ポールの曲: 『ディア・ボーイ(Dear Boy)』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポールの曲: 『ディア・ボーイ(Dear Boy)』

アーカイブ・コレクション・シリーズは、僕のようなオールドファンにとっても実に楽しいポール・マッカートニー・サウンド再発見の旅といえる。ビートルズ・リマスターから一貫していえることだが、リマスター化されて生まれ変わったサウンドは長年抱き続けてきた曲の印象を一変させることもしばしばである。なにしろ耳にタコができるほど聴き続けてきた曲の数々が全く別物に聴こえてしまうことさえあるのだから・・・。逆にいえば従来のCDの音質がいかに悪かったのかということの証明でもあるわけだが、デジタルオーディオはここにきてようやくアナログレコードの音に追いつき、そして追い越そうとする時代に突入したのかもしれない。ともかく実に新鮮で、楽しく、ワクワクするような体験であることだけはまちがいない。

さて今回の『ラム』リマスターを聴いてゆく中で、僕がその違いを最も顕著に感じた最初の曲が『ディア・ボーイ』であった。『ディア・ボーイ』はもともとアルバムの中でも特に好きな1曲ではあったのだが、今回リマスター化されたことによりその評価は僕の中でAランクからSランクへとさらにワンランクアップした感じなのである。まさにポールらしい珠玉のメロディラインと全盛期のヴォーカルパフォーマンスがわずか2分15秒という演奏時間にぎゅっと凝縮された名曲といえるだろう。たとえば『ロング・ヘアード・レディ』などでは、ややチグハグな印象さえ受けてしまうリンダのコーラスワークも、ことこの曲に関しては完璧である。正直言って同じ人間とは思えないほどだ(笑)。

余談になるが、ポールは早くからリンダのコーラス力を高く評価していて、今回ボックスセット付属の豪華ブックでなんとあの『レット・イット・ビー』でリンダが高音部のコーラスパートとして参加していたという驚愕のエピソードを披露している。僕はそれを読んだとき、本当に目を丸くして思わず倒れそうになってしまった(あーびっくりした)。この『ディア・ボーイ』にしてもそうだが、たしかにリンダのコーラス力については疑いの余地はない。彼女のコーラスがポールの楽曲に華を添えている例はそれこそ枚挙にいとまがなく、この才能を見抜いたポールの眼力はさすがであると思う。だが、彼女のヴォーカルが少しでも表に出てくるとその印象はガラッと変わってしまう。僕はヴォーカリストとしてのリンダは評価しないし、これからもすることはないだろう。

今回ボックスセット(日本盤スーパーデラックス)を購入した人は、3種類の『ラム』が聴ける。一つ目はオリジナルの『ラム』、二つ目はモノミックスの『ラム』、そして三つ目はインストゥルメンタル『スリリントン』の『ラム』である。これら3枚のアルバムを聴き比べるのもまた愉しみの一つだが、『ディア・ボーイ』に関してはモノ『ラム』、『スリリントン』共に出来がすばらしいことを最後に付け加えておきたい。すでにファンの間ではモノ『ラム』(特にアナログ盤)は非常に高い評価がされているようだが、個人的には全体的にエコーがかかりすぎているような感じがしてあまり好きではない。それでも『ディア・ボーイ』に関してはモノミックスもなかなか味があって良いと思っているのである。

参考:
ポール・マッカートニー・アーカイヴ・コレクション


コメント
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リンダのつけるハーモニーはたしかに独特で美しい。
マッカートニーサウンドに大きく貢献していますね。名曲の数々がリンダのコーラス抜きでは考えられない、といえるほどかもしれません。
メインボーカルが評価できないのも同感です。あとシンセも・・・(独特の味があるともいえますが)。

デイアボーイ、私もRAMの中で一番かも。ややアレンジが荒っぽいというかまとまりがないですが、これはRAM全体にいえることですしね。

2012-05-30 19:21 │ from るんばURL Edit

29日と、発売前日に手に入れることができました!
すごく音がよくなっていて嬉しいです。そして装丁は本当に素晴らしい質感ですね。

リンダといえば、僕が大好きな曲、「ガールフレンド」のコーラスを初めて聞いた時はびっくりしました。あまりにも耳障りで・・。
でもそんなコーラスも何回も聞いているうちに慣れてしまい、今ではあのコーラスがポールの音楽に必要だったんだなと思っています。
なので僕は「ロング・ヘアード・レディ」も好きです。ベテランと素人の普通ではありえないコラボが聞けますので(*^_^*)

2012-05-30 23:25 │ from なっつURL Edit

るんばさん
コメントありがとうございます。リンダのキーボードといえば、私はライヴの『バンド・オン・ザ・ラン』でイントロのピロピロが「もうちょっとどうにかならんもんかい!」といつも思っていたのを思い出しました。私だけ?ポールがあれに注文をつけなかったのも愛なのか・・・。

2012-05-31 00:46 │ from 管理人URL

なっつさん
コメントありがとうございます。日本盤届いてよかったですね。『ロング・ヘアード・レディ』はあのギャップがよいという意見もあるでしょうね。今となってみれば、あの違和感もまたポールサウンドの多様性という観点からは貴重かもしれません。私もけっして嫌いな曲ではないです。

2012-05-31 00:52 │ from 管理人URL

バンドオンザランのシンセ、あそこまでひどい?とそれなりの・・・すくなくとも耳ついて離れない、という効果はあるかもしれませんね。ただ普通の神経ならありえない。ポールらしいある種のゴーマンさ?が顕著に出た例かも。

「ロング・ヘアード・レディ」 僕は全然だめ、です。cdなら飛ばす(笑い)。なにか未完成というか詰めがあまいというか。

大体ポールが失敗するのは、詰めが甘い(典型的なのはドラィヴィングレイン)、か、作り過ぎ(典型的なのはpress to play)、のどちらか。RAMはその両方がでた奇妙なバランスのアルバムですね。

back to the eggはポールとしては最終ミックスでなかったという話しがあります。ポールはラフミックスにさらに手をくわえようとして、ある大物のプロデューサにテープを持ち込んだところ、その大物は『このままで良い』といったそうで、そのままリリースしたとのこと。その大物は誰か知りませんが、良い仕事ですね。

2012-05-31 10:03 │ from るんばURL Edit

あ、言葉が足らなかったです。press to playは結構好きなんです。ただもっともよいものだった気がします。
共作者のエリックスチュアートがそんなことをいっていて、やっぱりそうなんだ、と合点したことがあります。

2012-05-31 20:39 │ from るんばURL Edit

るんばさん
詰めが甘かろうと、作り込みすぎであろうと、結局あなたも好きなのね~(笑)

2012-06-01 00:43 │ from 管理人URL

バレましたね!!

2012-06-01 01:14 │ from るんばURL Edit

「ディア・ボーイ」
『ラム』を初めて聴いた時に 真っ先にお気に入りの曲となったのが「ディア・ボーイ」でした。
美しいコーラスとメロディに惹かれて 繰返し何度も聴きましたね。
この曲って 2分少々の短い曲なんですよね、そんなに短かったのかと改めて驚きです。短い時間の中で聴き手を魅了する 曲の構成は見事だと思います。

少しメランコリックで物憂げなメロディとピアノの音色と共に ポールが歌い出し、ドラムの音を合図にした様に、リンダのコーラスが登場し ポールとリンダの美しいハーモニーが湯水の如く曲全体を満たしていく過程は 個人的にはいつ聴いても鳥肌モノです。

ポールとリンダのハーモニーはとても美しいですね。きっとビーチ・ボーイズを意識したコーラスワークだと思うのですが、あちらは才能溢れるメンバーが揃っているのに対して、この曲では ポールとまだ素人同然のリンダのコンビ、それでも これだけ完成度の高いハーモニーを作り出したポールの手腕に脱帽です。
勿論 ポールのボーカルとの相性も含めてリンダのコーラスの才能も見事だと思います。

美しいハーモニーに酔っていると 曲の途中で ギターとピアノがユニゾンで登場しますが とてもいいアクセントになっていますね。

今回のアーカイブ・コレクションで初めて知ったのですが、「ディア・ボーイ」の歌詞は リンダの前夫について歌った曲だったのですね。私は ジョン・レノンに向けた当てつけかと推測していましたが(苦笑)これはこれで大胆な歌詞ですよね。

「ディア・ボーイ」に限らず『ラム』全体を聴いて思うのですが、この時期 ビートルズ解散のゴタゴタや精神的ショックが無ければ ポールはもう一枚ぐらいは『ラム』級の傑作、または名曲を作っていたのではないかと 思ったりもします。
その後のポールを否定する気は毛頭ありませんが、やはり60年代後半から『ラム』の時期が ポールの創作的なピークであった様に思いますし、ヴォーカリストとしても絶頂期だったのでは ないでしょうか。
このポールのピーク時に ビートルズ解散が重なったのは 少し残念ですね。ソロでなくても仮にビートルズが続いていても、『アビー・ロード』級のアルバムや楽曲は 誕生していたでしょう。

それでも この時期にポールはリンダとの絆を深め 家族の大切さを痛感し、その後のポールの生き方や考え方を大きく変えるキッカケとなった訳ですから やはり人間とは挫折や苦労を経験する事は大切なのですね。
ビートルズ解散~リンダ・家族や自然の大切さを実感した この時期があったから、今でもポールは、道を誤らず現役で活躍出来ているのだと思います。

ポールにとって、人生の大きな転換期だったと思われる時期に作られた『ラム』は、ポールファンの私にとって とても愛しく大切な作品です。勿論 皆様も一緒だと思います。
そして 音楽的には素人同然だった リンダと手を取り合って美しいハーモニーを作り上げた「ディア・ボーイ」に、ポールの素晴らしい才能と同時に、リンダを大切に想うポールの優しさも感じてしまいます。

やっぱり ポールは最高だなぁ…♪



2012-06-01 22:43 │ from テツURL

テツさん
コメントありがとうございます。ポールファンにはやっぱりこの曲好きな人多いみたいですね。ジョン派にはあまり受けがよくないタイプの曲だと思っているのですが・・・。2分余りでここまで聴かせるのは、やはりまだビートルズマジックが脈々と生きていたと感じさせるものがあります。

2012-06-02 01:28 │ from 管理人URL