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ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その1『チャート成績 概説』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポール・マッカートニー:偉大なる50年の軌跡  その1『チャート成績 概説』

音楽アーティストの活躍の度合いを測る客観的な指針として、長い間頼りにされ、また愛されてきたのが(米)ビルボード、(英)メロディメーカーなどの音楽情報誌上で毎週発表されるヒットチャートの成績であった。特にアメリカ・ビルボード誌のチャートは少なくとも1980年代頃までは欧米アーティストの人気、実力を測る上で、最も信頼できる確かな情報ソースの一つとして重宝されたものである。僕自身も学生時代から20代の頃まではビルボードのアルバム、シングルの両チャートには絶大なる信頼を寄せていて、特にポール関係のチャート成績には一喜一憂したものだった。

しかし、1990年代以降、ビルボードのチャートはその集計方法が大幅に変更され、過去の偉大なアーティストの記録がいとも簡単に破られるという事態を引き起こしてしまった(『ヘイ・ジュード』の輝ける9週連続1位という記録もその中の一つだった)。つまり、僕に言わせればビルボードの威光はそのとき以来完全に失墜してしまったのである。ゆえに1990年代以降、どんなアーティストがいかに優れたチャート記録を残そうとも、それ以前のビルボードのチャート記録と同列に語ることは絶対にできない、と僕は考えている。逆にいえば、それだけ時代が流れたのだともいえるのだが…。ポール・マッカートニーがショービジネス界で生きてきたこの50年間という時間は、ある意味人の一生にも匹敵するほどの長い長い時間である。この長い時の流れの中で、人々にとっての音楽の在り方、音楽の聴き方、音楽の買い方、音楽の売り方等々は実に大きく様変わりしてしまったのだった。昨今のデジタルネット音楽配信などはその最たる例の一つであろう。

そんなわけで、チャート成績というものは、1960年代~1980年代までの記録と、1990年代以降の記録はある程度分けて考える必要があるというのが僕の立場なのだが、それでも客観的な比較検証の材料としては十分に有益であると思われる。ということで、手始めに次回からはイギリスとアメリカのアルバム/シングルチャートでの成績を第1期から第5期に分けて検証してゆきたいと考えている。
注)ビルボードのチャート集計方法はシングル(Hot100)とアルバム(Billboard200)とでは全く違う。本記事で1990年代以降のチャート集計方法の変化について述べているのは、シングルについてのみである。具体的には1991年以前はエアプレイ75%、セールス25%の比率であったものが、1991年末以降にはエアプレイ60%、セールス40%に比率が変更されたことを指している。いずれの場合もセールスがチャートに反映する比率は5割以下という低率となっており、アメリカでいかにラジオを中心とするエアプレイが重視されているかが伺える集計方法といえるだろう。尚、アルバムについては純粋に売上枚数がカウントされているとのことだが、これについても疑問の余地は大いに残るところで、また機会があれば検証してみたい。

ここで一つ問題になるのが、ポールのビートルズ時代の作品の扱いをどうするのかである。ポールはジョンと並んで言うまでもなくビートルズの中心メンバーであり、ビートルズ時代の作品を彼のソロ時代の作品と同列に扱うことについてはとりあえず異論はないだろう。(ん、ある?)。レノン=マッカートニーというクレジットにしても、実は個々に単独で作った作品が多かったということも歴史的事実として現在は定着している。ともかく、ここでたとえどんなに異論があったとしても、僕の立場はビートルズ時代の作品も、ソロ以降の作品も、全く同じようにポールの作品であり、それらをあえて特段区別して考えることはしない、ということをまずここに明記しておきたい。

というわけで、まずビートルズ時代のアルバムについてだが、アルバムはポールの曲だけを切り取って考えることはできないので、いちおうそのすべてをポールが発表した作品の一部と考えることにした。
個々の楽曲についてはジョン、ジョージ、リンゴが単独で書いた可能性が高いと思われるものだけはリストから除外し、①ポールが単独で書いたと思われるもの、②共作と思われるがポールの比重が高いと思われるもの、③完全なる共作と思われるもの、だけをポールの作品として考えることにした。ただ、僕は厳密な意味でのビートルズ研究家ではないので、そのあたりはどうしても曖昧な部分が残ってしまうであろうことだけは予めお断りしておきたい。

以上を前提とした上で、次回以降アルバムのチャート成績から検証してゆこうと思うのだが、ビートルズのチャート成績に関しては、『赤盤・青盤』、『アンソロジー』、『1』等、解散後に発売されたいわゆる編集盤のチャート成績はすべて除外することにした。その理由は、これらをカウントしてしまうとポールのソロ期の成績がぼやけてしまうためである。つまり対象とするのは、あくまでもポールがビートルズのメンバーであった期間、つまりアルバムに関しては『プリーズ・プリーズ・ミー』から『レット・イット・ビー』までに発表されたすべてのアルバムということになる。その他『ミート・ザ・ビートルズ』などのアメリカ・キャピトル独自編集盤や、イギリス編集盤『オールディーズ』なども1枚としてカウントしている。またすべてのチャート成績はインターネット上の「ウィキペディア」を参考とさせてもらった。では次回からは実際のチャート成績、内容について見ていこう。

参考:Amazon.co.jp ザ・ビートルズ・ストア


コメント
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お邪魔いたしますー(相変わらず関西風…)。

この記事、のっけから衝撃的です、私にとって。
だってビルボードチャートの集計方法について、あらためて勉強させていただいたんですから。
知りませんでした、ラジオの放送回数と売上数との複合的なチャートだったとは(皆さんにとっては常識的なことでしょうけど…)。
私は単に売上枚数だけでやってるとばかり…(のんきなもんだ)。
1991年の集計方法変更、というのが、このラジオの放送回数(もっと複雑っぽいですけど)の重視度を下げた、ということで、一気にブラックミュージックが台頭するようになった、と(ウィキで読みました)。
ブラックミュージックの台頭の背景には、そんなことが原因としてあったんですねー。 私はてっきり、マイケル・ジャクソンがその扉を開いた、とばかり考えていました。

昔から妙に不思議だったんですよ。 「ベストヒットUSA」 で参考にしている 「ラジオ&レコーズ」 とビルボードのチャートって、どうしてこんなに開きがあるのか?って。
こうなるとチャートに対する認識そのものを変えなければいけませんね。
勉強させていただきました。 ドモドモアリガットミスターロバット(相変わらずオチャラケでスミマセン)。

2011-11-04 11:18 │ from 橋本リウURL

ポールの偉大さを語る切り口の一つとして チャート成績も重要ですね。
具体的な数字は 今後の管理人様の記事で紹介されると思いますが、ビートルズ時代は当然ながら ソロになってからのチャート成績も素晴らしいですよね。
特に70年代・80年代は チャートで1位になった回数も含めて素晴らしい成績です。
バンドやグループで大活躍・大成功を収めたミュージシャンで ソロとしてもチャートでこれ程までに成功した人は、ポール・マッカートニーが一番だと思います。

シングルでは90年代以降 大きなヒットには恵まれていませんが、アルバムに関しては 現在でもTOP10に数多くの作品を送り込んでいますよね。
ポール・マッカートニー単独でも凄い業績を残しているのに ビートルズ時代のチャート成績も加えたら、とんでもない数字になります。
TOP10ヒットだけに限定すれば 世界で一番ヒット作品を世に送り出したミュージシャンですよね。

ポールの記録は今後も破られない大変な記録だと思いますけど、その割りにはポールって 過少評価されている気がするのですよね…
チャートが全てではありませんが、大衆からどれだけ支持されていたか、それを示す基準の一つがヒットチャートだと思うのですが、ショウビジネスの中心・アメリカで、もっとも権威があったビルボードのチャートで50年の長きにわたりヒット作を送り込んでいる事実は もっと評価されても良いと思います。

ビルボードの集計方法が変わり、過去の偉大な記録が塗り替えられる機会も増えていますが、ポールはまだ現役です。
新興勢力のアーティストや音楽に負けないだけの人気はあるはずですから、ポールには偉大な歩みをこれからも続けて欲しいですね。

2011-11-04 23:28 │ from テツURL

リウさん
コメントありがとうございます。さすがリウさん、鋭いですな。実はこの私もビルボードのチャート集計方法については目からウロコでして、まさか過去のほうがエアプレイの比率がレコード売上よりも高かったとは思いもしませんでした。でも、これについて書き始めると記事が別の方向に行ってしまいそうだったので、割愛したんです。過去エアプレイの比率が高かったというのは、悪くいえばより意図的にチャート操作が可能な時代だったのかもしれませんね。ただ今さらあまりチャートについて懐疑的になっても記事が面白くなくなりそうなので、この件はとりあえず横においときまひょか~(笑)。

2011-11-05 02:08 │ from 管理人URL

テツさん
コメントありがとうございます。我ながらベタですが、切り口はチャートから入ることにしました(笑)。記事を通して自分自身でも確認したかった意味もあります。ポールは長らくアメリカのチャートではパッとしない時期が続きましたが、『メモリー・オールモスト・フル』が全米3位まで上がったのは記憶に新しいですよね。作品のクオリティ的にはファンを満足させている最近のポールですから、あとはチャート面でももうひと花咲かせてほしいというのが個人的な願いです。

2011-11-05 02:20 │ from 管理人URL

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2011-11-05 23:10 │ from URL