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“Memory Almost Full” 寸評その3 - Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ

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“Memory Almost Full” 寸評その3

逆境に強い男

単に音楽界においてのみならず、ポールほど底抜けに明るくて、朗らかで、前向きな人を僕は知らない。どんなことがあろうとも、彼はとことん人生を楽しんでいるように見える。ポール・マッカートニーこそまさに偉大なる人生の達人である、と僕は思う。

そして“Memory Almost Full”において、ポールはまたしても1つの重要な事実を僕たちファンの前に示してくれた。
それは、彼がとてつもなく逆境に強い人であるということである。
しかも、それは今回が初めてではない。

凡人、スーパースターを問わず、人として生きている限り逆境というものを避けて通ることはできない。そう、あらゆる予測不可能な事が起こるのが人生というものだ。
そしてファンならば、ポールがいったいどんな状況の中でこのアルバムを製作していたかを知っているはずである。

昨年2006年、ポールはヘザーとの離婚騒動の渦中にあった。
世界中のマスコミが牙をむいて彼ら2人に襲いかかっていた。
それは2006年の5月頃に始まり、その勢いは年を越しても全く衰える気配はなかった。
ポールは精神科医に通っているという噂さえ流れた。たしかに普通の人間ならば気が狂ったとしても不思議のない状況であったに違いない。

だが、ポールはそういったひどい状況の中でこのアルバムを黙々と製作していたのである。

驚いてしまうのは、このアルバムのどこにも否定的な感情を聴き取ることができないことである。少なくとも個人的な恨み節の類いは一切ない。
たしかにある種の陰影は感じられる。だが、決してネガティブなものではない。そして、それは逆に作品の質を大幅にアップさせる要因にさえなっている。

オープニングを飾る“Dance Tonight”はなんと2006年のクリスマスに作られた曲だという。
ポールが覚えたばかりのマンドリンでこの曲を歌いだすたび、3歳になる愛娘ベアトリスちゃんがキッチンに入ってきて楽しそうにステップを踏んだのだそうだ。
簡単にその風景が目に映ってしまうほどすばらしく、そして微笑ましいシーンである。
最悪の状況下にあってでさえ、日々の美しい瞬間を人生の中から切り取って歌に変え、そしてそれを全世界と共に分かち合う。それがポールという人であり、逆境を追い風に変えてしまう達人の生き方なのである。

逆境の中で名作を発表するというポール神話は今回またしても証明された。

Ram”、“Band on the Run”、“Tug of War”、“Flaming Pie”、“Chaos and Creation~”、そして“Memory Almost Full
いずれも逆境のさなかに製作されたアルバムである。サー・ポール万歳!!
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