ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その13『ポールが作った曲PART4』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その13『ポールが作った曲PART4』

前回までの集計で、ポールがデビューからの30年間に作曲し公式発表した曲は約300曲という結果が出た(他のアーティストに提供した曲は除く)。これは10年ごとに約100曲平均というすごい数字で、改めてポールの類いまれなる作曲能力を再認識させられる形となっている。
さて残りはあと20年間となるわけだが、今回は第4期(1992年~2001年)、年齢的には50代(50~59才)の10年間について引き続き検証を進めてゆきたい。

結果から先に書こう。第4期の10年間にポールが公式発表した曲は71曲となり、デビュー以来40年間のトータル曲数は約370曲という結果となった(多少の誤差はお許しいただきたい)。これは数字的には第3期(69曲)とほぼ同じペースを維持したということになるわけだが、第4期には『ビートルズ・アンソロジー』で発表された収録曲10曲が含まれるため、厳密にいえば第3期よりもさらに少しだけペースダウンをしたことになる。


【第4期】(1992年~2001年) 50代(50~59才)
1『明日への誓い』、2『ロング・レザー・コート』、3『オフ・ザ・グラウンド』、4『ルッキング・フォー・チェンジズ』、5★『ミストレス・アンド・メイド』、6『アイ・オウ・イット・オール・トゥ・ユー』、7『バイカー・ライク・アン・アイコン』、8『ピース・イン・ザ・ネイバーフッド』、9『ゴールデン・アース・ガール』、10『ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ』、11『ワインダーク・オープン・シー』、12『カモン・ピープル』、13『コスミカリー・コンシャス』、14『アイ・キャント・イマジン』、15『トゥワイス・イン・ア・ライフタイム』、16★『キープ・カミング・バック・トゥ・ラヴ』、17『スタイル・スタイル』、18『キックト・アラウンド・ノー・モア』、19『ビッグ・ボーイズ・ビッカーリング』、20『ダウン・トゥ・ザ・リヴァー』、21『ソギー・ヌードル』、22『ホテル・イン・ベニドーム』、23『ア・ファイン・デイ』、24★『アイル・ビー・オン・マイ・ウェイ』、25★『フリー・アズ・ア・バード』、26★『イン・スパイト・オブ・オール・ザ・デインジャー』、27★『ユール・ビー・マイン』、28★『カイエンヌ』、29★『ライク・ドリーマーズ・ドゥ』、30★『イフ・ユーヴ・ガット・トラブル』、31★『ザット・ミーンズ・ア・ロット』、32★『ステップ・インサイド・ラヴ』、33『カム・アンド・ゲット・イット』、34『ルッキング・フォー・ユー』、35『ブルームスティック』、36『ザ・ソング・ウィー・ワー・シンギング』、37『ザ・ワールド・トゥナイト』、38『イフ・ユー・ウォナ』、39『サムデイズ』、40『ヤング・ボーイ』、41『カリコ・スカイズ』、42『フレイミング・パイ』、43『ヘヴン・オン・ア・サンデイ』、44★『ユースト・トゥ・ビー・バッド』、45『スーベニア』、46『リトル・ウィロー』、47★『リアリー・ラヴ・ユー』、48『ビューティフル・ナイト』、49『グレイト・デイ』、50『セイム・ラヴ』、51『ラヴ・カム・タンブリング・ダウン』、52『ラン・デヴィル・ラン』、53『トライ・ノット・トゥ・クライ 』、54『ワット・イット・イズ』、55『ロンリー・ロード』、56『フロム・ア・ラヴァー・トゥ・ア・フレンド』、57『シーズ・ギヴン・アップ・トーキング』、58『ドライヴィング・レイン』、59『アイ・ドゥ』、60『タイニー・バブル』、61『マジック』、62『ユア・ウェイ』、63『スピニング・オン・アン・アクシス』、64『アバウト・ユー』、65『ヘザー』、66『バック・イン・ザ・サンシャイン・アゲイン』、67『ユア・ラヴィング・フレーム』、68『ジャイプールへの旅』、69『雨粒を洗い流して』、70『フリーダム』、71『ヴァニラ・スカイ』


ただここで忘れてはならないのは、ポールは第3期以降従来の音楽活動に加え、クラシックやザ・ファイアーマン、ビートルズ・アンソロジーなどのサイド・プロジェクトにも積極的に取り組んでいたということである。事実第4期の10年間にオリジナル・アルバム以外にクラシックアルバムを2枚(『スタンディング・ストーン』『ワーキング・クラシカル』)、ザ・ファイアーマン名義で2枚(『ストリベリー・オーシャンズ・シップス・フォレスト』『ラッシズ』)、その他に1枚のアルバム(『リヴァプール・サウンド・コラージュ』)、『ビートルズ・アンソロジー』のCDとDVDなどをリリースしていることは驚きであり特筆に値する。たしかにオリジナル・アルバムのリリース間隔が徐々に長くなってきたことは事実ではあるが、この10年間に本格的なワールド・ツアーを含むライブ活動への完全復帰や、リンダの死(1998年)とその前後の活動休止期間があったことなどを考え合わせると、50代のポールは実によく働き、他の時期にも負けないほどたくさんの良作を生み出したと思うのである。つまりポールは50代もけっして手を緩めることなく走り続けたのだった。そのエネルギーにはただただ脱帽、降参である。

作風的には、①アウトテイクを含めると実は驚くほど多彩で魅力に満ちた佳曲の集合体(実質2枚組)の『オフ・ザ・グラウンド』、②ビートルズ回帰を思わせる温かみのある名曲ぞろいの『フレイミング・パイ』、③リンダの死を乗り越え、男マッカートニーが“四たび”スタートラインに立ったロックスタンダード集『ラン・デヴィル・ラン』、そして④新しいバンドメンバーを迎えた意欲作ながら、将来に一抹の不安を残す仕上がりとなった『ドライヴィング・レイン』、とアルバムごとに異なったサウンド作りが表れており非常に興味深くまた面白い。

そして、改めてアルバムに収録されなかったアウト・テイクの質の高さにも目を奪われてしまう…。時々ポール・マッカートニーという人の曲に対する評価基準に首をひねってしまうことがある。というのも、明らかにアルバムに入れるべきと思われる曲が外されていることがあまりにも多いからである。これは確信犯的にわざといい曲を外しているか、さもなくば曲に対する評価基準が一般人とは大きくかけ離れているか、のどちらかであろうが、僕個人の意見としては、ポール一流のサービス精神もしくはいたずら心からわざと外しているケースが多いような気がしている。実際、思いがけないところにお宝は眠っているのである。ポールはあちらこちらに爆弾を仕掛けてきたのだ(笑)。これは世界広しといえども、我らがポール・マッカートニーにしかできない芸当ではないかと思うのだが、真のポール・マッカートニー大全集ともいえるアーカイブ・コレクション・プロジェクトのおかげで、僕たちはそう遠くない将来にその全貌を目にし、耳にすることになる。これはきっと世界中の音楽ファンを驚愕させるプロジェクトになるだろう。

世界はまだ本当のポール・マッカートニーを知らない。


コメント
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お邪魔します。

それにしても知らない曲が多いな~。 私はアルバムでポールを追っているだけなので、シングル盤の昔で言うB面の曲とかあまり知らないことが多くて…。

管理人様があまり評価していない 「ドライヴィン・レイン」 ですが、私はあのアルバムは、リンダがいなくなったことの激しい孤独感(「ロンリー・ロード」「マジック」)と、まあ今となっちゃクズ女でしたが新しい恋人ヘザーが出来たことの喜び(「ユア・ラヴィン・フレイム」「ヘザー」)が同居している、すごく心情的な激動期を味わえるアルバムだと感じています。 管理人様は評価を変えられる場合も多いので、再評価の機運を待つことにいたします(おそらく新しいバンドのしっくり感がイマイチ、というところが評価されにくいところなのでは?)。

ポールのクラシック作品は、「ワーキング・クラシカル」 をのぞいては、やはり凡庸、という気がしますね。
ビートルズ時代からクラシックにヒントを得たテクニックが多かった(「フォー・ノー・ワン」「マーサ・マイ・ディア」 でのピアノのベースランニングとか、「ペニー・レーン」 のピッコロトランペットの起用という楽器の選択センスとか)のに、それが生かされていない。 メロディラインの人なのに、いいメロディとかもないですしね。
おっかなびっくり優等生でやろうとしている感覚。 もっとラジカルにオーケストラに対して挑戦してもらいたい気がするのです。 コンピュータのオーケストレーション作成ソフトに頼りすぎてる?

2012-09-20 08:31 │ from 橋本リウURL

リウさん
コメントありがとうございます。知らない曲が多いということは、それだけ今後楽しみが待っているということになりますね。アーカイブでは全部まとめて入ってくるでしょうから。
『ドライヴィング・レイン』はとにかくポールの声の状態が最悪なのが気に入らないんです。あと『メモリー・オールモスト・フル』もですが、デヴィッド・カーン・プロデュース作は音のバランスとかまとまりがイマイチなので、こちらもアーカイブで修正されるのを期待してます。
私も『ワーキング・クラシカル』だけは別格でかなり高く評価してます。『リーフ』なんか、特集記事の1曲にカウントしたいぐらいです。後日黙って追加するかも?(笑)

2012-09-20 22:46 │ from 管理人URL

この第四期、ポールが50代だった10年間は、私にとって青春真っ只中(少し表現がオジン臭いですが…)多感な時期に リアルタイムで接した とても印象深い時期です。
とにかく長いだけで(汗)まとまりのない文章が、さらに長くなりそです…

この時期 特に思うのは、ポールの声質の明らかな変化ですね。ライヴでは40代から少しずつ 衰えだったり変化の兆しが見受けられましたが、50代になって スタジオ盤でも明らかに ポールの歌声が以前より変わったという印象です。

その多少老いた歌声を上手くメロディに当てはめて 渋味のある作品に仕上げたのが、『フレイミング・パイ』だった様な気がします。
私は このアルバムが大好きで ウイングス以降だと 『タッグ・オブ・ウォー』『ケイオス~』と並ぶ傑作だと思っています。

私は『フレイミング・パイ』を聴いて 今までとは違う 新しいポールを感じましたね。この路線で 行ってくれたら…と期待しましたが、そうは行かない所が ポールなのですけどね(苦笑)

そしてこの時期の アルバムから漏れた曲のクオリティの高さは 尋常ではないですね。
特に『オフ・ザ・グラウンド』は バンドメンバーと一緒に収録曲を決めたそうですが、ちょっと… バンドメンバー達はセンス無かったんじゃないかなぁ。特にポップな曲が好きではない印象ですね。このアルバムのアウトテイクは 素晴らしい曲が多いです。

私は シングル「オフ・ザ・グラウンド」に収録されていた アルバムのアウトテイク「スィート・スィート・メモリーズ」が大好きです。
シングルのA面だったとしても充分に通用する、ポールのポップセンスが炸裂した曲でなのですが、その後 こういうタイプの曲が鳴りを潜める事を考えると、アルバム未収録だった事が 凄く悔やまれます。
早くアーカイヴ・シリーズで復刻して欲しい曲ですね。

まだまだ 我々は本当のポールを知らないと言う管理人様の意見に 私も賛成です。
未発表曲も含めて アルバムに収録されなかった佳曲が ポールは多いですよね。

あと、『フレイミング・パイ』からのシングルも復刻とか出来ないかなぁ ラジオ番組風に「ウーブジュブ」のジングルを収録して 未発表曲や未発表テイクを 沢山聴かせてくれた あの一連のシングルは とても面白い試みだったと思います。



2012-09-22 01:45 │ from テツURL

テツさん
コメントありがとうございます。この時期のアウトテイクにはほんとにいい曲が多いですよね。それらがまとめてアーカイブで復活する日が待ち遠しいです。ウーブ・ジューブもぜひ完全版でお願いしたい(笑)。

2012-09-22 17:25 │ from 管理人URL