ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その17『ポールのゲスト作品 ②』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その17『ポールのゲスト作品 ②』

第2回目の今日は1970年から1973年までのゲスト作品を取り上げる。

1970年
(アーティスト)スティーヴ・ミラー・バンド
(曲名)『暗黒の時間(My Dark Hour)』
(収録アルバム)『すばらしき新世界(Brave New World)』
(参加形態)ベース、ドラムス、コーラス

ポールのこの曲への参加は、あらかじめ予定されていたものではなく、ほとんど偶然に近い形で起こった。1969年5月9日、ロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオにおいて、ビートルズの4人はアラン・クレインをアップルの財務管理人として迎えるかどうかで喧々諤々の大激論を交わしていた。ジョン、ジョージ、リンゴの3人はすでに契約書にサインをしていたが、その日ポールだけが頑としてサインに応じなかったため、3人は怒ってスタジオを去り、ポール1人だけがスタジオに取り残されたのだった。

その日たまたまスタジオを訪れていたスティーヴ・ミラーが、すっかり意気消沈していたポールに声をかける。そして偶然スタジオが空いていたために2人の共演が実現したのである。憤怒やるかたないポールがストレスを発散させるかのようなパフォーマンス(特にドラムス)を披露している。また曲名も当時のポールの心境を反映しているようで大変興味深い。

セッションは深夜にまで及び、この曲のレコーディングはほぼ2人だけで完了した。尚、アルバムにはポール・マッカートニーではなくポール・ラモーン(Paul Ramon)とクレジットされている。ポール・ラモーンとはポールがビートルズの前身、シルヴァー・ビートルズ時代によく使用していた偽名である。またラモーン(Ramon)は、ラム・オン(Ram On)ともなることから、ポールがのちにアルバム『ラム』で意識的に言葉遊びをしたとも言われている。

参考:
『暗黒の時間(My Dark Hour)』(iTunes)icon
『すばらしき新世界(Brave New World)』(CD)

1972年
(アーティスト)カーリー・サイモン
(曲名)『ナイト・アウル(Night Owl)』
(収録アルバム)『ノー・シークレッツ(No Secrets)』
(参加形態)コーラス

全米No.1を獲得したカーリー・サイモンの大ヒットアルバムでポール以外にも多数のゲストが参加している。ポールのコーラスは特徴があるので割とわかりやすいほうだと思うのだが、この曲はどちらかといえばわかりにくい部類に入るように思う。ちなみにリンダも同じくコーラスで参加しているそうだ。ポールの参加云々は別にしても、70年代を代表する名盤の1枚として聴いてみるのもよいかもしれない。

参考:
『ノー・シークレッツ』(Amazon MP3)

1973年
(アーティスト)リンゴ・スター
(曲名)『シックス・オクロック(Six O'Clock)』
(収録アルバム)『リンゴ(Ringo)』
(参加形態)ピアノ、シンセサイザー、コーラス

(アーティスト)リンゴ・スター
(曲名)『ユア・シックスティーン(You're Sixteen)』
(収録アルバム)『リンゴ(Ringo)』
(参加形態)カズー(口サックス)

リンゴ・スターの最高傑作であり、ジョン、ポール、ジョージの3人全員が楽曲を提供し、ゲスト・ミュージシャンとして実際にレコーディングに参加した作品ということでファン必聴・必携のアルバムである。全米2位、全英7位。

ポールがレコーディングに参加したのは2曲で、『シックス・オクロック』は作詞/作曲も自身が手がけた作品。そしてレコーディングにはピアノ、シンセサイザー、コーラスで参加している。ポールらしい優しく、メロディアスな佳曲といえるだろう。コーラスにはリンダも参加している。
もう1曲は全米No.1にもなった『ユア・シックスティーン』。こちらはカズーという楽器を使ってポールが口サックスを担当している。だが実際にはポールは楽器を使わず口だけでこの音を出しているという意見もある。またこちらもリンダがコーラスで参加している。

余談になるがアルバム1曲目の『アイム・ザ・グレーテスト』はビートルズ解散以降では唯一3人のメンバー(ジョン、ジョージ、リンゴ)がレコーディングを行なった曲ということで発売当時大変な話題となった。(ポール派としては少々苦々しい思いがする曲でもあるが…)

このアルバムへの貢献度ということではジョージが1番だろう。10曲中4曲でレコーディングに参加し、全米No.1となった『想い出のフォトグラフ』を含む2曲で共作者として名を連ねている。とにかく70年代前半のジョージの活躍は凄まじいものがあった。

参考:
『シックス・オクロック(Six O'Clock)』(iTunes)icon
『ユア・シックスティーン(You're Sixteen)』(iTunes)icon
『リンゴ』(CD:紙ジャケット仕様)
『リンゴ』(アマゾンMP3ダウンロード)


コメント
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お邪魔します。

ポールひとり取り残され会議って、その時のポールの心境を考えると、かなり胸が痛みますよね。 今じゃアラン・クレインがロクなもんじゃなかった、とみ~んな認識してるから、実はポールが結局のところ勝者、ということになるのですが。
それにしてもアラン・クレイン、数年前に亡くなってしまいましたが、ここまであからさまに分かる悪人って、却って珍しくて興味あります(笑)。 ジョージのバングラデシュの収益金もガメたっていうし(スゲーな…笑)。 もしかすると、アラン・ウィリアムズとか、そうした初期のプロモーターとかのほうが実はウラで悪どかったのかも知れません(ブライアン・エプスタインも考えようによっては?)。

「シックス・オクロック」 はなんだか、「イエロー・サブマリン」 とかに見られるような、ちょっとお手軽なものを感じました。 あまりリンゴに難しい曲を提供してもなんだかな、というポールの気持ちが見える気がするんですよ。 これは 「アイム・ザ・グレーテスト」 のジョンにしても同じですね。 ビートルズのツートップは、どこかでリンゴを、見くびっている部分がある(私もかな…笑)(なんたって、今回のリンゴの来日には、まるで興味なしでしたから…笑)。
その点ジョージは、ビートルズのなかでは同じ虐げられる立場でしたから、リンゴにシンパシーがある気がしますね。 4人のなかではいちばん年が離れているペアなのだけれど。

それにしても管理人様、1曲1曲、よくチェックしていらっしゃいますね。 すごいっス。 私にはそういう根気はございません。

PS 「キス・オン・ザ・ボトム」 のデラックス盤、買いましたよ! アマゾンでようやく1300円くらいになってくれました。 今聴いてま~す。 私、ジャズも結構聴くんですが、ジャズヴォーカル・アルバムとしてもど~かな?とゆー感じです(ハハ…)。 楽曲に、いいメロディのやつが意外と少ない、つーか。 早くオリジナルのやつ聴こうっと(笑)。 何回も聴き込みが必要、という気がします。

2013-03-16 19:19 │ from 橋本リウURL

リウさん
コメントありがとうございます。実は私アラン・クレインがどんな奴だったか、今回記事を書くまでよく理解してなかったんですよ(笑)。しかし、なんかえげつない人物ですな。ポールはあのゴタゴタの中で見る目があったということでしょうか。このシリーズ、ポールの人脈なども改めて勉強できてけっこう自分の為になってます。
『キス・オン・ザ・ボトム』大体同感です(笑)。ま、いいか~

2013-03-17 11:42 │ from 管理人URL

ポールが カーリー・サイモンの『ノー・シークレッツ』に参加していたとは 初めて知りました。
一度、CDを借りて聴いた事がありましたが、 ポールが参加しているとは気付きませんでした。これは もう一回 アルバムを聞き直してみたくなりましたね。
この『ノー・シークレッツ』って ミック・ジャガーも参加していますよね。同じアルバムに ポールとミックが参加しているって とても豪華な作品ですね。当時のカーリー・サイモンの勢いというか人気が伺えます。

スティーヴ・ミラーとは『フレイミング・パイ』に参加していた あの方ですよね。
骨太なギターとヴォーカルを披露していて 結構気に入ったのですが、まだオリジナル作品は未聴なので ポールとの共演作は是非聴いてみたいですね。
ポールがどんなドラムを叩いているのか 気になります。

『リンゴ』の参加は、70年代のポールの参加作品の中でも一番有名なのではないでしょうか?
まだビートルズ解散の記憶も新しいこの時期 同じアルバムにビートルズの元メンバーが全員参加した事は、それだけで大きなインパクトがあったと思います、
「ユア・シックスティーン」のカズーって ポールの演奏歴でも かなり異色な感じですね。これってポールのアイディアだったのでしょうか? とても印象的な出来になってますよね。
リンゴは次作では 同じオールディーズ曲でも「オンリー・ユー」を取り上げて ジョンがレゲエのアレンジで リンゴに歌わせていましたが、オールディーズのカバーでも ジョンとポールで アプローチの違いも興味深いですね。

2013-03-18 02:09 │ from テツURL

テツさん
コメントありがとうございます。スティーヴ・ミラーの『フレイミング・パイ』の参加は意外でしたが、もともとこういう縁があったのですよね。私も彼の作品はほとんど聴いたことないですが、『アブラ・カダブラ』なんかけっこうはやりましたね。

2013-03-18 17:07 │ from 管理人URL