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ポールのアルバム “Wings at the Speed of Sound(スピード・オブ・サウンド)” - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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ポールのアルバム “Wings at the Speed of Sound(スピード・オブ・サウンド)”

全11曲中ポールがヴォーカルをとっている曲はわずか6曲という、今から考えれば異色のアルバムであり、そういう意味ではポールの全カタログの中でも独特のカラーを持った作品といえる。
また、アルバムタイトルに“Wings”とバンド名が入っていることから、ひと言でいえばバンドとしての結束を強く示した作品になっている。ポール以外の5曲の内訳は、デニー・レインが2曲、リンダ・マッカートニー、ジミー・マッカロック、ジョー・イングリッシュが各1曲ずつヴォーカルをとった構成。文字通り“全員参加”のアルバムになっている。

このあたりのポールのバンドに対するこだわりようは、僕のようなオールドファンから見れば、本当にひたむきで、一途で、涙ぐましいほどの努力であったと思う。(自然と感情移入してしまう。目頭が熱くなる。)

1971年のウイングス結成から紆余曲折を経て、ポールは名実共にウイングスを世界でも指折りのロックバンドに育て上げることに成功した。その成長過程ははっきりと目に見えるほどに鮮やかなものであった。

“Wild Life”        全米10位
“Red Rose Speedway” 全米1位
“Band on the Run”   全米1位
“Venus and Mars”   全米1位

つまり商業的に成功しなかったのはデビューアルバムの“Wild Life”だけ。といっても、全米最高位10位であるから、普通に考えれば十分に成功してはいるのだが…。

そしてその後ポールは“Speed of Sound”に先立つこと、なんと3枚連続でウイングス名義のアルバムを全米No.1に送り込んでいるのである。しかも1年に約1枚という今から考えればかなりのハイペースでアルバムを量産していたのだから恐れ入る。僕たちファンはビートルズの解散後、ともすればポールがかなり長期間に渡ってスランプに陥っていたように考えがちなのだが、実際には初のソロアルバム“McCartney”が全米1位、2作目の“Ram”が全米2位、3作目の“Wild Life”が全米10位と、実質売れなかったアルバムは“Wild Life”の1枚だけなのである。(それでもゴールドディスク獲得)

その後は、ポールはまるで絵に描いたようなサクセスストーリーを再び体現することになる。彼はウイングスと共に華やかなスーパースターへの階段を再度駆け上がるのである。

そして1976年3月、ポールは“Wings at the Speed of Sound”をリリース。ついに4枚連続でウイングスのアルバムを全米チャート1位へ送り込むという偉業を成し遂げる。ビルボード誌ではなんとチャート1位に返り咲くこと2度、合計7週間も全米アルバムチャートの首位に居座ったのである。(ちなみに次のライブアルバム“Wings Over America”で、全米1位の記録は連続5枚にまで伸ばされた)

しかし・・・正直に告白しよう。僕はこのアルバムがかなり好きなほうだが、かといってこれが7週間も全米1位になるほどの作品だとも思っていない。どういうことかというと、このアルバムはいわゆる相乗効果というものが最大限に発揮されて成功したアルバムと思われるからである。アルバムのセールスというのは、必ずしもその内容に比例するわけではないのだ。

相乗効果その1:シングル“Silly Love Songs”が良かった。
アルバムからのシングルカットの良し悪しが売り上げに左右することは音楽業界では周知の事実であるが、“Silly Love Songs”(邦題:心のラヴソング)はあまりにも曲が良かったと思えるシングル盤である。完全にアルバムを食ってしまったシングルとさえ言える。他の10曲とは比較にならないほどに、アルバムの中でこの曲だけが異常に突出している。つまり、この曲を聴きたいがためにアルバムを購入した人たちは相当な数にのぼったと考えられるのだ。

相乗効果その2:初の全米ツアーがアルバムセールスを後押し
ポールは1975年から初の大規模なワールドツアーを敢行していた。“Wings at the Speed of Sound”はワールドツアーの合い間に録音され、全米ツアー開始(5/3)の約1か月前(3/26)に発売された。その効果は絶大で、このアルバムは4月と5月にそれぞれ1週間ずつチャート1位に輝いたあと、なんと6月から7月にかけて5週間も連続でチャート1位をキープするという非常に興味深いチャートアクションを残しているのだ。
まさに全米を熱狂の坩堝(るつぼ)に叩き込んだウイングスのすばらしいライブパフォーマンスが噂を呼び、徐々に加熱していった過程がチャートアクションに現れている。

そんなわけで、「7週間1位はないだろう」とは思うものの、このアルバムは僕にとってはかなり好きなアルバムなのである。
まずポールがヴォーカルをとっている6曲がすべて好きな曲ばかりだ。特に“Sun Ferry Anne”は昔から隠れた名曲と思っている大好きな曲である。
ポール以外の曲では、意外にもジョー・イングリッシュがヴォーカルをとった“Must Do Something”が一番のお気に入り。デニーの“Time to Hide”もいい。ジミーは前作の“Medicine Jar”のほうがよかったな。リンダの“Cook of the House”はご愛敬ということで(笑)。

またこのアルバムは、ポール・マッカートニー&ウイングスではなく、ただの「ウイングス」として世間に認知されていた古き良き時代を象徴する作品でもある。僕はこの5人編成のウイングスというバンドが大好きだったのだ。デニーはもちろん、ジミーもジョーもしっかりとした個性とテクニックを兼ね備えたすばらしいミュージシャンたちだったと思う。このあたり、映画“Rock Show”がデジタルリマスタリングされて一日も早くキレイな画像で観れるようになることを期待したい。

好きな曲ベスト5

1.“Silly Love Songs”
やはりポールを語る上でこの曲は欠かせない。「ばかげたラブソングのどこがいけないの?知りたいものだ。」と世に問いかけたポール。やはりただ者ではないぞ。

2.“Sun Ferry Anne”
さらっと歌いこなしているが、なかなかどうして聴けば聴くほど味わい深い名曲である。何度聴いても飽きないのが不思議。

3.“She's My Baby”
好き嫌いは分かれるだろうが、僕はこういう甘ったるいポールの曲が大好きなのだ。

4.“Warm and Beautiful”
アルバムのラストを飾るにふさわしい小品。おやすみの前に聴くのがよろしいようで。

5.“Must Do Something”
ジョーのヴォーカルもいい味を出しているが、ポールが歌うのも聴いてみたかった。

参考:“Wings at the Speed of Sound



コメント
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期末テストが終了しましたので、コメントさせていただきます!

このアルバムはたしかにポールのリード・ヴォーカル曲が少ないですね。7週連続も1位になるほどの名盤ではないという意見、私も同感です!やっぱりポールのヴォーカルが良いです!
Warw And Beautifulは私もメチャクチャ大好きです!

2009-03-14 20:27 │ from RemainURL Edit

Remainさん
期末試験どうでしたか。Warm And Beautifulは癒されますね。

2009-03-16 11:22 │ from 管理人URL

こんにちは!

はい。期末試験は、そこそこまぁまぁでした。

2009-03-18 14:53 │ from RemainURL Edit

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2010-04-06 00:05 │ from URL

ポール流ヘヴィメタル

「beware my love」なんか、かなりカッコいいと思いますよ。
ヘタな様式美メタル聴くよりいいです。
荒ぶるピアノとグワングワンなギターがたまりません。
何より、ポールのハードロックなシャウトボーカルが成熟の域に達しているのです。
ジョー・イングリッシュのドラムが、ツェッペリンのドラムに叩かせたバージョンに負けてないのが凄いです。

2018-07-16 01:13 │ from 黒鵺URL

No title

黒磯さん

Beware My Love 私は先にライヴバージョンを聴き慣れてしまったおかげでスタジオバージョンが未だに好きになれません(笑)。Over Americaのライヴは名演だと思いますね。

2018-07-16 19:45 │ from Macca Go Go Go!管理人URL

beware my love

ライブバージョン、いきなりwow wow wow!から始まるやつですね!
この曲は、アコースティックギターのパートからが良いという人と別れるかもです。
まあしかし、心のラブソング以外が、ちと暗めの曲が目立つ印象がある音速の翼です。
ちょうど、お父さんも亡くなった時期ですし。

2018-07-17 17:22 │ from 黒鵺URL