込む事が少なかった作品です。

でも ポールって、きっと『スピード・オブ・サウンド』の様な バンドメンバーがフューチャーされたアルバムを ずっと作りたかったのだろうなと思います。
ポールって 圧倒的な才能とリーダーシップの持ち主なので バンドでも王様の様な立場が心地よいのかと思いきや そうでもないのですよね。
バンドの一員と言う立場を とても尊重してますよね、特にウイングスはそう思います。正直 才能も知名度もポールが圧倒的なのに不自然に感じますが、これはビートルズ時代の成功体験が 影響しているのかなと思っています。

やはり ビートルズ時代の良き思い出は ポールにとっての大きな財産、ポールは改めてビートルズ時代の思い出を ウイングスで追体験していた様に思います。
ほぼ無名のバンドメンバーに、小さな規模から始めたコンサートツアー、バンドメンバー全員にもヴォーカル曲を与えた『スピード・オブ・サウンド』
ビートルズの存続に熱心だったポールの拘りだった気がします。

他のビートルズのメンバーは、こんな事はしませんでしたよね、ポールと言う人は 野心家や策略家と言う顔以外に どこかピュアな (良い意味で天然な) そんな側面も強く持っている様に思います。
ファンにとって そんな部分も愛すべき所なのです。

ワールドツアーを成功させた後のウイングスが 活動のペースが落ち着いたのと ウイングス解散の頃のポールを顧みると ウイングスを成功させた達成感と一緒に ビートルズの追体験をやり尽くした ポールの虚脱感も感じてしまい 、やはりビートルズ解散って ポールの人生にとって大きなトラウマであり その克服にかかる時間って とても長かった様に感じます。
そのトラウマが払拭出来て 良い意味で肩の力が抜けたのが 『フラワーズ・イン・ザ・ダート』の頃からでしょうか?

「マスト・ドゥ・サムシング」・・ きっと ビートルズ時代に リンゴの為に曲を作ってあげていた頃を懐かしみながら ジョー・イングリッシュとレコーディングしていたのでしょうね。
そんな事を考えると ポールが歌ったデモ・ヴァージョンも聴いてみたくなりました。
アーカイヴ・シリーズの発売が楽しみですね。(ジョージのBOXとどちらを先に購入するか まだ思案中です・・)

2014-08-19 02:20 │ from テツURL

村正さん
おっとこれは衝撃的な告白ですね(笑)。でも私の記事がきっかけで曲の良さがわかってもらえてよかったです。たまにはメンバーがヴォーカルを取った曲も聴いてあげてくださいね。実はどれもそんなに悪い曲じゃないです。『サリーG』は隠れた名曲で私も大好きですが、以前は『スピード・オブ・サウンド』に入ってましたね。今回これが『ヴィーナス』のほうに行ってしまい、『スピード』のほうはますます寂しくなってしまいました。

2014-08-19 09:17 │ from 管理人URL

テツさん
ファンにとってはこんなアルバムばかりなら困るけれど、まあ1枚ぐらいならいいですよね。なんだかんだ言って、こんな事を成立させてしまったのもポールの実力だと思います。しかしベスト盤から入った人は、このアルバム買いにくいでしょうね。ポールのヴォーカル曲が『シーズ・マイ・ベイビー』『愛の証し』『サン・フェリー・アン』『ウォーム・アンド・ビューティフル』の4曲だけになってしまう。ウイングス版『イエロー・サブマリン』みたい(笑)。

2014-08-19 18:54 │ from 管理人URL

お久しぶりです。 お邪魔します。

どうにも忙しいのと夏バテなのとで、自分のブログのほうも疎かになりがちな最近です。 アーカイヴの2作はライヴの払戻金を元手にして購入予定です。 再来日公演を当て込んでストックしておいたのですが。 どうやらもう日本に来なさそうだし(泣)。

いつぞやのゆうみんさんの情報には、その真偽は判然としませんが、へこみましたよ。 「来てくれってしつこかったから(再来日を)決めた」、という話。 手術直後のギグの話も。 ホントに手術したんかね? どうもポールの日本に対するモーター・オブ・ラブが、伝わってこない。

アメリカで再開されたセットリストとか見てても、「おそらく5月の来日でやるはずだったセットリストも、せいぜいこんなものだったろう」 と思われるような新鮮味のなさで。 最近キャンドル・スティック・パークで 「ロング・トール・サリー」 をやったというのはブッ飛びましたが、「こりゃオレがサポートして一緒に歌ってやらねばな」 と思われる感じで。 「72歳でここまでやれるのはすごい」、というあたたかな発想がなかなか出来んのがもどかしい。 暑いから温かい気持ちになどなれないし(爆)。

温かい、と言えば 「ウォーム・アンド・ビューティフル」 ですが(?…笑)、私、「スピード・オブ・サウンド」 は友人から借りたLPをカセットに録ったものしか持ってなくて、10年以上聞いてないいわくつきの 「注目度低っ!」 のアルバムなんですよ(笑)。 だから今回は却って新鮮に聞ける気がして楽しみです。

アルバムのマイ・ベスト・チューンは 「サン・フェリー・アン」 かな。 デニーの 「君のいないノート」 がかなり好きだったりします。
このアルバムの印象は、「なんとなく音が詰め込まれてなくてスカスカ」、というところでしょうか。 バンド・サウンドにイクイップメントでも徹している、という感じがします。

「マスト・ドゥ・サムシング」 がいいと思ったことは一度もありませんが(笑)、「くれてやった曲」 でいちばん凝っていると思うのは、やはりリンダの 「クック・オブ・ザ・ハウス」 でしょうね。 まあ奥さんですから。 サウンド的にもフライパンがジュワーという音から歓声にかわっていくのもシャレてます。

「ワイノ・ジュンコ」 とか、「ワイの淳子?」 みたいな(爆)(ちなみに桜田)。 「メディシン・ジャー」 のあのノリノリ感はどこに行った、つーか(笑)。

2014-08-22 13:35 │ from 橋本リウURL

リウさん
ポールの再来日騒動に関してはもう茶番としか表現のしようがないと感じてます。本当の本当の真相は闇の中でしょうが、個人的にはキョードーさんだけではなく、ポール自身を含めたポール側にも半分は悪いところがあったのではないかと考えています。断言したくはないですが、将来的に日本に来る可能性は極めて低くなったと思います。11月の公演が最高だっただけに後味悪すぎで本当に残念です。
『スピード・オブ・サウンド』で『心のラヴソング』以外に一曲を挙げよと言われたら、私も『サン・フェリー・アン』ですね。

2014-08-22 19:40 │ from 管理人URL