ソロ・リマスター日記 - 32  まだまだ『ラム』リマスター その① - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ソロ・リマスター日記 - 32  まだまだ『ラム』リマスター その①

発売から既に2カ月以上が経過したが、我が家では『ラム』リマスターはまだまだ高い回転率を誇っている。それというのも、やはり今回のリマスター盤の出来が想像以上にすばらしかったからである。そこで遅ればせながらこれから数回に分けて改めて『ラム』リマスター(ボックス・セット)について独断的検証を進めてゆきたい。

まず『ラム』オリジナルディスクのサウンドについてだが、これまでのアーカイブ・コレクションのリマスター盤と比べると若干音圧が高めという印象はあるものの、音質については全く文句のつけどころがない完璧な出来、というのが僕個人の評価である。しかもただ音がクリアになったなどというレベルではなく、音の立体感や奥行きまでもが細部に渡るまで驚くほど豊かに再現されていると感じる。実際、聴こえてくる音は40年も前の作品とはとても信じられないほどで、まちがいなくこれまでのアーカイブ・コレクションの中ではベストの仕上がりであろう。これまで何百回と聴いてきたはずのアルバムなのに、各楽器の一音一音が、ポールのヴォーカルが、そしてリンダのコーラス等々が信じられないくらい新鮮に響いてくるのはまさに奇跡的とさえいえる。後述するボーナスディスクと合わせれば、もうこれは冗談抜きに僕にとっては実質ニュー・アルバムに匹敵するほどの衝撃なのである。結果としてすでに『キス・オン・ザ・ボトム』の10倍くらいは聴き込んでいるという状況なのだ(笑)。

ともかく今回の『ラム』リマスターの発売によって、このアルバムに対する再評価は決定的なものとなった。例を挙げれば、過去このアルバムを酷評したアメリカの有名音楽雑誌ローリングストーン誌がこのアルバムに対する評価をついに修正し、『ラム』リマスターに5点中4.5点という高評価を与えている。長い長い時の試練を経て、ついに『ラム』は本来あるべき王座へと帰還を果たしたのである。おめでとうポール(グスン)。

そして驚くべきは、これが“リミックス”ではなく、基本的にマスターテープに“リマスタリング処理”のみを施した音ということである。この事実はすなわちアルバム本来のプロダクションとしての質の高さを証明しているとも言えるわけだ。何が言いたいのかというと、ポールのプロデューサーとしての高い能力をもっと評価しなさい世の中よ!というわけなのである。

ポールはウイングス全盛の時代を含め多くのアルバムを自らプロデュースしているが、僕が知るかぎりプロデューサーとしてのポール・マッカートニーが世間的に高い評価を受けているという話は全くといっていいほど聞いたことがない。これは僕のようなオールドファンにとってはほとんど屈辱的な事であり、許しがたいことでもあるのだが、どんなに悔しかろうと、ともかく一度はそれを一般的事実として認めなくてはなるまい。

ではポールはプロデューサーとして本当にダメなのか?答えは「『ラム』リマスターの音をお聴きなさい」である。そうすれば、ビートルズ解散直後からポールがいかに優れたプロデューサーとしての資質を有していたかがわかるだろう。ポールは優れた作曲家、演奏家、ヴォーカリストであると同時に、実に有能なプロデューサーでもあるのだ。

それがゆえに、リマスタリング+技術的な微調整を施すだけでこれだけアルバム全体が輝きを取り戻すのである。元となる“音”はすでにそこにあったのだ。

さて続いてはボーナス・ディスクに話を移そう。
これまでに発表されたアーカイブ・コレクションの3枚(『バンド・オン・ザ・ラン』『マッカートニー』『マッカートニーⅡ』)と比べ、『ラム』リマスターのボーナス・ディスクはこれまでとは比較にならないくらいに中身の濃い作品群で占められている。中にはこれまで未発表であったのが信じられないくらいにいい曲もあったりする。そんなわけで、正直に告白するが過去3枚のボーナスディスクはろくに聴いていなかったこの僕が、発売から2カ月以上も経過した今も『ラム』リマスターのオリジナルディスクとボーナス・ディスクの2枚に関してはかなりの頻度で聴き込んでいる、という状況なのである。(モノとスリリントンはほとんど聴いていないが…)

ボーナス・ディスクは全8曲。若干弱い曲もあるが、全体としてはきっちり粒が揃っているという印象である。これらの曲がアルバムの収録から洩れてしまったのはポールがかねてから重要視している“アルバムのカラーに合わないから”というのがその主たる理由であったのだろうが、個人的には『ラム』のディスク2のような感覚でとても楽しく聴かせてもらっている。というわけで、次回はボーナス・ディスクの収録曲についての感想などを書いてみたい。

参考:
『ラム』リマスター日本盤
スーパー・デラックス・エディション(4CD+DVD)
デラックス・エディション(2CD)

『ラム』リマスター海外盤
デラックス・エディション・ボックス・セット(4CD+DVD)
スペシャル・エディション(2CD)


コメント
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お邪魔します。 アップからだいぶ遅れてのコメントですが…。

よーやくこのアルバムの良さに管理人様も気付かれましたか(笑)。 以前このサイトで行なわれましたポールのベストアルバムにも、確か私は 「ラム」 に一票入れた、と思います。 アマゾンのレビューでは、あまりにそこんところを書くと公平さを欠いてしまうので、あえて書きませんでしたが(あそこのレビューは、手放しで誉めたたえたほうが票数は入るみたいですね)。

ボーナス・ディスクはいいですよねー。
「ヘイ・ディドル」 なんて、そりゃあの頃のアルバムに入った曲からすればレベルは落ちますけど、実に練られている曲のように感じますし。
ラストの 「サンシャイン・サムタイム」 もいい曲だ~。

「スリリントン」 、やっぱり聴かないですよね(笑)。 とてもレアアイテムだったので、どんな傑作かと思っていたのですが、ヒマ~なときにBGMで流してりゃいい感じで(笑)。 ヒマ~な時が、そもそもないですから(笑)。

ただ、モノマスターは聴き込むと、かなり違っているのが分かってきて、聴いててスリリントンです(シャレかい)。

話は変わりますが、先日のロンドンオリンピック開会式、ポールのギャラはたった1ポンドだったとか。

心意気というより、ビンボー人根性としては、「ロンドンのオリンピック委員会、うまいことやりましたな」 という感じです(笑)。

2012-08-04 16:30 │ from 橋本リウURL

リウさん
コメントありがとうございます。たしかに『ラム』は僕にとってポールのトップ3には入ってないんですが、今回のリマスター化で評価が以前よりアップしたのはたしかですね。これからのアーカイブシリーズがますます楽しみです。やはりオリンピックは忘れたい~(笑)

2012-08-05 02:13 │ from 管理人URL