『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』到着レビュー その3 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ ホーム » ソロ・リマスター日記 » 『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』到着レビュー その3

『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』到着レビュー その3

ツアーブックについては日を改めてその詳細を確認することにして、他の3冊のブックレットについて以下簡単にまとめておこう。

まずデヴィッド・フリックによるエッセイ・ブック。これは『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』の解説付き公式ツアー写真集といってもいいような内容である。とにかく今まで見たこともなかったような写真が次から次へと出てくることに驚かされる。極めてプライベートなショットから、熱気溢れるライブの演奏シーンまで、このブックレットは実際にツアーに同行した人にしかけっして撮りえなかった写真にあふれている。そして表紙をめくると真っ先に目に飛び込んでくるのが「このリマスターをリンダとジミーに捧ぐ」という言葉。ポールの深い想いにグッとくるファンは僕だけではないだろう。

日本語版の20ページのブックレットには、このエッセイブックの全訳が掲載されている。ただこの翻訳の質は個人的にはやや不満である。というのも一読しただけではどうも内容が頭に入ってこない事があまりにも多かったからだ。実際僕は内容を理解するために、同じ文章を何度も行ったり来たりしなくてはならなかった。辛口な評価になってしまって恐縮だがけっして悪意はない。これは率直な感想である。

次にリンダによるフォト・ブック。ウイングスは52日間にアメリカの21の都市を巡り、31回のコンサートを行なった。ウイングスのメンバーとして、ポールの妻として、そして小さな子供たちの母親として忙しい日々を送りながら、リンダはその日常の断片を写真の中にとじ込め、表現しようとした。ここにはさらに個人的で、親密な写真の数々を僕たちファンは確認することができる。珍しいポールとリンゴのプライベートショットや、ポールと家族の休日の風景等々が見れるのもリンダならではのことである。

そして最後はハンフリー・オーシャンによる画集。なぜこのような画集が?と思った人も多いかもしれないが、デヴィッド・フリックによれば、これはかつてカメラというものがなかった時代に探検家が記録のために画家を帯同させた、という事実にポールが触発されて実現したものだという。気になったこと、面白いと思ったことはとにかく何でもやってみようというポールの性格の一端を僕たちはここに見ることができる。僕のように絵心もない一般人はとかくこんな画集は無意味だと感じるものである。しかし、これはおそらくロックコンサートのツアーにおいて過去に前例のない試みだったのではあるまいか。

そしてポールは後日この画集を出版してくれる会社が現れなかったために、なんと1500部を自費で出版したのだという。こんなことを知っているファンはほとんどいないだろう。「ロックはアートを理解せず、アートはロックを理解しない。」しかし、ここに一人それを理解する人が存在したのだということを僕たちファンは知っておくべきであろう。そう、この画集は超レアなコレクターズアイテムの復刻版でもあったのだ。このように考えると、この画集に対する見方、認識も少しは変わるのではなかろうか。また各々の絵はただ眺めるだけではなく、オーシャン自身による脚注や日記を参照しながら見るとイマジネーションが広がると思う(こちらも日本版には全訳が掲載されている)。

というわけで、勝手に4冊のブックレットの価格を自分なりに評価してみる。
①ツアー・ブック 10,000円
②デヴィッド・フリックによるエッセイ・ブック 3,000円
③リンダによるフォト・ブック 2,000円
④ハンフリー・オーシャンによる画集 2,000円

合計17,000円…ということで、僕にとっては今回のスーパーデラックス・セットはまずまず適正価格という評価となった。つまり安くはないが、けっして高い買い物でもなかったと納得している。反論はあるかもしれないが、これはあくまでも個人的な評価ということでお許し願いたい。このような商品の性質上、評価は分かれざるをえないと思う。

参考:
『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』
日本盤:
ウイングス・オーヴァー・アメリカ 【スーパー・デラックス・エディション】(3CD+1DVD)
ウイングス・オーヴァー・アメリカ 【通常盤】(2CD) 6月5日に発売延期
海外盤:
Wings Over America 【デラックス・エディション】(3CD+1DVD) 
Wings Over America 【通常盤】(2CD) 
Wings Over America 【アナログ】(LP3枚組)  

『ロック・ショウ』
ロックショウ [Blu-ray] 
ロックショウ [DVD]


コメント
非公開コメント

お邪魔します。

あーなんか、先のコメントで実は、散々この画集の悪口を書いたんですが(爆)、「ここはポールファンのサイトだから…」 と躊躇してほぼ全削除したんですけど…(笑)。 今回の管理人様の情報を読んでもまだ釈然とせず、このようなコメントを送ってしまうことを平にご容赦ください。

これはマジック・アレックス並みのどーしょーもなさだと私は思いますです、不本意ながらブッチャケますと。

自分で言うのもなんですが、私はかなり絵がうまいので、このなんとかとゆーやつの絵を見てると、ぶん殴りたくなってくる(過激…)。
いくら即興でもーちょっと描きようがあるだろう、というか。
こんならオレのほーがよほどうまい、オレを帯同させろと言いたくなります(当時私は小6なので不可能な話ですが)。
いや、こういう絵がありました、と数枚程度のオマケならまだ許せるんですよ。
それが、これほどまでにご立派な画集ですからね。

おそらくこれは、このなんとかというヤツに対する嫉妬なんだ、と自分でも感じます。
評価される、されないというのは、やはり絵描きにとって最重要項目ですから。
ほかならぬポールに評価されていることに、おそらく私は嫉妬しています。

やっぱり絵描きを職業にできなかった男の、やっかみなんだろうな~。

2013-06-03 06:48 │ from 橋本リウURL

リウさん
コメントありがとうございます。リウさんのお気持ちはわからなくもないです。正直私も最初にこの画集を見たときの感想は「ヘタだよな」でした(笑)。でもハンフリー・オーシャンという人、今でも画家としてはけっこう有名みたいですよね。『メモリー・オールモスト・フル』のジャケットも彼の作品ということで、ポールは彼を高く評価してるんでしょうな。ますますアートの世界はわかりませんなあ。

2013-06-03 09:21 │ from 管理人URL

ハンフリー・オーシャンの画集を見て 私も 絵自体には あまり感銘は受けませんでした。私自身に絵心が無いからだと思っていましたが、リウさんの批評や この画集を出版してくれる出版社がいなかった事から考えても ここに収録されている絵画については う~ん…それなりの評価なんでしょうね。
ただ、自分が旅行をして もし誰かがそこで見た景色等を 絵に書いて見せてくれたら、思い出になるし 画家を帯同させる考え自体は 私は良いなと思いました。
このオーシャンの画集も ポールの思い出が詰まった個人的な作品集なのでしょうね。
きっと、ハンフリー・オーシャンという画家は 何か思想的な考えを作品に反映していて、それがポールに気に入られたのか、もしくは人を惹き付ける魅力がある人物かも知れません。どちらにしても ポールという有名人に 若くから認められた事は とてもラッキーですよね。
画集とは別に 彼が書いた旅行日誌も 興味深いですし、当時の様子を知る上で貴重ですね。

リンダが撮影したレア写真集は、確かにリンダだからこそ撮れた貴重な写真が満載で とても結構なのですが、裏方さん等 よく知らない人の写真も多い… (汗) 出来れば ウイングスのメンバーの写真がもっとあれば 良かったかな… でもツアーの記録と考えれば これも納得です。

ポールやウイングスの写真をもっと見たい!という欲求は デヴィッド・フリックの解説が収録されてるツアー写真集で満たされますね。特にステージからバンドを撮影した写真の迫力には 圧倒されました。
デヴィッド・フリックの解説も 興味深い内容が多くて とても楽しめましたね。

今回の スーパーデラックスエディションですが、CDが3枚にDVDが1枚、多数のレプリカを収録した貴重なツアーブックに、上記の3冊の書籍。やはり18000円は (高いですが…) 内容から考えて妥当な価格だと思います。

購入して1週間が経ちますが、とにかく盛り沢山で まだポーナスディスクは聴けていないんですよね。 個人的に今回のボックスには とても満足しています。

2013-06-04 02:53 │ from テツURL

こんばんは。僕は、このボックスに満足しています。ポールの意思(サービス精神)を尊重することで多少の不備に鈍感になっているのが僕の歴史でもあります(笑)。全くの同時代なので、胸にツ~んと来るものがあります。唯一心残りなのは、リンダの写真がもう少しほしかったです。あの頃、彼女に対して「バッドフィンガー」を駆使してしまった正に若気の至りを懐かしく思い出しています(やや下品で済みません)。予告みたいに、「ヴィーナス&マース」「スピードオブサウンド」の案内が小さく入っていましたね、またまた人生の愉しみが伸びました!
音に関しては、ベースが明らかに唸って聞こえますけれど僕の勘違いですか?

2013-06-04 21:27 │ from マック小僧URL

テツさん
コメントありがとうございます。たしかに写真には知らん顔が多いですね(笑)。でも細かく読み込めば、それぞれなんという名前の人で、何をやっていた人なのかまで資料を通してわかるようになってますから、時間をかければポールの過去の人脈とかいろいろわかるようになるかもしれません。ポール研究の資料としてもこれは第一級でしょうね。

2013-06-04 23:23 │ from 管理人URL

マック小僧さん
コメントありがとうございます。バッドフィンガーとはうまいですなあ(笑)。座布団一枚!青春の1ページですね。ベースは同感ですが、特に『ロック・ショウ』『オーヴァー・ザ・ワールド』など映像版ではもっと際立って感じられます。ポールのプレイヤーとしての凄さを実感している人も多いのではないでしょうか。

2013-06-04 23:51 │ from 管理人URL

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2013-06-09 22:52 │ from URL