ポールの曲:『ワン・オブ・ディーズ・デイズ(One Of These Days)』 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポールの曲:『ワン・オブ・ディーズ・デイズ(One Of These Days)』

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僕の記憶が正しければの話だが、ジョンは亡くなる数カ月前に当時のポールの新作『マッカートニーⅡ』を聴き、その印象を「ポールは意気消沈していると思う」と表現している。ただ、『カミング・アップ』だけはいい仕事と語っていたが…。

当時から根っからのポール派である僕は、そのジョンの発言を苦々しく感じていた。『マッカートニーⅡ』はたしかにそれまでのポールのどのアルバムとも趣を異にしていたが、そこまで言われるほど悪いアルバムとは思えなかったからである。

だが、結果的にジョンは『マッカートニーⅡ』から遅れることわずか半年、『ダブル・ファンタジー』という大傑作アルバムをひっさげてカムバックを果たし、その巨大な存在感を再び世に示すことになる。(そのあとに起こったことは悲しすぎるのでここでは触れない)

あれから約30年もの月日が流れ去り、2011年の今年『マッカートニー』と『マッカートニーⅡ』がめでたくリマスター再発売された。だが実をいうと僕の心の中は少し複雑だった。なぜなら、リマスター化された『マッカートニー』はやはりすばらしいアルバムだったと認識を新たにすることができたのだが、『マッカートニーⅡ』を聴いたときに、まさしく当時のポールは「意気消沈」していたのではないかと感じてしまったからだった。僕はジョンの言葉を思い出していたのだ。

ひと言でいえば、『マッカートニーⅡ』にはなんともいえぬ深い悲しみがそこここに影を落としているのである。長年ポールの曲を聴いてきた人には、このアルバムの楽曲がポールの他の作品とは大きく異なっていることをはっきりと感じとることができるだろう。

特に『ウォーターフォールズ』、『サマーズ・デイ・ソング』、『ダークルーム』、『ワン・オブ・ディーズ・デイズ』の4曲、そしてインストゥルメンタルの『フロント・パーラー』と『フローズン・ジャップ』に僕はポールの心の闇とでもいえる部分を感じてしまう。曲調は必ずしも暗いものではないが、それは問題ではない。

なぜこんな事が起こってしまったのか?これまでの解釈では、ポールが大麻所持により日本で逮捕、拘留された直後の精神状態がなんらかの形で作品に反映されたのではというのがまあまあ妥当な意見であったと思う。

だが、今回僕がリマスター版『マッカートニーⅡ』を聴いて全く思いもよらず心に浮かんできてしまったこと。それは、「ひょっとすると、ポールは潜在意識の中で数か月も前にジョンの死を予期していたのではないか」ということだった。昔から世界中で親兄弟や愛する人々が亡くなる直前に死を知る、または知らされるということが実際に起こってきたことが報告されている。だとすれば、ジョンとあるいは兄弟以上のつながりを持つポールが意識下で自分でも知らないうちに何か悲劇的な事が起こると感じていたとしても不思議はないと思えてくるのである。そして、それが知らず知らずのうちに作品に反映されてしまったのではないかと。

前述の6曲を仮に死者への葬送曲、または鎮魂歌として聴いてみると、何の変哲もない曲がなんとも不気味に響いてきてしまうから自分でも書いていて少々怖くなってきてしまった。『ダークルーム』なんて気持ち悪すぎるではないか…。

とまあオカルト的極論はこれぐらいにして、『ワン・オブ・ディーズ・デイズ』である。この曲はアルバム発売当時から特に好きな曲で、アルバム全体の中でも1、2を争う名曲、そして秀逸な曲の仕上がりだと思ってきた。なにしろ楽器はほとんどなしといってもよいほどで、アコースティックギターの弾き語りという形を取ってはいるものの、あくまでも主役はかなりエコーを利かせたポールのヴォーカルのみという非常に大胆な構成である。でありながら、最後まで飽きさせずに聴かせてしまうのはやっぱりなんというか、ポールってすごいなと。

そして今回のリマスター化により、曲の完成度がさらにアップしたように思う。

参考:
『マッカートニーⅡ』リマスター日本盤:
『マッカートニーⅡ』スーパー・デラックス・エディション(高いほう)
『マッカートニーⅡ』デラックス・エディション(安いほう)

『マッカートニーⅡ』リマスターUS盤:
『マッカートニーⅡ』デラックス・エディション(高いほう)
『マッカートニーⅡ』スペシャル・エディション(安いほう)


コメント
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立て続けに恐縮です・・・
「不気味」という面では私もなんだか同感ですね。
ただ私の場合、直後に迫るジョンの死とのリンクはもちろんのこと、直前のあの事件の事もどうしても頭をよぎります。
ポールがタバコを吸う姿を見るだけでショックな私ですから、「愛してやまないアイドルでかつベジタリアンの彼がどうしてなんだよ~!」とジョンの悲劇と同じくらいショックでした(ビートルズ時代のLSD発言にもだいぶショック受けましたし・・・)。
事件後のあまりにあっけらかんとしたポールの様子と相まって、管理人さんが指摘する違和感とどうしてもリンクしてしまいます。
普段は声が歌がといいながら、やっぱり自分のアイドルは美化してしまいますね(笑)。

2011-07-16 00:27 │ from アイヤーダイURL

「ワン・オブ・ディーズ・デイズ」… この曲は大好きな曲です。
異色作『マッカートニー2』の中で 従来のポールらしい作風で、ラストにこの曲を聴くとホッとします。

この曲は、ボーカルのエコーが印象的ですね。ポールはボーカルを多重録音して 若干ずらす事により、より深いエコー効果を得ています。
とこか幻想的な雰囲気もあり ポールの数多いアコースティック・ギターの弾き語り曲の中でも とりわけ印象的な曲に仕上がっていると思いますよ。
ギターは特筆するような奏法はせず、エコーなどの録音技術で 印象的な曲に仕上げた所が『マッカートニー2』の収録曲らしい所ですね。
この曲は歌詞も印象的で 当時のポールの心境を表していると思っています。リンダさんのバックボーカルを配する事で、よりパーソナルな側面を強調している様にも聞こえますね。

私は『マッカートニー2』の頃のポールは、ウイングスとして活動を続けるか悩んでいた時期だったと思っています。
1980年の日本公演中止は、これはあくまで私の勝手な推測ですが、ポールがわざと麻薬を持ち込んで日本公演を中止にした… ポールはライヴをやりたくなかった… というのが真意だったのでは?と考えたりもします。
ただ ポールが考えていた以上に日本の麻薬に対する法律が厳しかった事は、ポールにとっては想定外の事態だったと思います。

この頃すでにウイングスの活動に 限界を感じていた様に思えるのですよね。

管理人様は、ポールがジョンの不測の事態を無意識に予期していたのでは…?と書かれていましたが、この頃からポールが ジョンもしくはビートルズを再び意識していった事は間違いないと思います。

ウイングスの度重なるメンバー交代や、前作の売上不振で 今後の活動に不安を抱えていた時に ポールの脳裏によぎったのは、ジョン・レノンであり ビートルズであった様な気がします。

ビートルズ解散から10周年の節目という事や、クラプトンの結婚式に ジョン以外のメンバーと合流した事など またウイングスで大成功を収めた事も、ポール自身が過去のしがらみを払拭する良いきっかけになっていたと思いますしね。

『マッカートニー2』を一人でレコーディングしていた頃、きっとポールは 当時感心を持っていた「テクノ」を試しながら、ウイングスの「次」を模索していたのだと思います。その中には、ジョンとの共演も心の中に秘めていたでしょうね。

そんな葛藤していたと思われる当時のポールを想いながら「ワン・オブ・ディーズ・デイズ」を歌詞と合わせて味わうと 感慨深いものがありますね…

1980年の夏頃、ジョンの活動再開を知ったポールが ジョンに共演を打診しようと連絡をしたけど、結局ジョンと話をする事が出来なかった… というエピソードは本当に泣けてきます…

2011-07-16 01:19 │ from テツURL

アイヤーダイさん
コメントありがとうございます。あの頃のポールはなんとなくポールらしくないというか、あたかもネジが外れてしまったような言動が目立った時期だったと思います。なにかとてつもなく大きな力が働いていた(働いてしまった)、とも思えます。まさに歴史が動きました。今でこそ模範的な大人とさえいえるポールですが、実はいろいろあったんですよね。

2011-07-16 06:13 │ from 管理人URL

テツさん
コメントありがとうございます。大麻事件やジョンの死がなかったらウイングスは続いていたのか?これにはいろんな意見があるでしょうが、僕も個人的にはあまり長く続いていなかったのではないかと思っています。要するにいろんな意味で煮詰まってしまったいたんですよね。ウイングスもとりあえず成功して目標を見失ってしまったいたというか・・・。うーん、あまり長く考えているとウツになりそうだ~(笑)。

2011-07-16 06:20 │ from 管理人URL

お邪魔いたします。
私が催促したせいか?(笑)、この暑いなか新しい記事をアップしてくださり、ありがとうございます。

意気消沈している、といえば、私は 「ロンドン・タウン」 のころ、そう感じていました。 落ち着いた雰囲気、というよりなんとなくダウナーな感じ。 ビートルズを本格的に好きになって間もなくのアルバムだったので、「USAライヴ」 のファナティックぶりが急激に醒めたような気がしたものです。

それが次回作 「バック・トゥ・ジ・エッグ」 のころはロケストラという当時のポールとしては一大プロジェクトを立ち上げ、新メンバーも加わって、必要以上にハイになってるなー、と感じたものです。

「Ⅱ」 に関しては、そんな前作の前のめり感が逆につんのめり状態になって、管理人様のご指摘のように、ネジが飛んじゃってるような感覚(笑)。 「テンポラリー・セクレタリー」 のイントロを聴いたときには尋常ではないポールの精神状態を感じました(笑)。 思えばビートルズのファンになって、ポールの精神状態をリアルタイムであの頃からずっと追体験している感じがします。

そんななかで 「ワン・オブ・ジーズ・デイズ」 も、どことなく回線がひとつ飛んじゃったような味わいがある気がします。
テツ様もご指摘のように、その感覚は、ちょっと特殊なエコーのかけ方にあると思う。
曲の内容から強く感じたのは、それまでになく、内省的な、人生をトータルで考えているような、ポールの心。
「故郷のこころ」 では単に田舎生活にあこがれている感じだったのですが、なんかポール、人生を振り返りつつ、自分のいたい場所を探してるなあ、という気がしたものです。

途中のブレイクでアコギのホロ・ボディを叩く音、最高だったなあ。

2011-07-17 11:02 │ from 橋本リウURL

私にとって『マッカートニーII』と『ドライビング~』は無くても一向に困らないアルバムです(笑)。ファンとはいえませんね。ただこの曲『ワンオブ~』は愛おしい。この曲だけの為にアルバムを買う価値はあるかな、とおもいます。
聞くところによると『マッカートニーII』はポールのプライヴェートカーオーディオカセットのために編集されたものをリリースしたとか...そんなものをなぜ出す気になったのか。ポールの汚点の一つとまで思ってしまう、アルバムです。『ワンオブ~』が素晴らしいだけに余計そう思います。

2011-07-18 02:20 │ from るんばURL

リウさん
コメントありがとうございます。催促がきいたみたいですね(笑)。『ロンドン・タウン』はポールにロックを期待しているファンにはガッカリのアルバムだったかもしれないですね。私は好きですが。何でもできちゃうポールが迷いながら作ったアルバムだったのかもしれません。

2011-07-18 09:31 │ from 管理人URL

ダークルームって、てっきり日本の留置場のことと頭からおもってましたが、管理人さんのように考えると、ホラー映画のように響きますね。私の知り合いでこの曲がポールで一番好きという変わり者がいることをなつかしく思い出しちゃいました。

2011-07-20 00:21 │ from るんばURL Edit

るんばさん
私も『ダーク・ルーム』はやはり留置所を暗に示していると思いますが、ともかく不思議な魅力を持った曲ですよね。一番好きというのはたしかに変わってると思いますが(笑)。

2011-07-20 06:40 │ from 管理人URL

マッカートニーⅡはポールが捕まる前に全曲が録音されていたので、ダークルームは留置所のことではありませんよ
ただしフローズンジャップについてはインストなのでわかりませんね。タイトルなんて後からいくらでもつけられますから。
ポールも最初はこのアルバムをリリースするつもりはなかったらしいのですが、友人の後押しで発表に漕ぎついたらしいです

2014-03-29 16:26 │ from TWICEURL